この記事の要点
「垂れ壁」は天井から垂れ下がる壁で、建築では防煙区画・構造補強・インテリアなど多くの目的で使われます。
消防法や建築基準法では「防煙垂れ壁」として50cm以上の垂れ下がりが求められる場合があります。
このページでは垂れ壁の意味・役割・防煙区画への使い方と、外壁・腰壁・袖壁との違いを整理します。
垂れ壁が柱と一体化すると柱の有効高さが減少して短柱になるリスクがあるため、耐震設計ではスリットを設けることが重要な対策となる。
この記事では、垂れ壁とは何か、外壁とどう関係するのかを整理します。
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垂れ壁は、梁下や天井から垂れ下がるような壁です。内壁の垂れ壁は、防煙の目的があります。
外壁の垂れ壁は、開口部の位置に応じてできます。今回は垂れ壁の意味、役割、防煙、構造、外壁との関係について説明します。
外壁の意味は、下記が参考になります。
垂れ壁とは、天井や梁下から垂れ下がるような壁です。下図をみてください。これが垂れ壁です。
内壁の垂れ壁は、防煙の役割があります。役割については後述します。
垂れ壁の役割は、
防煙
です。内壁の垂れ壁は、煙の流動を妨げる効果があります。煙は、垂直方向に3~5m/s、水平方向に0.5~1.0m/sの速さで動きます。
水平方向の速さは、人が集団で移動するときのスピードと同じくらい、垂直方向は1秒で1階分を移動します。
つまり、「煙はすぐに充満」します。人が避難する時間を稼ぐために、煙のスピードを遅くする必要があります。この目的で垂れ壁が必要です。
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防煙の役割を果たす垂れ壁は、不燃材料で覆う構造とします。外壁の垂れ壁は、外壁と同じ構造とします。
不燃材料は下記が参考になります。
不燃とは?1分でわかる意味、不燃性能、不燃と準不燃、難燃の違い
建築基準法の規定を満足する(防煙区画が必要な部分)内壁の垂れ壁は、防煙垂れ壁とします。
外壁に開口部を設けると、自然に垂れ壁ができます。下図をみてください。開口の無い壁に、窓を開けました。
窓の上側の壁は、梁から垂れ下がっています。これを垂れ壁といいます。
鉄筋コンクリート造では、垂れ壁の扱いに注意します。rc造では、垂れ壁や袖壁、腰壁が部材の剛性に大きく影響します。垂れ壁の場合、梁の剛性を大きくする効果があります。剛性が大きいと、その部材に応力が集中し、必要な鉄筋が増えます。
※開口部、剛性の意味は、下記が参考になります。
剛性とは?変形しにくさの意味・強度との違い・計算式・単位を解説
袖壁や腰壁と違い、垂れ壁は耐震スリットを切ることができません(梁下から垂れ下がっているため。スリットを切ると、垂れ壁が落ちる)。
剛性を大きくしないよう、開口の大きさ、位置を調整することや、他部材の剛性のバランスに注意しましょう。
垂れ壁を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 垂れ壁の定義 | 天井や梁下から垂れ下がるような壁 | 内壁・外壁どちらにも存在する |
| 内壁の役割 | 防煙(煙の流動を遅らせる) | 不燃材料で覆う構造とする |
| 構造的影響 | 梁剛性を増大させる | 耐震スリットでの切り離しは困難 |
今回は垂れ壁について説明しました。意味が理解頂けたと思います。垂れ壁は、天井や梁下から垂れ下がる壁です。内壁の垂れ壁は、防煙の役割があります。
外壁の垂れ壁は、開口を設けることで自然とできます。鉄筋コンクリート造の垂れ壁に注意しましょう。下記も併せて参考にしてくださいね。
剛性とは?変形しにくさの意味・強度との違い・計算式・単位を解説
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
