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単杭とは?1分でわかる意味、読み方、メリット、群杭との違い

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単杭は、1つの柱に対して1本打設された杭を意味します。


近年は、杭の支持力が大きくとれる工法がでたため、1本杭で反力を支えることができます。


今回は、そんな単杭の意味、読み方、メリット、群杭との違い、単杭の端空きについて説明します。


杭の種類、群杭の意味は下記が参考になります。

杭の種類はどのくらい?設計者が教える杭の種類と各杭の特徴、施工方法

群杭とは?1分でわかる意味、単杭との違い、読み方、支持力の低減

単杭とは?

単杭とは1つの柱に対して、1本打設された杭です。下図をみてください。これが単杭です。


単杭


昔は杭の支持力が小さかったため、群杭が普通でした(群杭については後述します)。


現在は、工法が改良され支持力が大きくとれます。


結果として、1つの柱に対して1本の杭で反力(※反力は、柱1本当たりの荷重と考えてください)を支えることが可能です。


単杭は群杭に比べて施工が簡単です。1本杭を打つだけですから。


また、構造的にもメリットが多いです。費用も群杭に比べて安くなる場合が多いです(ただし工法比較によります)。


群杭の意味は下記をご覧ください。

群杭とは?1分でわかる意味、単杭との違い、読み方、支持力の低減

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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単杭の読み方

単杭は「たんぐい」と読みます。

群杭の読み方

群杭は「ぐんくい」と読みます。

群杭とは?1分でわかる意味、単杭との違い、読み方、支持力の低減

メリット

・施工が簡単

・工期が短い

・群杭に比べて費用も安い

・杭曲げが小さい

・フーチングに応力が発生しない


1つの柱に対して、杭を1本打設するだけです。よって施工が簡単です。当然、工期も短くなります。


また群杭に比べて費用も安くなりやすいです。杭2本より、1本の方が材料費や施工費が減りますよね(ただし杭径、杭長の関係による)。


単杭の場合、フーチングに応力が発生しません。


単杭に比べてフーチング断面が小さいこと、フーチングの配筋が減ります。


※群杭はフーチングに曲げが生じるため、鉄筋が沢山必要です。2本打ちの杭のフーチングの検討は下記が参考になります。

柱2つに対して杭1つの場合の、杭位置やフーチングの検討

デメリット

・支持力に限界がある(支える荷重が大きいと群杭が必要)

・杭に問題が生じたとき、冗長性に欠ける


支持力が大きく取れる工法が増えましたが、やはり限界があります。大規模な建物になると、群杭の採用になるでしょう。


また単杭は1本打ちの杭なので万が一問題が生じた時、重量を支えられません。そこで重要度の高い公共物件の中には、2本打ちを原則とするケースもあります。

単杭と群杭の違い

単杭に対して、群杭とは1つの柱に対して複数打設する杭です。下図をみてください。これが群杭です。

群杭

群杭は支持力が本数分増えるので、大規模な建物で採用されます(小規模でも条件により群杭とします)。


群杭は、単杭に比べて施工性、工期などが増えます。また構造的に考える事項も多くなります。杭の本数が増えると、支持地盤などの沈下にも注意が必要です。


群杭の詳細は下記が参考になります。

群杭とは?1分でわかる意味、単杭との違い、読み方、支持力の低減

単杭の端空き

単杭の端空きは、


です。例えば杭径が300のときフーチング断面は


1.25*2*300=750です。


フーチングと杭の端空き


フーチングについては下記が参考になります。

フーチングってなに?フーチングの意味と目的、地耐力との関係

まとめ

今回は単杭について説明しました。単杭の意味、メリットなどが理解頂けたと思います。


用語の意味だけでなく、群杭との違いも理解すると覚えやすいです。また下記の記事も併せて参考にしてください。

杭の種類はどのくらい?設計者が教える杭の種類と各杭の特徴、施工方法

既製杭とは?すぐに分かる種類、長さ、へり空き、間隔について

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