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杭基礎の設計は？3分でわかる設計方法、指針、フーチング、本数との関係

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杭基礎（くいきそ）の設計では、主に「杭、フーチングの検討」を行います。

杭は支持力や、杭体に問題ないか検討が必要です。フーチングは杭に生じる反力に対して、曲げモーメントとせん断力、パンチングなどの検討を行います。

今回は杭基礎の設計、指針、フーチングと杭本数との関係について説明します。杭基礎、杭の種類など下記が参考になります。

杭基礎とは？1分でわかる意味、設計、杭工事の手順、支持層、フーチングの配筋

杭の種類はどのくらい？設計者が教える杭の種類と各杭の特徴、施工方法

杭基礎の設計方法は？

杭基礎の設計は、主に下記の検討を行います（※建物の個別の条件により検討項目は変わります）。

・杭の支持力（地盤の支持力）の計算、建物の重量との比較

・杭の断面算定（水平力の検討）

・フーチングの断面算定

・杭とフーチングの接合部の検討

・液状化による影響、負の摩擦力による影響の確認

杭基礎とは下記のような基礎です。

上記の検討は、主に「杭」と「フーチング」の検討に分けられます。また、杭の水平力の検討では、杭頭に生じる曲げモーメントが地中梁などに伝達可能か検証が必要です。

それぞれ解説します。杭基礎の意味、杭の種類など下記もご覧ください。

杭基礎とは？1分でわかる意味、設計、杭工事の手順、支持層、フーチングの配筋

杭の種類はどのくらい？設計者が教える杭の種類と各杭の特徴、施工方法

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ／建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書：「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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杭の支持力（地盤の支持力）の計算、建物の重量との比較

杭基礎を使うとき杭の許容支持力を計算します。

杭の許容支持力は、杭体の許容応力度と地盤の許容応力度を比較して、小さい値を採用します。

杭の支持力の計算は、下記が参考になります。

支持力とは？1分でわかる意味、計算、地耐力との違い、地盤との関係

極限支持力とは？1分でわかる意味、許容支持力との違い、求め方、安全率

杭には支持杭と摩擦杭があります。下記も参考にしてください。

支持杭とは？1分でわかる意味、支持力、摩擦杭との違い、n値の関係

摩擦杭ってなに？現役設計者が教える摩擦杭の特徴と、メリット・デメリット

また下記書籍が参考になります。

建築基礎構造設計指針

杭の断面算定（水平力の検討）

杭には鉛直力や水平力（地震力など）が作用します。杭には軸力や曲げモーメントが作用します。

これらの応力に対して問題ないか検討が必要です。杭の断面算定の計算は、下記の書籍が参考になります。

建築基礎構造設計指針

フーチングの断面算定

杭基礎は、杭とフーチングがセットです。どちらが欠けても杭基礎として成立しません。

フーチングには、杭からの反力が作用します。杭反力に対して、フーチングに曲げモーメント、せん断力が生じます。

所定の配筋やフーチングせいを大きくして問題ないことを確認します。

フーチングの詳細は下記が参考になります。

フーチングってなに？フーチングの意味と目的、地耐力との関係

またフーチングの断面算定は下記の書籍が参考になります。

鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説

杭とフーチングの接合部の検討

杭とフーチングの接合は、

・杭の埋め込み

・杭頭補強筋

により行います。杭頭に生じる曲げモーメントに対して、上記の検討をします。杭頭補強筋については下記が参考になります。

杭頭補強筋とは？1分でわかる意味、計算、鉄筋の定着長さ、溶接長との関係

液状化による影響、負の摩擦力による影響の確認

その他、液状化や負の摩擦力による影響の確認が必要です。

液状化が発生する地域では、地盤の剛性が低く、杭頭曲げモーメントが増大します。

また負の摩擦力作用すると、摩擦力が荷重として杭に生じます。詳細は下記をご覧ください。

ネガティブフリクションとは？1分でわかる意味、原理、沈下の関係、対策

杭基礎の設計と指針

杭基礎の設計で参考になる指針を紹介します。

建築基礎構造設計指針

充実した内容で、建築学会による書籍です。基礎設計全般に関することが書いてあります。

鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説

鉄筋コンクリートの構造計算全般が書いてあります。杭基礎のフーチングの検討を知りたいならこの本です。

杭基礎の設計とフーチング、本数との関係

杭基礎の設計で、フーチングの断面算定は「杭の本数」と関係します。

下図のように杭が１本の場合、柱から作用する荷重と反力が「釣り合う」ため、フーチングに応力は生じません。

フーチングと杭本数の関係は下記が参考になります。

単杭とは？1分でわかる意味、読み方、メリット、群杭との違い

群杭とは？1分でわかる意味、単杭との違い、読み方、支持力の低減

まとめ

今回は杭基礎の設計について説明しました。設計の流れ、項目など理解頂けたと思います。

杭基礎の設計では、主に「杭とフーチング」の検討が必要です。

杭基礎の設計内容を詳しく知りたい方は、下記の書籍を参考にするとよいでしょう。

建築基礎構造設計指針

鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説

下記も参考になります。

杭基礎とは？1分でわかる意味、設計、杭工事の手順、支持層、フーチングの配筋

杭の種類はどのくらい？設計者が教える杭の種類と各杭の特徴、施工方法

フーチングってなに？フーチングの意味と目的、地耐力との関係

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• 2010年　弊サイトを開設
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• 2017年12月に当HPが書籍化。
• 「わかる構造力学」
• 2022年4月に「わかる構造力学」の改訂版出版。
• 「わかる構造力学(改訂版)」


• 10数年以上、建築の学問、研究、構造設計の実務に携わった経験を元に、未経験の方、建築関係の学生、社会人の方に向けて


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