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杭芯とは?1分でわかる意味、出し方、読み方、間隔、杭芯ずれ

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杭芯とは、杭の中心を意味します。杭芯は構造図で定めますが、施工の際、必ず偏心します。


これを杭芯ずれ(杭施工誤差)といいます。今回は杭芯の意味、出し方、読み方、間隔、杭芯ずれについて説明します。


※杭芯と似た用語で、柱芯や通り芯があります。下記が参考になります。

壁芯、柱芯、通り芯とは何か?

杭芯とは?

杭芯とは、杭の中心です。下図をみてください。※杭は、建物を支える円形の柱です。杭については下記が参考になります。

杭の種類はどのくらい?設計者が教える杭の種類と各杭の特徴、施工方法


杭芯


柱1本に対して杭が1本の場合、杭芯は柱芯と一致します(※基礎を偏心する場合、柱芯と杭芯はずれます)。


柱1本に対して杭が複数本の場合、杭芯がどこにあるか明記します。下図のように、柱芯からの寸法が必要です。


柱芯と杭芯の関係


後述しますが、複数本杭を打つ場合、杭の間隔や杭の端空きにより杭芯が決まります。

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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杭芯の出し方

杭芯は設計図を元にだします。簡単な流れを下記に示します。


設計図を元に、実際の地盤に杭の芯を示す水糸を張る。※水糸とは水平線を出すために用いる糸です。図面に描いてある線を、実際の現場に描くイメージです。

・上記の水糸の位置は測量などを元に張る。

・水糸により杭の芯を出す。

・杭芯に、目印となる鉄筋(棒)を打ち込み、スプレーなどで目印をつける。

杭芯の間隔

杭芯の間隔は、建築基礎構造設計指針で下記です。


・打ち込み杭 杭径の2.5倍かつ75cm以上

・埋め込み杭 杭径の2.00倍

建築基礎構造設計指針


実状としては、


杭径の2.5倍


が普通です。※杭のへり空きは下記が参考になります。

既製杭とは?すぐに分かる種類、長さ、へり空き、間隔について

杭芯ずれ

杭芯ずれとは、設計図での杭芯と、現場で施工した杭芯とのずれです。杭施工誤差ともいいます。


設計図での杭芯をA、現場で施工した杭芯をBとします。杭芯のずれCは下記で計算します。


C=A-B


杭芯のずれ


また杭が2本打ちの場合、各杭芯がずれます。杭1がe1、杭2がe2だけ偏心しました。杭1と杭2の距離の中心が、2つの杭の杭芯と過投げると、杭ずれは


(e1+ e2)/2


と考えてよいでしょう。


二本打ちの杭のずれ


e1とe2は、互いに大きくなる方向または逆方向に偏心することもあります。 例えば、e1が+10mm偏心、 e2が-10した場合、1つの杭をみると偏心していますが、2つの杭で考えると、実際は偏心しません。

まとめ

今回は杭芯について説明しました。杭芯とは、杭の中心を意味します。


杭芯の出し方は、イメージを持ちましょう。また杭芯と柱芯、杭間隔の関係も理解したいですね。


併せて偏心モーメントや、杭の種類など関係する事項を覚えてくださいね。

偏心モーメントとは?1分でわかる意味、単位、計算法、基礎

杭の種類はどのくらい?設計者が教える杭の種類と各杭の特徴、施工方法

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