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透水係数とは?土質区分別の目安・求め方(定水位・変水位試験)

この記事の要点

透水係数kとは土の透水性(水の通しやすさ)を表す値で、大きいほど水を通しやすい

透水係数に関係する式は「ダルシーの法則(Q=kiA)」で、kが大きいほど流量Qも大きくなる

透水係数は間隙比、粒径、水温(粘性係数)が影響し、定水位・変水位透水試験により算定する

この記事では、透水係数とは何か、土質区分別の目安はどれくらいか、透水係数はどう求めるのか、変水位試験)とは何かを整理します。

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透水係数kとは土の透水性(水の通しやすさ)を表す値です。

透水係数が大きい土(砂質土)は水を通しやすく、透水係数の小さい土(粘性土)は水を通しにくい(通さない)といえます。

透水係数kに関係する式に「ダルシ―の法則」があります。

ダルシ―の法則によれば「流量Q=kiA」で、iは動水勾配、Aは断面積です。

i、Aを一定の値として透水係数kが変化すれば、透水係数が大きくなるほど流量Qも大きく、kが小さくなるほど流量Qは小さくなることがわかります。


今回は透水係数の意味、土質区分と目安、求め方について説明します。ダルシ―の法則、透水係数の大小の詳細など下記も参考になります。

ダルシーの法則は?1分でわかる意味と公式、透水係数、流量との関係は?

透水係数の大きい・小さいの意味|土質区分別の目安値と地盤設計への応用

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透水係数とは?

透水係数とは土の透水性(水の通しやすさ)を表す値です。透水係数の大小と水の通しやすさの関係を下記に整理します。

下図をみてください。

土は土粒子と間隙(空気、水)で構成されます。

土粒子は水の通り道を塞いでおり、水は土の間隙を通ります。

つまり、土の透水性(透水係数)は、土の間隙に大きく影響しており、土の間隙に関する諸量(例えば間隙比)が透水係数に関係します。

透水係数と間隙

その他、土の間隙に影響する観点から、土粒子の粒径、粒度(粒度試験から得られる土粒子の粒径の分布)も関係します。


透水係数と間隙比などの関係を表す式を下記に示します。γwは水の単位体積重量、ηは粘性係数、Cは形状係数、Dsは粒子直径、eは間隙比、iは動水勾配、Aは土の全断面積です。

透水係数

土の間隙比eとは、土粒子の体積に対する土の間隙の体積との割合です。つまり、eが大きいほど土の間隙の体積が大きいことを意味します。上式より、間隙比eが大きいほど透水係数kも大きくなると分かります。


また粘性係数ηに着目すると、粘性係数が大きいほど「透水係数は小さく」なります。粘性係数は水温と関係しており、水温が低くなると粘性係数は大きく、水温が高くなると粘性係数は小さくなります。よって、透水係数と粘性係数、水温の関係を整理すると

となります。なお、透水係数の値は水温15度の値を算定する決まりがあり、水温がA℃における透水係数は、水温15度における粘性係数の値を用いて下式のように補正します。

粘性係数

水温と粘性係数の関係は下表をご覧ください。

表 水温と粘性係数の関係

水温と粘性係数の関係

また、透水係数と土中流れる水の流量には下式の関係があり、これを「ダルシ―の法則」といいます。

Q=kiA

iは動水勾配、Aは断面積です。上式より透水係数と流量の関係は

であり「水を通しやすい土ほど流量が大きくなること(またはその逆)」は、直感的に理解できます。ダルシ―の法則、透水係数の大小は下記が参考になります。

ダルシーの法則は?1分でわかる意味と公式、透水係数、流量との関係は?

透水係数の大きい・小さいの意味|土質区分別の目安値と地盤設計への応用

透水係数の土質区分と目安

前述した透水係数の値は土の種類(土質区分)により異なります。下図に透水係数と土質種類の関係を示します。

透水係数の土質区分と目安

透水係数の求め方、公式は?

透水係数は一般に室内試験または現地試験により諸量を測定することで算定されます。また、透水係数の求め方および公式は試験方法により異なり、経験則から砂質土では「定水位透水試験」を、粘性土では「変水位透水試験」から透水係数kを算定します。


定水位透水試験の結果から算定できる透水係数の公式は

k=QL/HAt

です。Qは流量、Lは供試体の長さ、Aは供試体の断面積、Hは水頭差、tは時間です。定水位透水試験は、給水を行うことで水頭差Hを一定に保ちます。

定水位透水試験とは?透水係数の公式k=QL/(Aht)・計算と変水位透水試験との違い


変水位透水試験の結果から算定できる透水係数kの公式は下記の通りです。

変水位透水試験

Aは供試体の断面積、Lは供試体の長さ、t1は水頭がh1の時点での時間、t2は水頭がh2の移転での時間です。

定水位透水試験とは?透水係数の公式k=QL/(Aht)・計算と変水位透水試験との違い

混同しやすい用語

  • 透水係数kと動水勾配i:kは土の性質を表す定数、iは水頭差と距離の比(i=Δh/ΔL)。Q=kiAで両者を掛け合わせて流量を求める
  • 透水係数の大小と土質:砂質土・礫質土はkが大きく、粘性土はkが小さい。間隙比と粒径が主要因

試験での問われ方|管理人の一言

「透水係数が大きい土は水を通しやすい」「砂質土の透水係数は粘性土より大きい」という内容は試験頻出です。水温と粘性係数・透水係数の関係(水温が高いほどkが大きい)も出題されるので整理して覚えましょう。

透水係数を整理した表を示します。

項目土の透水係数目安
砂・礫k=10〜3~10〜1 cm/s透水性が高い
シルトk=10??~10〜3 cm/s透水性は中程度
粘性土・粘土k=10?? cm/s以下透水性が非常に低い

まとめ

今回は透水係数について説明しました。

透水係数とは土の透水性(水の通しやすさ)を表す値です。

透水係数が大きい土は水を通しやすく、透水係数が小さい土は水を通しにくい、といえます。

透水係数の求め方、単位、透水係数の大小の関係など下記も参考になります。

透水係数の求め方は?1分でわかる方法と意味、単位は?

透水係数の大きい・小さいの意味|土質区分別の目安値と地盤設計への応用

透水係数の単位とは?cm/s・m/sの換算と砂質土・粘土地盤による目安値

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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