この記事の要点
根巻きコンクリートとは、根巻き柱脚において鉄骨柱の下部周囲を包む鉄筋コンクリートの柱部分で、柱脚の剛性・固定度を高める役割を持つ。
根巻き高さは鉄骨柱せいの2.5倍以上とすることが基本で、根巻き部には曲げモーメントとせん断力が同時に作用する。
この記事では、根巻きコンクリートとは何か、寸法・高さはどう決めるのか、強度はどう計算するのかを整理します。
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根巻きコンクリートとは、根巻き柱脚(ねまきちゅうきゃく)における鉄骨柱の周囲を覆う(根巻きした)鉄筋コンクリート柱のことです。
根巻きコンクリートにより、露出柱脚に比べて柱脚の剛性、耐力が高くなります。
ただし、根巻きコンクリートにも応力が作用するため適切な設計が求められます。
また納まりにも注意が必要です。
今回は根巻きコンクリートの意味、寸法と高さ、強度、計算について説明します。根巻き柱脚、根巻きコンクリートの高さ、計算など下記が参考になります。
柱脚(ちゅうきゃく)とは?種類・露出・根巻き・埋込み・ベースプレートを解説
根巻き高さとは|配筋・モデル化・柱脚の告示(柱幅2.5倍以上)
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根巻きコンクリートとは、根巻き柱脚(ねまきちゅうきゃく)における鉄骨柱の周囲を覆う(根巻きした)鉄筋コンクリート柱のことです。下図をみてください。これが根巻きコンクリートです。
また、根巻きコンクリートで鉄骨柱を覆った柱脚を「根巻き柱脚(ねまきちゅうきゃく)」といいます。根巻きコンクリートと根巻き柱脚はセットで覚えておきましょう。
下図をみてください。鉄骨柱を基礎コンクリートに留めただけの柱脚を「露出柱脚(ろしゅつちゅうきゃく)」といいます。
根巻き柱脚と露出柱脚を比較すると、根巻き柱脚の方が「根巻きコンクリートでガッチリ固められている」ので、柱脚の剛性が高くなります。
ですから、露出柱脚と根巻き柱脚で同じ大きさの水平力が作用する場合、根巻き柱脚の構造物の方が「水平変位が小さく」なります。また、さらに柱脚の剛性を高める柱脚形式として「埋め込み柱脚」があります。柱脚の詳細は下記が参考になります。
柱脚(ちゅうきゃく)とは?種類・露出・根巻き・埋込み・ベースプレートを解説
根巻きコンクリートの寸法、高さは下記のように決めます(参考)。
・根巻きコンクリートの断面寸法 ⇒ 鉄骨柱の断面+300mm(両側150mmづつ)
・根巻きコンクリートの高さ ⇒ 根巻きコンクリートの断面×2.5倍以上など
下図に根巻きコンクリートの断面寸法と高さを示しました。
例えば、根巻きコンクリートの断面は「鉄骨柱の断面+300mm」とします。つまり、鉄骨柱面から根巻きコンクリート面まで150mmの厚みを両側とる、というイメージです。
根巻き柱脚は、鉄骨柱を根巻きコンクリートで囲んだ柱脚です。根巻きコンクリートには主筋や帯筋を配筋するため、鉄骨柱やベースプレート、アンカーボルトとの納まりに気を使う必要があります。
また、根巻きコンクリートには応力(曲げモーメント、せん断力)が作用するため、応力に抵抗できるような断面寸法とします。
根巻きコンクリートの高さ、断面寸法の決め方は下記や書籍も参考になります。
根巻き高さとは|配筋・モデル化・柱脚の告示(柱幅2.5倍以上)
根巻きコンクリートのコンクリート強度は、Fc24以上が一般的です。あるいは、基礎や基礎梁の設計基準強度と統一します。コンクリートの強度は下記が参考になります。
設計基準強度と品質基準強度の違いと、5分で分かるそれぞれの意味
コンクリートの強度の単位はN/mm²——Fc・読み方・単位換算を解説
前述したように、根巻きコンクリートには曲げモーメント及びせん断力が作用します。また、根巻き柱脚部のアンカーボルトに作用する引張力による「コーン状破壊」の検討も必要です。根巻きコンクリートの計算、作用する応力の考え方は下記をご覧ください。
混同しやすい用語
根巻き柱脚
鉄骨柱の下部をコンクリートで包んだ柱脚形式。
固定度が高く、中・高層建物に用いられることが多い。
露出柱脚に対して、根巻き柱脚は「コンクリートで鉄骨柱を覆うことで固定端に近い挙動をする」のに対し、露出柱脚は「ベースプレートとアンカーボルトのみで基礎に固定する半剛接合」である点が異なる。
露出柱脚
ベースプレートとアンカーボルトで鉄骨柱を基礎に固定する最も一般的な柱脚形式。
低層建物に多く使われる。
根巻き柱脚に対して、露出柱脚は「固定度が相対的に低い(ピンに近い半固定)」のに対し、根巻き柱脚は「コンクリートによる拘束で固定度が高い」点が異なる。
根巻きコンクリートを整理した表を示します。
| 項目 | 根巻き柱脚 | 露出柱脚 |
|---|---|---|
| 固定度 | 高い(固定端に近い) | 低い(半固定) |
| 断面寸法の目安 | 鉄骨柱断面+300mm | ベースプレートのみ |
| 高さの目安 | 断面寸法の2.5倍以上 | 規定なし |
今回は根巻きコンクリートについて説明しました。
根巻きコンクリートとは、根巻き柱脚(ねまきちゅうきゃく)における鉄骨柱の周囲を覆う(根巻きした)鉄筋コンクリート柱のことです。
根巻き柱脚、露出柱脚、埋め込み柱脚の意味も勉強しましょう。
下記が参考になります。
柱脚(ちゅうきゃく)とは?種類・露出・根巻き・埋込み・ベースプレートを解説
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では、根巻き柱脚・露出柱脚・埋め込み柱脚の3種類の固定度の大小関係(埋め込み>根巻き>露出)がよく出題される。
根巻き高さの規定(鉄骨柱せいの2.5倍以上)とセットで覚えると、計算問題にも対応しやすくなる。