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露出柱脚とは、基礎部の鉄筋コンクリート天端(頂部)に設置された柱脚です。構造的には、柱脚は露出(むき出し)しているので「露出柱脚」といいます。ただ、柱脚のベースプレートやボルトがむき出しになると意匠上の見栄えや都合が悪いので、構造的に影響しないよう保護コンクリートで柱脚を覆うため、パッと見では柱脚は見えない(露出していないように見える)ことも多いです。
露出柱脚は上図に示すように、基礎部の鉄筋コンクリート(主に地中梁)の天端に無収縮モルタル、溶接により鉄骨柱と接合されたベースプレート、基礎部の鉄筋コンクリートに埋め込まれたアンカーボルトにより一体化されます。露出柱脚は構造的、施工的に簡便で、多くの建物に用いられる柱脚形式です。露出柱脚の他に、根巻柱脚、埋め込み柱脚がありますが、その中でも露出柱脚は最もポピュラーな柱脚形式といえます。
また、露出柱脚は主柱に対する柱脚だけでなく、間柱などの二次部材にも用いられる柱脚です。露出柱脚の構造的な特徴は、基礎部の鉄筋コンクリート天端(地中梁天端)にアンカーボルトで接合している点です。後述するように、埋め込み柱脚や根巻き柱脚と違い、柱脚を鉄筋コンクリート内に埋め込まないので、回転剛性が小さく露出柱脚を用いた建物は柔らかいという特徴があります。
露出柱脚の構造的な特徴を下記に整理します。
・力の伝達メカニズムが比較的明快
・設計も比較的簡単
・バネ剛性が小さいため、建物の層間変形角に注意
柱脚の種類は下記が参考になります。
露出柱脚が普及した要因として、力の伝達メカニズムが非常に明快であることが挙げられます。露出柱脚の設計法を簡単に言えば、曲げモーメントやせん断力に対してアンカーボルトやベースプレートが問題ないかチェックするだけです。
アンカーボルト、ベースプレートの意味は下記が参考になります。
アンカーボルトってなに?アンカーボルトの目的と規格、サイズ、種類
ベースプレートとは?1分でわかる意味、鉄骨柱、基礎との関係、設計法
例えば、両端ピン接合の間柱の露出柱脚の場合、曲げモーメントは作用しませんから、せん断力に対して、ベースプレート下の摩擦力が大きければ、地中梁へ直接力を伝達することができます。
主柱のような曲げモーメントが作用する柱の場合だと、少々複雑になってきて、偏心圧縮を受けることから、中立軸を算定してアンカーボルトに引き抜き力が作用するのか検討する必要があります。いずれにしても、一度内容を理解すればさほど難しい内容ではありません。
なお、露出柱脚の設計については、構造計算ルートごとにフロー図が示されています。下図に示すフロー図に従い露出柱脚を設計します。
露出柱脚の回転剛性Kbsは下式で求めます。
E:アンカーボルトのヤング係数(N/mm2)
nt:引張側アンカーボルトの本数
Ab:1本のアンカーボルトの軸断面積(mm2)
dt:柱断面図心より引張側アンカーボルトの断面群の図心までの距離(mm)
dc:柱断面図心より圧縮側の柱フランジ外縁までの距離(mm)
Lb:アンカーボルトの長さ(mm)
露出柱脚は、地中梁天端にベースプレートとアンカーボルトで接合されているだけです。そのため、回転剛性は比較的小さいです。構造設計では建物の層間変形角を1/200にしなさいという法律があります。これを満足するようにアンカーボルトの太さ、本数を決定します。
今回は露出柱脚について説明しました。露出柱脚とは、基礎部の鉄筋コンクリート天端(頂部)に設置された柱脚です。構造的には、柱脚は露出(むき出し)しているので「露出柱脚」といいます。ただ、柱脚のベースプレートやボルトがむき出しになると意匠上の見栄えや都合が悪いので、構造的に影響しない保護コンクリートで柱脚を覆います。その他の柱脚の詳細は下記が参考になります。
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