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露出柱脚とは何か?

柱脚には3つの種類があることを以前説明しました。その中でも露出柱脚は最もポピュラーな柱脚形式といえます。主柱に対する柱脚だけでなく、間柱などの二次部材にも用いられる柱脚です。この柱脚形式の特徴は、地中梁天端にアンカーボルトで結合していること。つまり、埋め込み柱脚や根巻き柱脚と違って、コンクリートの中に埋め込んでいるわけではありません。


その分、バネ剛性が小さく露出柱脚を用いた建物は柔らかいという特徴があります。以下に露出柱脚の特徴を示します。


・力の伝達メカニズムが比較的明快。

・設計も比較的簡単。

・バネ剛性が小さいため、建物の層間変形角に注意。



・露出柱脚用の設計ルートがあるので、満足するよう注意すること。

今回は、上記の特徴についてそれぞれ説明したいと思います。実際の計算については、別記事に示しますのでご覧くださいね。


露出柱脚が普及した要因として、力の伝達メカニズムが非常に明快であることが挙げられます。簡単に言えば、曲げモーメントやせん断力に対してアンカーボルトやベースプレートが問題ないかチェックするだけです。

例えば、両端ピン接合の間柱の露出柱脚の場合、曲げモーメントは作用しませんから、せん断力に対して、ベースプレート下の摩擦力が大きければ、地中梁へ直接力を伝達することができます。


主柱のような曲げモーメントが作用する柱の場合だと、少々複雑になってきて、偏心圧縮を受けることから、中立軸を算定してアンカーボルトに引き抜き力が作用するのか検討する必要があります。


いずれにしても、一度内容を理解すればさほど難しい内容ではありません。(他の柱脚に比べれば)

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・バネ剛性が小さいため、建物の層間変形角に注意。

設計が簡単な露出柱脚は、構造的に注意する点があります。その1つが、バネ剛性が小さいことです。バネ剛性とは、物の固さを表す指標の1つです。単に剛性とも言います。要するに、バネ剛性は建物の変形しにくさ、曲がりにくさのことです。


露出柱脚は、地中梁天端にベースプレートとアンカーボルトで接合されているだけです。そのため、剛性が小さいのです。構造設計では建物の層間変形角を1/200にしなさいという法律があります。これを満足するようにアンカーボルトの大きさや本数を決める必要があります。



・露出柱脚用の設計ルートがあるので、満足するよう注意すること。

上記に示したように露出柱脚の設計は簡便で非常に多くの建物に採用されてきました。それは、柱脚をピンで設計することで曲げモーメントを考慮せずに設計できるからです。以前は、柱脚を完全ピンとした設計が多く行われてきました。しかし、現実は完全ピンではなくて、地震でアンカーボルトに多くの被害がでました。それ以降は、柱頭の曲げの2〜3割程度の曲げモーメントは持つように設計することが技術的助言として明記されています。


それに加えて露出柱脚には設計ルートがあります。柱脚も大きく分類すると接合部の1種です。そして、接合部は保有耐力接合にすることが原則です。保有耐力接合とは、母材よりも接合部の耐力を大きくした接合方法です。つまり、柱脚の耐力を柱よりも大きくすることが必要です。露出柱脚の設計ルートでは、このような保有耐力接合や、できない場合は応力は割り増しする等、様々な規定があるので守るようにしましょう。

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