この記事の要点
scss-h97とは、鉄骨H形鋼部材の保有耐力継手(梁継手・柱継手)の標準仕様をまとめた資料です。実務では、この表からボルト本数や添え板厚を読み取って継手を設計します。
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scss-h97とは、鉄骨の梁、柱の「標準的な継手(保有耐力継手)」をまとめた資料です。スパンの長い鉄骨部材は、施工上、継手が必要です。継手は必ず、保有耐力接合とします。継手のボルト本数、添え板の厚みなどは、母材の断面に応じて変わります。実務では、部材に応じて計算するのは面倒なので、scss-h97の表から所定のボルト本数などを読み取ります。
今回は、scss-h97の意味、目的、梁継手、柱継手との関係、保有耐力接合の表について説明します。※継手、保有耐力接合については下記が参考になります。
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scss-h97とは、鉄骨部材の標準的な継手(保有耐力継手)を示した書籍です。下記のような書籍です。
保有耐力継手は、主にラーメン構造で必要です。鉄骨ラーメン構造は、柱をBCR295、梁をH形鋼とします。よってscss-h97は、一般的なH形鋼の保有耐力接合を表にしています。
※保有耐力継手については下記が参考になります。
鉄骨の継手とは?1分でわかる意味、保有耐力接合、計算、scss-h97
保有耐力継手は、母材の断面性能に応じて変わります。継手の検討は、計算が面倒なので部材毎に検討するのは時間が掛かります。よって、scss-h97からボルト本数、添え板厚を読み取ります。
scss-h97を使って、継手を選定する方法を紹介します。下記に流れを整理しました。
以上で、保有耐力継手に必要なボルト本数などが分かります。※併せて下記の記事を参考にしてくださいね。
添え板とは?1分でわかる意味、厚み、材質、記号、ガセットプレートとの違い
鉄骨の継手とは?1分でわかる意味、保有耐力接合、計算、scss-h97
scss-h97は、鉄骨部材の保有耐力継手を表にしています。梁継手と柱継手の2種類があります。同じ部材でも継手の条件が変わるので注意してください。
私が実務を始めたばかりの頃、梁継手と柱継手を読み間違いした経験があります。梁継手と柱継手で、内容の違いが分かりにくいです。混同しないよう注意深く読みましょうね。
混同しやすい用語
保有耐力接合(ほゆうたいりょくせつごう)
保有耐力接合とは、接合部の耐力が接合する部材の全塑性モーメントを上回るよう設計された接合方法のことです。
scss-h97が「保有耐力継手の標準仕様をまとめた資料(ツール)」であるのに対して、保有耐力接合は「継手に求められる設計概念」であり、scss-h97はその概念を満たすための設計ツールです。
scss-h97を整理した表を示します。
| 項目 | 梁継手 | 柱継手 |
|---|---|---|
| 適用部材 | H形鋼の梁 | H形鋼の柱 |
| 設計基準 | 保有耐力接合(母材以上) | 保有耐力接合(母材以上) |
| 読み取り内容 | ボルト本数・添え板厚 | ボルト本数・添え板厚 |
今回は、scss-h97について説明しました。意味や、scss-h97の内容、目的が理解頂けたと思います。実務では、鉄骨部材の継手をいちいち計算しません。scss-h97の表から、ボルト本数などを読み取ります。鉄骨造を設計するとき、本当に良く使う本なので、本書の読み方をマスターしてくださいね。
なお、scss-h97は構造設計をする会社なら、ほとんどで保有しています。皆さん個人が購入する必要は無いですが、研究室や設計事務所で使う方などは下記からどうぞ。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「鉄骨部材の継手は保有耐力接合とする」という原則が問われます。scss-h97はその具体的な実施ツールであり、梁継手と柱継手で内容が異なる点も覚えておきましょう。