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ねじり曲げが作用する鉄骨梁の応力度と、ねじり定数

鉄骨梁にねじり曲げが作用することがあります。例えば外壁に風圧力を受け、ねじりを拘束するスラブが無い場合です。パラペットが立ち上がり、屋根が折板の場合などが該当します。今回は、そんなねじり曲げが作用する梁の応力度と、ねじり定数について説明します。

ねじり曲げが作用するH形鋼の断面算定

念のため、ねじり曲げについて説明します。ねじり曲げとは、部材を雑巾の水を絞るような方向に作用する曲げモーメントです。下図をみてください。

鉄骨の梁に対して、赤矢印のように回転させる力が「ねじり曲げ」です。では、ねじり曲げが作用する鉄骨梁は、どのように応力度を算定するのでしょうか。

ねじり定数の計算

ポイントは、ねじり定数です。ねじり定数は、言い換えれば鉄骨梁のねじりに対する抵抗力です。ねじり定数はJで表し、H形鋼のJは下式で算定します。

です。bは鉄骨板の幅で、tは厚みです。H形はフランジ2枚とウェブ1枚で構成される部材なので、3つの式を足し合わせて1/3した値がJです。後述しますが、ねじり定数を求め、ねじり曲げを受けるH形鋼の応力度を算定します。

応力度の計算

ねじり曲げに対する応力度は下式で算定します。

τはせん断応力度です。Mt はねじり曲げ、twはウェブの厚み、Jはねじり定数です。簡単ですよね。


では実際に計算してみましょう。

ねじり定数と、ねじり曲げを受ける梁の応力度の計算例

条件は下記とします。梁はH-500x250x9x16(梁せいが500、梁幅が250です)、ねじり曲げは5kNmとします。

ねじり定数は下記のように、

です。


よってねじり曲げによるせん断応力度は

となります。せん断応力度に対する許容せん断応力度は長期で90、短期で135です。一般的に梁には長期曲げ、短期曲げ、せん断力が作用するので、これらにねじり曲げを加えると厳しくなります。


実際の物件でも、ねじり曲げが作用する梁があれば確認しておきたいですね。ねじり曲げへの対処方法としては、「梁幅を広げる」「梁を閉鎖断面にする」などが挙げられます。

まとめ

今回はねじり曲げについて説明しました。鉄骨梁にねじり曲げが作用するケースは案外多いです。パラペットに風圧力が作用する場合など忘れがちなので注意したいですね。以上、今回の記事が参考になれば幸いです。

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