この記事の要点
角鋼とは、断面が正方形(または長方形)の中実(中が詰まった)鋼材のことです。
角形鋼管(コラム)と混同されやすいですが、角鋼は中実断面です。
断面性能は高いですが重量も重くなるため、細い柱で高い断面性能が必要な特殊用途や、建築物を魅せたい場合などに使われます。
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角鋼という言葉は、案外建築の専門家でも聞いたことが少ないと思います。
角鋼は使用頻度が低い材料だからです。
一方で、特殊な建物の柱や化粧材として使われるなど、知っておくと鋼材の選択肢が広がるでしょう。
今回は、角鋼の規格や種類、サイズなどについて説明します。
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角鋼のサイズと断面性能は下図表の通りです。なお、今回は断面二次モーメントや断面係数を示していませんが、角鋼は正方形なので、下記の記事を参考に計算してみましょう。
角鋼は、「角鋼として」JISに規格されていません。角鋼は、一般構造用圧延鋼材と同じ材料です。一般構造用圧延鋼材は、JISG3101に規定されており、機械的性質は下記の通りです。
角鋼の化学成分は下図表の通りです。
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角鋼とは、真四角の鋼材を意味します。
似た用語で、「丸鋼」があります。
丸鋼は、角鋼よりも使われることが多い鋼材です。
丸鋼に似た鋼材で「鉄筋」もあります。
鉄筋は、丸鋼と違い付着性を高めるために、リブが付いた細い円形の鋼材です。
鉄筋に関しては下記の記事が参考になります。
鉄筋のサイズ・呼び径・最外径とは?D10・D13の意味と一覧表 v
さて、角鋼は前述した「丸鋼」や「鉄筋」のように、建築物の主部材として直接使用される鋼材ではありません。但し、鋼管と違い外形の割には断面性能が高いので、パビリオンなどの限定的な構造物の柱に用いられるケースはあります。
ただ、角鋼は四隅が角ばっていて、柱として露出すると角にぶつかって怪我をする可能性もあります。柱としての使用は注意したい鋼材の1つです。
角鋼の種類や用途は下図表の通りです。
建築はもちろん、橋梁、船舶、車輛、産業機械など様々な用途に用いられます。標準的なサイズが65mmなので、建築物や橋梁では、構造部材として採用されるケースは少ないでしょう。一方、細かな部材が多い産業機械などは多用されるケースが多いです。
角鋼と角形鋼管の違いは、「中身が詰まっているかどうか」です。
そもそも「鋼管」は、俗称でパイプといいます。
パイプのように中が空洞で、鋼材の厚み自体は数ミリ、十数ミリです。
そのため、重量を軽くすることが可能で、経済的なメリットが大きいのです。
例えば、角鋼と角形鋼管の重量を、同じ外形で比較します。
このように、同じ外形でも角鋼と角形鋼管では重量が7倍近く違います。一方、断面係数は下記のように、3.8倍程度しか違いません。
重量に対する断面性能は、明らかに角形鋼管の方が有利です。※角形鋼管に関しては、下記の記事が参考になります。
STKR材(一般構造用角形鋼管)の規格・サイズ・断面性能一覧
しかし、角鋼には角形鋼管に無いメリットがあります。それが「細さ」です。例えば柱に角鋼を使います。鋼材の重量は増えますが、高い断面性能を保持したまま、スレンダーな柱を魅せることができます。
商業建築物や、仮設のパビリオンなど、建築物を魅せることにこだわる場合、角鋼を使うこともあります。
混同しやすい用語
角鋼
角鋼とは、断面が正方形(または長方形)の中実(中が詰まった)鋼材のことです。
断面性能は高いですが、中実のため重量が重くなります。
角形鋼管(コラム)
角形鋼管とは、断面が正方形(または長方形)の中空鋼管のことです。
角鋼より軽量で、鉄骨造の柱として一般的に広く使われます。
角鋼と角形鋼管を整理した表を示します。
| 項目 | 角鋼(中実) | 角形鋼管(中空) |
|---|---|---|
| 断面形状 | 中身が詰まった正方形断面 | 中空の角型断面(パイプ状) |
| 重量(60×60mm比較) | 約28.3 kg/m | 約4.06 kg/m(約7分の1) |
| 断面係数(60×60mm比較) | 36.0 cm3 | 9.44 cm3(約4分の1) |
| 主な用途 | パビリオン・化粧柱など特殊用途 | 一般的な鉄骨造の柱として広く使用 |
今回は、角鋼について説明しました。角鋼と角形鋼管の違いは、断面性能や重量の関係も含めて理解しておきましょう。また、下記に併せて参考になる記事を明記しました。
STK400とは?一般構造用炭素鋼鋼管の規格・サイズとSTKNとの違い
STKR材(一般構造用角形鋼管)の規格・サイズ・断面性能一覧
冷間成形角形鋼管(コラム)とは|BCR・BCP・STKRの違いと柱材
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
通常の鉄骨造では角形鋼管(コラム)が柱に使われますが、細い柱で高い断面性能が必要な場合や、美しいスレンダーな外観を求める場合に角鋼が採用されることがあります。
ただし角鋼は重量が重くなるため、構造計算での重量管理が大切です。