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建築物には大きく分けて2つのボルトが使用されています。1つが高力ボルト、2つ目が普通ボルト(中ボルトや単にボルトと呼ぶ)です。
実務の世界では、「高力ボルト」やハイテンションボルトを略して「ハイテン」と呼んでいます。また、建築基準法で、構造上主要な部分には高力ボルトを使用することが明記されているため、構造部材に普通ボルトを用いることはありません(しかし、軽微な部分や意匠上の組み立て材には、普通ボルトを使用します)。
今回は、高力ボルトの本数や配置のルール、決まり事について説明します。※普通ボルト、高力ボルトについては、下記が参考になります。
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ボルトの配置は、ピッチと端空きによって決まります。ピッチとは、ボルトの中心間距離のことを言います。一般的にピッチは60mm、端空き40mmが採用されています。 鋼構造基準によれば、ピッチは公称軸径の2.5倍以上と定められています。一般に用いる高力ボルトはM16~M22程度ですので、60mmを用いても問題ないでしょう。※ピッチについては、下記が参考になります。
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端空きについても、公称径の2.5倍以上あると良いですが、一般的に40mmあれば最少端空きをクリアしているので問題にされていません。
ピッチや端空きは出来るだけ大きくとると良いとされています。それは、応力の流れをスムーズにするためだったり、端空きを大きくとればせん断力による端抜け破断を防ぐことができるからです。
さて、鉄骨造で高力ボルトを用いる部分で多いのが小梁などのピン接合部分と、大梁の継手部分です。大梁の継手に用いる高力ボルトの本数は保有耐力接合になるよう確認する必要があります。※小梁、大梁については下記が参考になります。
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一方、ピン接合部分のボルト本数は簡単に決めることができます。これは、
と言えます。例えば、梁せいが400だった場合、高力ボルトの本数は4本です。また、切りの悪い梁せい(例えば350とか)は数字を切り上げて使います。梁せいが350の場合は4本にしてください。※梁せいについては、下記が参考になります。
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但し、ボルト1本は認められていませんから、梁せいが100の場合でも最低2本は必要になります。
構造的には、最適なボルト本数を決めようと思うと、せん断力に対して高力ボルト1本当たりのせん断力耐力で比較しますが、この決め方だとあまりにも煩雑になります。また、高力ボルトの本数が多くなったとしても、鉄骨数量にはほとんど影響がありませんから、余裕が大きくてもいいのです。
また、概ね上記の方法でボルト本数を決めて問題ないですが、設備荷重によって非常に荷重が重い場合は別途、せん断力とせん断耐力の検討を行う必要があります。
今回は高力ボルトの配置について説明しました。一般的なボルトピッチや端空きは覚えておきましょう。また、ボルト本数=梁せいの1/100も覚えておくと便利ですよ。その他、高力ボルトの特徴に関しては、下記の記事を参考にしてください。
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