建築学生が学ぶ構造力学

  1. HOME > 鋼構造の基礎 > 接合部の保有耐力接合と計算方法

接合部の保有耐力接合と計算方法

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)


引張材の断面算定としては許容応力度に対して検定を行えばよいですが、引張材の接合部に関しては保有耐力設計を行う必要があります。このような接合を「保有耐力接合」と呼びます。


「保有耐力接合」:母材の耐力が十分に発揮されるように「接合部の耐力>母材の耐力」となるように破断の検討を行うことです。


引張材に代表されるのは「ブレース」ですが、ブレースは主に地震による水平力を受け持ちます。このとき、十分に地震力を吸収するためには、接合部が先に壊れては意味がないのです。


よって、保有耐力接合は設計の際、とても重要な概念です。以降では、保有耐力接合の考え方を数式で学び、具体的に設計を行って接合部の図面をつくってみましょう。


100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事

ブレース接合部の保有耐力接合の計算

【設計条件】

・高力ボルト(F10T , M24)

・筋違材(2Ls-90-90-10 , SN400B)

・ガセットプレート(SN400B)


※高力ボルト、ガセットプレートは下記が参考になります。

高力ボルトってなに?よくわかる高力ボルトの種類と規格、特徴

ガセットプレートってなに?1分でわかる目的とプレートの厚み


まず、ボルト本数・ピッチ・端空き等を、最小距離を超えるように仮定します。さらに、それぞれの距離はボルト径を基準にして考えます(d:ボルト径)。


・ボルト本数: 3本

・ピッチ: 3d=72(mm)

・端空き、縁空き:1.5d=36(mm)


建築基準法による規定では、破断の検討を以下の式により行います。


破断の検討


ここで、


Aj:接合部の破断形式に応じた接合部の有効断面積(mm2

σu:接合部の破断形式に応じた接合部の破断応力度(N/mm2

Ag:筋違材の全断面積(mm2)、F:筋違材の基準強度(N/mm2

a:安全率(炭素鋼は1.2 , ステンレス鋼は1.5)


です。以上の式から、それぞれの破断形式に関して検討し接合部を設計します。


スポンサーリンク
 

1. ブレース軸部のボルト位置における破断の検討

ブレース軸部の検討


破断の規定式を満たしていないので、ボルト本数を増やし計算を行います。


ブレース軸部の検討2

2. 筋違材の接合ファスナーの検討

ファスナーとは高力ボルトのことです。下記が参考になります。

建築のファスナーとは?1分でわかる意味、鉄骨との関係、種類


筋違材の接合ファスナーの検討

3. ファスナーの端空き部分の検討

a)筋違材の場合


ファスナーの端空き部分の検討


以上より、


ファスナーの端空き部分の検討2


・端空き変更後の計算(36→48)


端空き変更後の計算


以上より、


端空き変更後の計算2


b)ガセットプレートの場合


ガセットプレートの検討


以上より、


ガセットプレートの検討2


破断の規定式を満たしていないので、端空きを変更し計算を行います。


端空き変更後の計算3


以上より、


端空き変更後の計算4

4. ガセットプレートの破断の検討

ガセットプレートの破断の検討


以上より、


ガセットプレートの破断の検討2

5. 溶接部の検討

溶接の基礎知識は下記が参考になります。

溶接の種類と、隅肉溶接、突き合わせ溶接の特徴


溶接部の検討


以上より、


溶接部の検討2


破断の規定式を満たしていないので、溶接部の長さを変更し計算を行います。


・溶接部の長さ:220→280mm , 170→230mm



以上の破断耐力のうち最小値が接合部の最大強さなので、Pu=967kN


接合部の最大強


以上のように破断の検討を行い、接合部の設計を行いました。寸法等を纏めると以下のようになります。


・ボルト本数: 5本

・ピッチ: 3d=72(mm)

・端空き、縁空き:2.0d=48(mm)

・溶接部の長さ:280,230(mm)


保有耐力接合の条件を検討しましたので、接合部の図面を描いてみましょう。下図はjwcadでスケール=1/5で描いたものです。皆さんも、様々な部材で設計してみましょうね。

部材接合部図面

まとめ

今回は、ブレース接合部の保有耐力接合について説明しました。今回の説明で理解できなかった方は下記が参考になります。より具体的に、保有耐力接合の計算を説明しています。

保有耐力接合の演習問題と詳細な説明

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)



▼こちらも人気の記事です▼

▼人気の記事ベスト3▼

▼用語の意味知らなくて大丈夫?▼

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

建築構造がわかる基礎図解集

わかる1級建築士の計算問題解説書

計算の流れ、解き方がわかる!1級建築士【構造】計算問題解説集

あなたは数学が苦手ですか?

わかる!実務で使う数学知識の基礎講座

公式LINEで気軽に学ぶ構造力学!

一級建築士の構造・構造力学の学習に役立つ情報を発信中。

友だち追加

【フォロー求む!】Pinterestで図解をまとめました

図解で構造を勉強しませんか?⇒ 当サイトのPinterestアカウントはこちら

限定メールマガジン

わかる2級建築士の計算問題解説書!

【30%OFF】一級建築士対策も◎!構造がわかるお得な用語集

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集
pdf版の学習記事

更新情報

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

人気の記事ベスト3

同じカテゴリの記事一覧

Topへ >>

  1. HOME > 鋼構造の基礎 > 接合部の保有耐力接合と計算方法
  2. 広告掲載
  3. 限定メルマガ
  4. わかる建築構造の用語集
  5. 1頁10円!PDF版の学習記事