この記事の要点
隅肉溶接の有効長さとは、溶接部の実長から始端・終端の溶接サイズを各1つずつ引いた長さ(Lb=L-2S)のことである。
有効長さにのど厚を掛けた値が有効のど断面積(有効断面積)となり、溶接部の耐力計算に用いる。
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隅肉溶接の有効長さとは「溶接部の実長から始端と終端の隅肉溶接サイズを引いた長さ」です。
始端と終端では溶接不良が起きやすく所定のサイズが確保できないため、実長さから控除します。
また、まわし溶接の場合は、まわし溶接部の長さを含めます(控除しても良い)。
有効長さにのど厚さをかけた値を「有効のど断面積(有効断面積)」といいます。
今回は隅肉溶接の有効長さの意味、計算方法、有効断面積との関係について説明します。
隅肉溶接の詳細、まわし溶接の意味は下記が参考になります。
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隅肉溶接の有効長さとは、「溶接部の実長から始端と終端の隅肉溶接サイズを引いた長さ」です。下図に隅肉溶接の有効長さを示します。
隅肉溶接部の有効長Lbさは下式で計算します。Lは溶接長さの全長、Sはサイズです。
溶接部の始端と終端では溶接不良が起きやすく、所定の溶接サイズが確保されないことがあります。そこで、溶接部の長さから始端と終端部のサイズ分を控除するのです。また、まわし溶接をする場合まわし溶接部の長さを含めて、上式で計算します。
実際に隅肉溶接部の有効長さを計算しましょう。実長を500mm、溶接サイズを6mmとします。有効長さLb=500-2×6=488mmです。
隅肉溶接の詳細、溶接部のサイズ、まわし溶接の意味は下記が参考になります。
なお構造計算では、隅肉溶接部の必要長さ(応力に抵抗できるだけの長さ)を算定します。この必要長さが「有効長さ」です。よって、図面に明記する溶接部の長さ「有効長さ+2×溶接サイズ」の値を丸めた値となります。
隅肉溶接部の強度は下記をご覧ください。
溶接部の強度とは?溶接部の耐力の計算方法と許容応力度、材料強度
また、下記の書籍も参考になります。
隅肉溶接の有効長さにのど厚をかけた値が「有効のど断面積(有効断面積)」です。のど厚とは下図の長さaです。
さらに、有効断面積に隅肉溶接部の強度を掛けると「隅肉溶接部の耐力」が算定できます。
混同しやすい用語
有効のど断面積(有効断面積)
溶接部の有効長さにのど厚を掛けた断面積のことで、溶接部の耐力を求める際に用いる。
有効長さが溶接の「長さ」であるのに対して、有効断面積は有効長さとのど厚の両方を考慮した「面積」であり、耐力計算の基本量となる点が異なる。
隅肉溶接の有効長さに関する用語を整理した表を示します。
| 用語 | 定義 | 計算式・備考 |
|---|---|---|
| 有効長さLb | 実長から両端サイズを控除した長さ | Lb=L-2S |
| 有効のど断面積 | 有効長さ×のど厚 | 耐力計算の基本量 |
| まわし溶接 | 端部を折り返す溶接 | まわし部の長さを含める |
今回は隅肉溶接の有効長さについて説明しました。有効長さLbは「隅肉溶接部の実長Lから始端と終端の溶接サイズSを引いた値」です。Lb=L-2Sで算定します。溶接部の強度、サイズの意味など下記も勉強しましょうね。
溶接部の強度とは?溶接部の耐力の計算方法と許容応力度、材料強度
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では有効長さの計算式(Lb=L-2S)や、始端・終端を控除する理由が問われます。
まわし溶接の扱いも含めて整理しておきましょう。(一級建築士 頻出:隅肉溶接の有効長さ計算式(Lb=L-2S)と始端・終端控除の理由が繰り返し出題)