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ダイアフラムは梁から伝わる応力(具体的にはフランジから伝わる軸方向力)を上下の柱に伝達させる部材です。力が集中する接合部で重要な役割を果たしており、厚みの決定には注意します。
ダイアフラムの種類は下記の3つです。
この3つで最も一般的な方法が通しダイアフラムです。通しダイアフラムの厚みは、慣用的に梁フランジの2サイズアップとしています。しかし、それで本当に良いのでしょうか? 今回は、通しダイアフラムの厚みを決定する方法を紹介します。
※ダイアフラムの種類に関する詳細な内容は、下記の記事が参考になります。
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実は簡単にダイアフラムの厚みは確認できます。梁フランジの全強をダイアフラムに伝達できれば、それ以上の応力は入ってこないからです。梁フランジの全強度は、
です。tfは梁のフランジ厚、bfはフランジ幅、σyは梁のF値(SN400の場合235)。
梁フランジから伝わる軸方向力は、ダイアフラムに対しては「せん断力」となるので、ダイアフラムの全強は、
です。dcはダイアフラムの幅(建築学会接合部指針では、角パイプの板厚芯間距離)、tdはダイアフラム厚、τyはダイアフラムの降伏せん断強度(F/1.73)。
両者は等式関係にあるので、ダイアフラムの厚み以外の数値が決まればダイアフラムの厚みを決定することができます。
では実際にダイアフラムの厚みを算定しましょう。
H-600x200x11x17(SN400)と角型鋼管□―400x400x16に見合うダイアフラムを算定してください。
下式のtdを算定すれば良いのです。
tf=17、bf=200、SN400材なのでσy=235、dc=400-16=384、τy=325/1.73=188(ダイアフラムは490鋼を使用します)。
以上を代入すると、
となりました。梁フランジ厚の17mmより小さいですが、施工性も考慮してやはり2サイズアップの厚みとします。よって、
ダイアフラムに孔が空いた場合、どう評価すべきでしょうか。要は、ダイアフラム幅dcから孔径を引けば良いのです。孔径=200の場合dcは、
なので、
td=23となります。23という厚みの鋼板はないので、td=25とすべきでしょう。
今回は、ダイアフラムの厚みを決定する方法を説明しました。ダイアフラムは、柱と梁を接合する重要な部材です。見落としの無いように注意しましょう。また、ダイアフラムに関しては、下記の記事が参考になります。
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