この記事の要点
引張応力は、部材に引張力が作用したときに断面内に生じる応力です。計算式はσ=P/Aで、引張荷重Pを断面積Aで割って求めます。単位はN/mm²を使うのが一般的です。
引張応力と引張応力度は同じ意味で使われることが多いですが、厳密には応力が断面全体に働く力、応力度が単位面積当たりの強さを指します。構造計算では「許容引張応力度を超えないこと」を確認するのが設計の基本です。
引張応力の記号はσで表し、単位は「N/mm2」とすることが多いです。
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引張応力σの計算式は「引張応力σ=引張荷重P÷部材断面積A」です。
引張応力の記号はσで表し、単位は「N/mm2」とすることが多いです。
下図に示す棒に引張荷重10kNが作用しており部材断面積が100mm2のとき引張応力は「σ=P/A=10×1000=100=100N/mm2」になります。
引張応力の詳細は下記が参考になります。
引張応力とは?意味・公式(σ=P/A)・求め方・応力度の違い
引張応力の計算ツールを下記に示します。引張荷重、部材断面積を入力してボタンをクリックすれば、引張応力が算定できます(※単位にご注意ください)。
下図に示す棒の直径が10cm、引張荷重が800Nのときの引張応力を計算しましょう。
引張応力=引張荷重÷断面積です。棒の断面は円なので、円の直径から断面積を計算します。
・円の断面積=π×半径×半径=π×10cm/2×10cm/2≒78.5cm2
あとは引張荷重を断面積で割り算するだけです。前述の計算ツールを使っても良いでしょう。よって
・引張応力=引張荷重÷断面積=800N÷78.5cm2≒10.2N/cm2
です。
前述したように引張応力は単位断面積当たりに生じる引張方向の応力です。
ただし、建築の構造力学や建築業界では引張応力は「部材に生じる引張方向の応力」で、引張応力度が「単位断面積当たりに生じる引張方向の応力」です。
つまり、建築業界でいう引張応力度が、その他の業界でいう「引張応力と同義」です。
混同しやすい用語
引張応力(ひっぱりおうりょく)
建築分野では部材断面に作用する引張方向の合力(kN)を指します。
他の業界では「単位面積当たりの引張力」の意味で使われることがあり、業界によって定義が異なります。
引張応力度(ひっぱりおうりょくど)
建築分野での「単位断面積当たりの引張応力」であり、N/mm2(MPa)で表します。
計算式はσ=P÷Aで、他業界の「引張応力」と同義です。
圧縮応力度(あっしゅくおうりょくど)
部材を圧縮する方向に作用する単位面積当たりの力で、引張応力度と符号が逆です。
計算式は引張と同形式(σ=P÷A)ですが、許容値はコンクリートなど材料によって大きく異なります。
引張応力の計算式を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 引張応力σ | σ=P÷A | P:引張荷重、A:断面積 |
| 記号 | σ(シグマ) | 単位:N/mm2 |
| 建築と他業界の違い | 建築の「引張応力度」=他業界の「引張応力」 | 用語の使い方に注意 |
今回は、引張応力の計算式について説明しました。引張応力σの計算式は「引張応力σ=引張荷重P÷部材断面積A」です。引張応力の記号はσで表し、単位は「N/mm2」とすることが多いです。引張応力の詳細は下記も参考になります。
引張応力とは?意味・公式(σ=P/A)・求め方・応力度の違い
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では引張応力度の公式σ=P/Aを使った計算問題が出題されます。Pは引張軸力(N)、Aは断面積(mm²)で、単位をそろえて計算することで応力度(N/mm²)が得られます。
この公式は圧縮応力度の計算でも同じ形です。引張の場合は正(+)、圧縮の場合は負(-)の符号をつけて区別します。接合部の引張設計や引き抜き力の検討でも基本となる計算ですので確実に使えるようにしておきましょう。