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『夢の新材料』という興味深いキャッチフレーズがとびこんできた。建築材料も日々革新されつつある。しかし、構造材に限っては変わらない。意匠材(化粧材)とは異なり、構造材は建物の骨組みである。よって、信用できない経験が少ない材料はあまり使いたくない。
もし、不安定な構造材を用いたことで人命が失われることがあれば一大事である。おそらく、そのような意図で建築基準法上、標準的に構造材として使用してよい材料は、鋼、RC、木、アルミ、これだけだ。大臣認定をとることでさらなる広がりをみせるのだが、一般的には4つの材料で建物は造られている。個人的な意見としては、構造性能を満足すれば何を使っても良いと思うのだが。
さて、『夢の新材料』CO2ストラクチャーに話題を戻す。CO2ストラクチャーはコンクリートの長所は生かしつつも、短所を補う新素材を目指して開発された。さらに特筆すべき点は、CO2ストラクチャーはCO2を吸収して化学反応を起こし(固結する)、使用するものである。つまり、構造材がCO2を保持したまま使用することができる環境負荷の少ない材料ということになる。建築材料で同様の性能を持っているのが『木』である。
CO2ストラクチャーはCO2を吸収する材料であること。但し、CO2を削減するわけではない。あくまでも、吸収し構造材内に留めるということだ。だから、燃やせばCO2が発生するだろう。
同材料は引張力に抵抗する湿式素材である。在来のコンクリートは圧縮に強いが引張に弱い。しかし、同材料は圧縮強度と同等の引張強度を持つ材料であるらしい。
同材料は透明な型枠を用いて構造体を完成させる。従来のコンクリートでは木枠が一般的で、中身が確認できなかったが、透明の枠であれば中身の流動性が確認できる。
同材料は水を使用しない。コンクリートは水とセメントで水和反応を起して固結するのに対してCO2で固結するからである。
まずはコストである。新材料が普及しない最たる要因は、法律の壁とコストの壁である。このような特殊な材料は一般的に使用されづらく、大量生産できないために単価は高くなる。建築の設計は1つの工事あたりの金額が大きいために、なおさらコストに注意する。また、残念なことに構造材は一般的に化粧材に隠れる。内部空間の機能性や美観の理由から、構造材は見えてこない。以上より、あえて高い材料を使うメリットがあるのか?という点は、良く吟味する必要がある。
実に夢がある話だと感じた。建築において『素材』とは最も根本的な項目である。人々は石や木を利用してから、鉄を用い、RCのような2つの材料を組合すことを覚えた。次世代の材料はCO2ストラクチャーのような環境負荷の少ない材料であるべきだ。さらに、その先には人間の筋肉のような自動で最適化する材料が現れてきてもおかしくない。今後の発展に期待である。
・参考文献,HP等
http://www.ico2.jp/
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