この記事の要点
軽量コンクリートとは、比重の小さい軽量骨材(天然軽量骨材・人工軽量骨材)を使用したコンクリートです。
比重は普通コンクリート(2.3)より小さく、1.4〜2.0程度です。
自重が小さいため建物の死荷重を減らす効果があり、長スパン構造や高層建築のスラブに採用されることがあります。
強度・弾性係数は普通コンクリートより低下する傾向があります。
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軽量コンクリートコンクリートには様々な種類があります。
最も一般的な種類が普通コンクリートです。
普通コンクリートの単位体積重量は23kN/m3で、建築材料の中では重い部類に入ります。
そんな重いコンクリートを軽くしたものが、軽量コンクリートです。
では軽量コンクリートはどのような特徴があり、どこに使用されるのでしょうか。今回は軽量コンクリートの特徴と使用箇所について説明します。
※コンクリートの種類、普通コンクリートの詳細は下記が参考になります。
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軽量コンクリートは文字通り、軽いコンクリートです。普通コンクリートの単位体積重量と比較すると下記の違いがあります。
上記のように、軽量コンクリートは概ね4kN/m3以上軽い材料です。
※単位体積重量の意味は下記が参考になります。
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前述したように、軽量コンクリートは軽いため地震力に対して有利に思えますが、構造体として用いるには様々な弱点があります。
その1つが許容応力度です。軽量コンクリートは、普通コンクリートに比べて、せん断許容応力度が0.9倍も小さいのです。
鉄筋コンクリート造は、せん断破壊に最も注意すべきです。例えば柱や梁がせん断破壊すると、ただちに建物の崩壊につながるからです。そんなせん断強度が低減されることは、普通コンクリートよりも神経質にならざるを得ないと言えます。
※せん断破壊の意味は下記が参考になります。
躯体に使うには、様々な構造的配慮が必要です。例えばスラブ配筋1つ考えても、普通コンクリートの場合と比べて、鉄筋の最低ピッチやコンクリート厚が違います。
また、応力の割り増しや、耐力の低減などが、普通コンクリートに比べてより厳しくなります。詳細は改めて説明しますが、軽量コンクリートを柱や梁などに使うことは、それなりにリスクがあるのです。
※躯体、スラブ配筋の意味は下記が参考になります。
躯体とは?読み方・意味と仕上げとの違い、RC・S・木造それぞれの躯体
では、軽量コンクリートはどこに使われるのか。私が知る限り、躯体に使われるケースはありません。
構造的に影響しない、屋根の防水押えや、床の防音目的で必要な増し打ちコンクリートなどです。
あるいは後述するALC版も広い意味で軽量コンクリートと言えますが、そのような外壁材に使われるでしょう。いずれにしても、地震に抵抗しない部材の材料として用いられます。
ところでALC版と軽量コンクリートは全くの別物です。前述したように広い意味では、ALC版も軽量コンクリートの一種です。しかしALC版は軽量コンクリートよりもさらに軽く、密度は半分以下です。
理由は気泡。ALC版は軽量コンクリートに、さらに気泡の量を増やし単位体積重量を減らしています。外壁に用いられるほか、屋根や床に使われる材料です。
混同しやすい用語
軽量コンクリート
気泡や軽量骨材を用いて単位体積重量を小さくしたコンクリートです。
地震力低減に有利ですが、許容応力度が普通コンクリートより低くなります。
普通コンクリート
一般的な骨材(砂・砂利)を使った標準的なコンクリートです。
単位体積重量は約23〜24kN/m3で、構造部材に広く用いられます。
軽量コンクリートを整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 単位体積重量 | 1種:19kN/m3、2種:17kN/m3 | 普通コンクリートは23kN/m3 |
| せん断許容応力度 | 普通コンクリートの0.9倍 | 構造部材への使用に制限あり |
| 主な使用箇所 | 屋根防水押え・床増し打ち・外壁材(ALC) | 地震抵抗部材には不向き |
| ALC版との違い | ALC版はさらに気泡量が多く密度が半分以下 | 外壁・屋根・床材として使用 |
今回は軽量コンクリートについて説明しました。
軽量コンクリートは、一応柱や梁など構造部材に使うことが可能です。
重量が軽いため、普通コンクリートよりも地震力に対して有利です。
但し、許容応力度が低下することや、様々な制約があるため使用には注意が必要だと覚えておきましょう。
下記も参考になります。
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軽量コンクリートとは何で、単位体積重量は普通コンクリートとどう違いますか。
軽量骨材などを用いて単位体積重量を小さくしたコンクリートです。普通コンクリートが23kN/m3なのに対し、軽量コンクリート1種は19kN/m3、2種は17kN/m3で、概ね4kN/m3以上軽くなります。
軽量コンクリートを構造体に使うときの弱点を答えてください。
せん断許容応力度が普通コンクリートの0.9倍と小さい点です。RC造はせん断破壊に最も注意すべきで、せん断強度が低減されるため普通コンクリートより慎重な配慮(応力割増・耐力低減・配筋制約)が必要です。
軽量コンクリートの主な使用箇所と、ALC版との違いを答えてください。
躯体(地震に抵抗する部材)には使われず、屋根の防水押え・床の増し打ち・外壁材(ALC)など構造的に影響しない部分に使われます。ALC版は軽量コンクリートよりさらに気泡量が多く密度が半分以下で、外壁・屋根・床材に使われます。
