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SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の構造的特徴と設計のポイント

この記事の要点

SRC造に初めて関わったのは超高層マンションの構造設計補助だった

鉄骨のフレームにRCが巻かれた複合構造は、単体より高い剛性と靭性を発揮する反面、施工の複雑さと工期・コストが課題になる。

S造・RC造との違いを理解しておくと、建物用途ごとの構造種別選定の根拠が説明できる。

超高層・大スパン・免震建物との組み合わせで採用される理由も整理する。

SRC造の単位体積重量は25kN/m3(RCより1多い)など、試験で問われる基本数値を含む実務的なポイントを解説している。

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鉄骨鉄筋コンクリート造(以下、SRC造)は鉄骨とRCを組み合わせた構造体です。


最大の特徴は、その不静定次数の高さ。要は、剛性・強度共に最強なのです。一方で、施工性に注意することや費用の面でデメリットもあります。


今回は、構造的な側面に着目して最も基本的なポイント(TIPS)を紹介します。


※SRC構造の意味は下記が参考になります。

SRC造とCFT造の違い:構造・特徴・使い分けを比較解説

1.あばら筋・帯筋と鉄骨とのあきは25mm以上とする。

あばら筋・帯筋と鉄骨のあきは25mm以上にします。これは粗骨材が入らなかったり、コンクリートが上手く回らないことを防ぐためです。


あばら筋・帯筋、「あき」の意味は下記が参考になります。

あばら筋とは?梁のせん断補強筋の役割・間隔・あばら筋比を解説

帯筋とは?1分でわかる帯筋の意味、読み方、役割、間隔、帯筋比との関係

鉄筋のあきとは?意味・最小値・粗骨材との関係・かぶりとの違いを解説

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2.孔の径はSRC構造の梁で全せいの0.4倍以下、かつ内蔵する鉄骨梁のせいの0.7倍以下とする。

いくらSRCが強いと言っても、孔の径には注意が必要です。

3.鉄骨に対するコンクリートのかぶり厚さは50mm以上、通常の場合100mm以上とする。

かぶりはRC規準に準じていますが、実際は納まりの関係でかぶりは決定されます。標準的には柱で150、梁で120程度です。


このくらいないと、鉄筋や鉄骨部材が納まらないのです。


※かぶり、納まりの意味は下記が参考になります。

鉄筋のかぶりとは?考え方、厚さ、基準【わかりやすい意味】

建築の納まりとは?意味・図面での表し方と勉強方法・おすすめ本

4.SRCの単位体積重量は、普通コンクリートの場合で25kN/m3とする。

RCが24kN/m3ですが、SRCはさらに+1多い。案外忘れがちな事実ですね。


※単位体積重量の意味は下記が参考になります。

単位体積重量とは?1分でわかる意味、一覧、土と水の値、記号、求め方

5.剛性はコンクリート断面の全断面として算定して良い。但し、鋼材の影響が小さい場合に限る。

RCと同じ考え方です。鉄筋は無視して剛性を算定する必要があります。


また、応力計算で重要なのは、剛比であるため部分的にRCとSRCを使い分けていなければ計算に影響ないでしょう。


※剛性の意味は下記が参考になります。

剛性とは?変形しにくさの意味・強度との違い・計算式・単位を解説

6.SRCの曲げ耐力は、鉄骨とRC曲げ耐力の単純累加から一般化累加強度式へ。

昔は、SRCの耐力は鉄骨の曲げ耐力とRCの曲げ耐力を単純に足し算していました。


しかし、SRCの合成効果を考慮して算定する方法が一般化累加強度式です。


後者の方が、耐力が大きくでるので経済的な部材断面とできます。

混同しやすい用語

SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)

鉄骨の周りに鉄筋コンクリートを組み合わせた複合構造で、強度・靭性ともに高く超高層建物に使われる。

RC造に対して、SRC造は鉄骨が入る分だけ単位体積重量が大きく(25kN/m3)、耐力も大きくなる。

RC造(鉄筋コンクリート造)

コンクリートと鉄筋のみを組み合わせた構造で、単位体積重量は24kN/m3で中低層建物に多く用いられる。

SRC造に対して、鉄骨を含まないため単位体積重量が小さく、超高層建物では強度や靭性に限界がある。

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理解度チェック

Q.

SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の最大の特徴は?

答えを見る

鉄骨とRCを組み合わせた複合構造で、不静定次数が高く剛性・強度ともに非常に高い。一方で施工性や費用にデメリットがある。

Q.

SRCの単位体積重量はいくつか。RCとの差は?

答えを見る

普通コンクリートの場合25kN/m3。RCの24kN/m3より+1多い。

Q.

SRCの曲げ耐力の算定方法はどう変わったか。あばら筋・帯筋と鉄骨のあきは?

答えを見る

昔は鉄骨とRCの曲げ耐力の単純累加だったが、合成効果を考慮した一般化累加強度式へ移行した(耐力が大きく出て経済的)。あばら筋・帯筋と鉄骨のあきは25mm以上(粗骨材が入らない・コンクリートが回らないのを防ぐため)。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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