この記事の要点
建物の規模が大きくなると、一次設計(許容応力度計算)だけでは大地震時の安全性を確認できない。そこで必要になるのが二次設計だ。
保有水平耐力計算がなぜ必要か、どんな建物に適用されるかを、法令の条件も含めて整理する。
保有水平耐力計算がその1つです。
この記事では、二次設計とは何か、一次設計とどう違うのか、保有水平耐力計算との関係を整理します。
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二次設計とは、一次設計以外に必要となる計算のことです。保有水平耐力計算がその1つです。規模の大きな建物や、複雑な形状の建物は二次設計が必要です。今回は、二次設計の意味、目的、保有水平耐力計算など説明します。
※一次設計については下記が参考になります。
一次設計とは?1分でわかる意味、震度との関係、二次設計との違い
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二次設計は、一次設計以外で必要となる計算のことです。下記に、二次設計の計算を示します。
二次設計の目的は、
です。大地震とは、「極めて稀に発生する地震」で500年に1度の再現期間と定義されます。
一次設計では、長期荷重や稀に発生する地震に対して建築物の構造部材が損傷しないことが目的でした。
二次設計で、一次設計の方針に準じた計算を行うと、構造部材がとても大きくなります。これはコスト・施工面で支障があります。よって二次設計では、構造部材は損傷するが、崩壊・倒壊はしない、という考え方です。
上記の目的を確認する計算が「保有水平耐力の計算」なので、実務では「二次設計=保有水平耐力計算」という認識する方が多いです。
保有水平耐力の計算では、主に下記を確認します。
この検討式自体は簡単ですが、保有水平耐力および必要保有水平耐力の算定は、少し面倒です。※保有水平耐力の計算については、下記の記事が参考になります。
必要保有水平耐力とは?算定式Qun=Ds×Fes×Qud・Ds・Fesの意味
二次設計は、大地震時に建築物が倒壊・崩壊しないことを確認する計算法です。大地震時とは、標準せん断力係数Co、加速度の関係は下記です。
気象庁より、加速度と震度の相関が示されています。そこから判断すると、大地震時の震度は、
です。※ただし、震度と加速度だけでは一概に言い切れません。周期で大きく変わるからです。また、震度7には上限が無いため、大地震時よりも大きな加速度になる可能性があります。よって省きました。
二次設計では層間変形角、偏心率、剛性率を計算します。変形が大きくなり過ぎないよう、層間変形角を1/200以下にする規定があります。
また偏心率、剛性率はそれぞれ15/100以下、6/10以上にする規定があります。但し、保有水平耐力の計算を行う建物では、これらを超過しても
です。
混同しやすい用語
一次設計(いちじせっけい)
一次設計は中地震(Co=0.2)に対して建物が損傷しないことを確認する設計で、二次設計は大地震(Co=1.0)に対して建物が倒壊しないことを確認する設計です。
両者は対象とする地震の規模と確認内容が異なります。
保有水平耐力と必要保有水平耐力
保有水平耐力は建物が実際に持つ水平方向の耐力、必要保有水平耐力は規準で要求される最低限の耐力です。
二次設計では保有水平耐力が必要保有水平耐力以上であることを確認します。
層間変形角と偏心率・剛性率
層間変形角・偏心率・剛性率はいずれも二次設計で計算する項目ですが、それぞれ異なる建物性能を評価します。
層間変形角は変形、偏心率・剛性率は平面・立面の剛性バランスを確認するものです。
二次設計を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 二次設計の目的 | 大地震時に建物が倒壊・崩壊しないことを確認 | 500年に1度の大地震を想定(Co=1.0) |
| 主な計算内容 | 保有水平耐力・層間変形角・偏心率・剛性率 | Qu≧Qunの確認が核心 |
| 一次設計との違い | 一次設計は損傷しないこと、二次設計は倒壊しないことを確認 | 対象地震規模が異なる |
今回は二次設計について説明しました。二次設計の意味、目的が理解頂けたと思います。計算方法の中身はすぐに理解しなくても良いですが、目的は覚えておきたいですね。また一次設計の意味を忘れている方は併せて覚えておきましょう。
一次設計とは?1分でわかる意味、震度との関係、二次設計との違い
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
