この記事の要点
建築基準法施行令第81条は、法第20条の建築物の区分に対応した構造計算の方法(計算ルート1〜3)を規定する条文です。
高さ31m超の建築物はルート3または限界耐力計算、31m以下はルート2またはルート3、小規模建築物はルート1が適用され、建物規模と計算方法の対応を正確に理解することが重要です。
この記事では、建築基準法施行令81条とは何か、構造計算の区分とは何か、建築基準法施行令81条はどう求めるのかを整理します。
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建築基準法施行令81条では、法20条の区分に対応した構造計算の方法が示されています。※法20条は下記が参考になります。
建築基準法第20条とは?1分でわかる意味、構造耐力、計算ルート、各号の解説
また、法20条と令81条は一般的に「構造計算ルート」で表します。計算ルートは、ルート1、ルート2、ルート3があります。計算ルートは、下記が参考になります。
令81条と構造計算方法、構造計算ルートの関係を下図に整理します。
計算ルートは、下記が参考になります。
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令81条は、法20条の建築物の区分に対応した、構造計算の方法が示されています(令81条1項、2項各号)。令81条と構造計算方法、構造計算ルートの関係を下図に整理します。
下記に、令81条の各号を整理しました(法文の原文は書いていません)。
■法20条1項一号の建築物は下記の計算とする。
■法20条1項二号イの建築物で、高さが31mを超えるものは下記の計算とする。
■法20条1項二号イの建築物で、高さが31m以下のものは下記の計算とする。
■法20条1項三号イの建築物は下記の計算とする。
令81条の1項は、超高層建築物の構造計算の方法を規定しています。超高層建築物は、時刻歴応答解析を行います。※超高層建築物については下記が参考になります。
超高層建築物とは|高さ60m超の定義・構造形式と大臣認定の仕組みを解説
令81条2項は、ルート2、ルート3の方法を示しています。法20条で建築物の規模を区分しますが、令81条でも建物の高さを区分している点に注意してくださいね(高さ31m超え又は31m以下か)。
令81条3項は、ルート1の方法を示しています。計算ルートは下記が参考になります。
令81条の各項と計算ルートの対応を整理しました。
下記も併せて参考にしてください。
混同しやすい用語
計算ルート2(許容応力度計算)
法20条1項二号イの建築物で高さ31m以下のものに適用できる計算方法。許容応力度計算(ルート2)または保有水平耐力計算(ルート3)で確認する。
ルート3との違いは、ルート2は高さ31m以下の建築物に適用でき、ルート3より計算の範囲が限定される点にある。高さ31m超にはルート2は使えない。
計算ルート3(保有水平耐力計算)
法20条1項二号イで高さ31m超の建築物に適用する計算方法。また高さ31m以下の二号イ建築物にも選択適用できる。地震時の保有水平耐力と必要保有水平耐力を比較する。
ルート2との違いは、ルート3は高さ31m超にも適用できる高度な計算方法であり、より詳細な耐震性能を確認できる点が異なる。
建築基準法施行令81条を整理した表を示します。
| 構造計算ルート | 対象建物の高さ | 計算方法 |
|---|---|---|
| ルート1 | 低層(概ね20m以下) | 許容応力度等計算 |
| ルート2 | 31m以下 | 許容応力度等計算+保有水平耐力計算 |
| ルート3 | 31m超 | 保有水平耐力計算 |
今回は建築基準法施行令81条について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
令81条は計算ルートと関係します。
法20条との関連もあるので、複雑ですよね。
建築物の構造関係技術基準解説書(通称黄色本)では、令81条、法20条の関係が図でわかりやすく示されています(計算ルート表)。
是非、こちらを参考にしてくださいね。
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この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。
意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では、令81条の各項と法20条の対応関係(高さ31m超/以下の区分、各ルートの適用条件)が頻出であり、正確な数値(31m)と計算方法の組み合わせが問われます。
「法20条一号→時刻歴応答解析、二号イ31m超→ルート3、二号イ31m以下→ルート2またはルート3、三号イ→ルート1」の対応表を図で覚えると、複合問題でも確実に得点できます。