建築学生が学ぶ構造力学

  1. HOME > 構造計算の基礎 > 仕様規定とは?1分でわかる意味、鉄骨造、構造計算との関係、性能規定

仕様規定とは?1分でわかる意味、鉄骨造、構造計算との関係、性能規定

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)


仕様規定は、令第36条の2項に規定される構造方法です。仕様規定の構成は下表の通りです。

仕様規定

仕様規定は構造計算規準と密接に関係します。例えば許容応力度計算では、令3章1節~7節の2までの仕様規定を適用しますが、保有水平耐力計算または限界耐力計算では除外できる仕様規定もあります。

今回は、構造計算に関わる仕様規定の意味、鉄骨造、基礎構造の仕様規定、性能規定との違いについて説明します。

100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事

仕様規定とは?

仕様規定は、令第36条の2項に規定される各構造方法です。各構造方法は令第3章の1節~7節の2に明記あります。

仕様規定

仕様規定を簡単に言うと、



です。このルールの大元は、建築基準法に規定されるので厳守が必要です。仕様規定は数が多いので全ての説明は省略しますが、鉄骨造と基礎構造の規定を一部説明します。なお、建築基準法施行令第3章の1節~7節を知りたい方は、下記が参考になります。

構造強度とは?1分でわかる意味、建築基準法施行令との関係


また仕様規定は、令36条の2項で各構造計算基準と関連付けて規定されます。仕様規定と各構造計算規準の関係は後述しました。

仕様規定と構造計算基準の関係

仕様規定と構造計算規準は下記の関係にあります。



最も簡単な計算である、許容応力度計算を行う場合、全ての仕様規定を適用します。例えば鉄骨造の建物なら、鉄骨造に関係する仕様規定を全て考慮します。もちろん鉄骨造なので、組積造などの仕様規定は該当しません。※許容応力度計算については、下記が参考になります。

許容応力度計算が簡単にわかる、たった3つのポイント


保有水平耐力計算、限界耐力計算では一部の仕様規定が除外されます。特に限界耐力計算は、耐久性関係規定のみ適用します。※耐久性関係規定については下記が参考になります。

耐久性関係規定とは?1分で分かる意味、一覧、条文、構造強度の関係


仕様規定の各節の条文一覧と内容

仕様規定の1節~第7節の2を表に整理しました。


第1節 総則

第1節 総則

第2節 構造部材等

第2節 構造部材等

第3節 木造

第3節 木造

第4節 組積造

第4節 組積造

第4節の2 補強コンクリートブロック造

第4節の2 補強コンクリートブロック造

第5節 鉄骨造

第5節 鉄骨造

第6節 鉄筋コンクリート造

第6節 鉄筋コンクリート造

第6節の2 鉄筋鉄骨コンクリート造

第6節の2 鉄筋鉄骨コンクリート造

第7節 無筋コンクリート造

第7節 無筋コンクリート造

第7節の2 構造に関する補則

第7節の2 構造に関する補則

それでは令として、具体的に鉄骨造と基礎構造の仕様規定を解説します。

鉄骨造

鉄骨造の仕様規定は下記です。


有効細長比ってなに?1分でわかる意味と、細長比との違い


柱脚の種類


高力ボルトってなに?よくわかる高力ボルトの種類と規格、特徴


柱の防火被覆の目的が分かるたった1つのポイントと、建物の耐力


ここでは鉄骨造に使う材料、細長比などの規定があります。例えば、柱の細長比は200以下、梁は250以下にする規定があります。柱をあまり細くすると座屈が起きやすいですが、これを防ぐためです。

基礎構造


第38条では基礎構造の原則について規定されています。具体的な基礎構造の説明はなく、抽象的な内容です。38条は1項~6項まであります。下記に各項の概要を明記しました。


・1項 ⇒基礎構造の要求事項

・2項 ⇒異種基礎を避けること

・3項 ⇒建築物の構造、地盤の状況を考慮した基礎構造とすること

・4項 ⇒大臣が定める基礎構造の構造計算

・5項 ⇒基礎杭に関する注意点

・6項 ⇒木杭に関する注意点


1項で、下記が規定されます。



基礎が不安定だと、上部構造も不安定です。また基礎は全ての建築物が有する構造部材なので、第1項の規定は厳守します。


第2項は、異種基礎の併用を原則避けることを規定しています。異種基礎とは、例えば下記の基礎などです。



異種基礎は不同沈下の原因となりやすいため原則避けるべき、という規定です。※基礎構造、異種基礎については、下記が参考になります。

基礎構造とは?1分でわかる意味、種類、設計、耐震性

異種基礎とは?1分でわかる意味、原則禁止、建築基準法、直接基礎と杭基礎の関係目的が分かるたった1つのポイントと、建物の耐力

保有水平耐力計算で除外できる仕様規定

前述したように、保有水平耐力を行うと除外できる仕様規定があります。各規定の概要を下記に示します。



上記の規定が、保有水平耐力時には除外しても良いです。但し、現実として実務では除外することはありません(少なくとも私が担当した物件では、除外した経験がないです)。


覚えておく必要もないですが、一級建築士試験では出題されるので注意してください。※保有水平耐力については、下記が参考になります。

保有水平耐力とは何か?

仕様規定と性能規定の違い

仕様規定とは前述した、各構造および構造材料に関する「ルール」です。ルールに縛られて設計するので、設計者は制約された中で設計を行います。


一方、性能規定は必要な性能のみ規定されます。よって設計者は、必要な性能を満足するよう「自由に」設計が可能です。


仕様規定、性能規定ともに一長一短かと思いますが、日本人は仕様規定が向いている、と私は考えます。「自由にやっていいよ」と言われると、途端に手が止まるのが私たちの気質だと思います(個人的な考えです)。

まとめ

今回は仕様規定について説明しました。仕様規定の意味が理解頂けたと思います。構造計算の仕様規定は、各構造に規定されるルールと考えてください。特に鉄骨造、基礎構造、RC造の仕様規定は重要です。構造計算に興味がある方は色々と調べてみてくださいね。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)


▼スポンサーリンク▼

▼建築・構造の疑問、専門家が回答!▼

「LINEで今すぐ質問 → 最短30分で返信」

友だち追加して無料相談今すぐ質問する!

▼用語の意味知らなくて大丈夫?▼

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

建築構造がわかる基礎図解集

【無料】ゼロ所長が解説!建築士試験の構造を効率よく学ぶ

・試験に出るポイントをわかりやすく解説

・今すぐnoteで学ぶ ⇒  ゼロから学ぶ建築士試験の構造

▼建築・構造の疑問、専門家が回答!▼

「LINEで今すぐ質問 → 最短30分で返信」

友だち追加して無料相談今すぐ質問する!

わかる1級建築士の計算問題解説書

計算の流れ、解き方がわかる!1級建築士【構造】計算問題解説集

▼初回無料!月額約400円で業界最新情報をゲット!▼

「建築業界の最新動向」を最速でキャッチ。

今すぐ無料で試してみよう!⇒ ビルディング・アップデート

わかる2級建築士の計算問題解説書!

【30%OFF】一級建築士対策も◎!構造がわかるお得な用語集

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集
pdf版の学習記事

更新情報

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

▼建築・構造の疑問、専門家が回答!▼

「LINEで今すぐ質問 → 最短30分で返信」

友だち追加して無料相談今すぐ質問する!

同じカテゴリの記事一覧

Topへ >>

  1. HOME > 構造計算の基礎 > 仕様規定とは?1分でわかる意味、鉄骨造、構造計算との関係、性能規定
  2. 1級の過去問(計算)解説
  3. 限定メルマガ
  4. わかる建築構造の用語集・図解集
  5. 1頁10円!PDF版の学習記事