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偏心距離ってなに?1分でわかる意味と、偏心率との関係

この記事の要点

偏心距離とは中心からずれた位置までの距離です。建築では「重心と剛心のずれ」「柱芯と基礎芯のずれ」「設計杭芯と施工後杭芯のずれ」など様々な場面で登場します。偏心距離が大きいほど余分な応力が発生し、耐震性能に影響します。

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偏心距離という用語をご存じでしょうか。建築では、あらゆる場面で「偏心距離」という用語が登場します。今回は、建築で使う偏心距離の代表的な意味と、偏心率との関係について説明します。偏心率の意味、計算方法は下記が参考になります。

偏心率とは何か?

偏心率の計算方法は?5分でわかる式、建物の重心、剛心の求め方、弾力半径、ねじり剛性の算定

偏心率を下げる方法は?偏心距離、弾力半径との関係

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偏心距離ってなに?

偏心距離とは、「中心からずれた位置までの距離」のことです。これだけでは曖昧な意味ですから、実際の状況に応じて説明します。

建物の重心と剛心の偏心距離

建物には重心位置があります。重心位置とは、建物に地震力が作用するときの作用点です(※重力は重心位置に作用しますよね。それと同じです)。一方で、剛心位置があります。


剛心位置とは、地震力に対する建物の抵抗力の作用点です。重心と剛心の「ズレ」を偏心距離といいます。また、建物がどれだけ偏心しているのか、これを判断する指標として偏心率があります。偏心率に関しては下記の記事が参考になります。

偏心率とは何か?

偏心率の計算方法は?5分でわかる式、建物の重心、剛心の求め方、弾力半径、ねじり剛性の算定


偏心距離が大きくなると、作用応力が大きくなります。また、必要保有水平耐力も大きくなるため、十分な耐力が求められます。建物の形状がバランスが悪いとき、耐震壁やブレース構造など、剛性の高い部材が配置されるときは偏心に注意します。


※重心と剛心の距離の関係は下記もご覧ください。

重心と剛心の距離の関係は?1分でわかる意味、偏心距離eの求め方は?

柱芯と基礎芯の偏心距離

柱芯と基礎芯を「あえて」偏心することがあります。理由は2つです。1つは敷地条件が厳しく、基礎を建物内側へ偏心しないと基礎が敷地外へ飛び出してしまうこと。2つめは、構造的に偏心させた方が有利であること、です。


柱芯と基礎芯は通常一致させますが、両者のずれが偏心距離です。柱芯と基礎芯がずれることで偏心曲げが発生するので注意します。

設計前の杭芯と、施工後の杭芯の偏心距離

杭は設計図通りの位置に打つことは困難です。既製杭なら、ほとんどの場合十数ミリの偏心が発生します。場合によっては100mm単位のずれが起きます。このズレが偏心距離です。杭の偏心(施工誤差)は、必ず起きることが分かっているので、あらかじめ、これらを見込んだ設計を行います。あるいは、施工誤差が判明後、偏心距離を考慮した設計を行います。

混同しやすい用語

偏心距離と偏心率

偏心距離(e)は重心と剛心の位置のずれの長さです。偏心率(Re)は偏心距離を弾力半径で割った無次元の指標で、0.15以下が建築基準法の目標値です。

重心と剛心

重心は建物に地震力が作用する作用点(質量の中心)です。剛心は地震力に対する建物の抵抗力の中心(剛性の中心)で、両者のずれが偏心距離となります。

試験での問われ方|管理人の一言

偏心距離が大きいと余分な応力が生じ、特に建物の耐震性能に影響します。耐震壁の配置を検討する際は、重心と剛心のバランスに注意して設計しましょう。

偏心距離を整理した表を示します。

項目内容備考
偏心距離の定義重心と剛心のずれ量(e)単位はmまたはcm
偏心率との関係偏心率 = 偏心距離 ÷ 弾力半径0.15以下が目標
重心建物の質量の中心点地震力の作用点
剛心建物の剛性の中心点耐震壁の配置に依存
偏心の影響余分なねじれ応力が生じる耐震性能が低下

まとめ

今回は、偏心距離について説明しました。建物から杭まで様々な偏心距離があるのです。基本的に偏心は避けたいものです。重心と剛心がずれているなら、それを一致させないと余分に応力が作用します。


基礎や杭でも、偏心することで余裕が少なくなるでしょう。設計で考慮した偏心なら良いですが、思わぬ偏心に注意したいですね。下記も併せて参考にしてください。

偏心とは?1分でわかる意味、偏芯との違い、偏心率の目安、偏心量、偏心距離1/6との関係

偏心率とは何か?

偏心率の計算方法は?5分でわかる式、建物の重心、剛心の求め方、弾力半径、ねじり剛性の算定

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