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偏心距離ってなに?1分でわかる意味と、偏心率との関係

偏心距離という用語をご存じでしょうか。建築では、あらゆる場面で「偏心距離」という用語が登場します。今回は、建築で使う偏心距離の代表的な意味と、偏心率との関係について説明します。

偏心距離ってなに?

偏心距離とは、「中心からずれた位置までの距離」のことです。これだけでは曖昧な意味ですから、実際の状況に応じて説明します。

建物の重心と剛心の偏心距離

建物には重心位置があります。重心位置とは、建物に地震力が作用するときの作用点です(※重力は重心位置に作用しますよね。それと同じです)。一方で、剛心位置があります。


剛心位置とは、地震力に対する建物の抵抗力の作用点です。重心と剛心の「ズレ」を偏心距離といいます。また、建物がどれだけ偏心しているのか、これを判断する指標として偏心率があります。偏心率に関しては下記の記事が参考になります。

偏心率とは何か?


偏心距離が大きくなると、作用応力が大きくなります。また、必要保有水平耐力も大きくなるため、十分な耐力が求められます。建物の形状がバランスが悪いとき、耐震壁やブレース構造など、剛性の高い部材が配置されるときは偏心に注意します。

柱芯と基礎芯の偏心距離

柱芯と基礎芯を「あえて」偏心することがあります。理由は2つです。1つは敷地条件が厳しく、基礎を建物内側へ偏心しないと基礎が敷地外へ飛び出してしまうこと。2つめは、構造的に偏心させた方が有利であること、です。


柱芯と基礎芯は通常一致させますが、両者のずれが偏心距離です。柱芯と基礎芯がずれることで偏心曲げが発生するので注意します。

設計前の杭芯と、施工後の杭芯の偏心距離

杭は設計図通りの位置に打つことは困難です。既製杭なら、ほとんどの場合十数ミリの偏心が発生します。場合によっては100mm単位のずれが起きます。このズレが偏心距離です。杭の偏心(施工誤差)は、必ず起きることが分かっているので、あらかじめ、これらを見込んだ設計を行います。あるいは、施工誤差が判明後、偏心距離を考慮した設計を行います。

まとめ

今回は、偏心距離について説明しました。建物から杭まで様々な偏心距離があるのです。基本的に偏心は避けたいものです。重心と剛心がずれているなら、それを一致させないと余分に応力が作用します。


基礎や杭でも、偏心することで余裕が少なくなるでしょう。設計で考慮した偏心なら良いですが、思わぬ偏心に注意したいですね。以上、今回の記事が参考になれば幸いです。

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