この記事の要点
偏心(へんしん)とは、中心から位置がずれている状態です。
偏心率とは、建築物の構造部材の平面的なバランスを表す値です。
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偏心(へんしん)とは、中心から位置がずれている状態です。建築では「偏心」という用語をよく使います。偏心率、偏心距離、偏心モーメントなどがあります。偏心率とは、建築物の構造部材の平面的なバランスを表す値です。偏心モーメントとは、偏心により生じるモーメントです。今回は偏心の意味、偏芯との違い、偏心率の目安、偏心量、偏心距離1/6との関係について説明します。下記も参考になります。
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偏心とは、中心から位置がずれている状態です。下図をみてください。柱と基礎があります。柱の中心と基礎の中心がずれていますよね。つまり、「基礎が偏心」しています。
本来、基礎は柱の中心にあるべきですが、状況に応じて基礎が偏心することもあります。基礎の偏心については下記が参考になります。
また下図のように、柱に作用する荷重が「柱の中心からずれた位置に作用」しています。これも「偏心」です。
一般的に、荷重は柱の中心に作用する方が望ましいです。荷重が偏心する分、偏心モーメントを考慮するなど対応が必要です。詳細は下記をご覧ください。
偏心と偏芯は同じ意味です。建築では「偏心」を使うことが多いですが、どちらを使っても間違いでは無いです。
偏心率とは、建築物に配置される構造部材の平面的なバランスを表す値です。偏心率が大きいほど「バランスの悪い建物」です。建築基準法によれば、構造計算ルート1(規模の小さな建物)では、
偏心率は0.15以下
とする必要があります。他ルートでは偏心率の規定がないものの、上記の目安は覚えておくと良いでしょう。偏心率の詳細は下記が参考になります。
偏心率の計算方法は?5分でわかる式、建物の重心、剛心の求め方、弾力半径、ねじり剛性の算定
偏心した距離のことを「偏心量」「偏心距離」といいます。下図をみてください。偏心距離の例です。
柱に対して基礎が偏心しています。柱中心から基礎中心までの距離が「偏心距離」です。また、偏心距離eと基礎長さLの比率(=e/L)は1/6以下にした方が影響は小さいです。詳細は下記が参考になります。
前述した基礎の偏心などが起きると、「偏心モーメント」が生じます。偏心モーメントは構造部材への影響が大きいので注意が必要です。偏心モーメントは偏心距離に比例するため、できる限り偏心距離を短くするべきです。詳細は下記が参考になります。
混同しやすい用語
偏心(へんしん)
中心から位置がずれている状態です。荷重が部材中心からずれて作用する場合や、基礎が柱心からずれている場合に使います。
偏心率(へんしんりつ)
建物の構造部材の平面的なバランスを表す値で、重心と剛心のずれ具合を示します。構造計算ルート1では0.15以下が基準です。
偏心距離(へんしんきょり)
偏心した中心間の距離で、偏心量とも呼ばれます。基礎の偏心では偏心距離と基礎長さの比率(e/L)が1/6以下であることが望ましいです。
今回は偏心について説明しました。意味が理解頂けます。偏心とは中心から位置がずれている状態です。偏心率、偏心距離など、建築に関する用語があります。下記も併せて勉強しましょうね。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
偏心に関する問題は建築士試験の構造分野で出題されます。定義と計算の両面から理解しておきましょう。
試験では剛性率(各階の剛性の均一性)と偏心率(重心と剛心のずれ)の計算と判定基準が出題されます。
「剛性率:0.6以上」「偏心率:0.15以下」という基準値を理解し、計算の流れを整理しましょう。