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PHC杭は、既製杭の中で最も一般的な種類(JIS製品)です。一般流通品のため安く手に入ること、施工実績が多いメリットがあります。
今回は、そんなPHC杭の規格、重量、杭頭処理、継手の種類について説明します。
既製杭の意味は、下記が参考になります。
PHC杭は、高強度のPCをコンクリート杭に応用し、強度を高めた杭と考えてください。※PCについては下記が参考になります。
PHC杭の正式名称は、プレテンション方式遠心力高強度プレストレストコンクリート杭といいます。※プレテンション方式は下記が参考になります。
プレテンション方式とは?1分でわかる意味、特徴、プレストレスの意味
昔はRC杭が使われていました。RC杭は引張力に弱いです。PCの技術が杭へ応用可能になると、PC杭が開発されました。※PC杭については後述しました。
さらに強度を高めるため、高強度コンクリートを用いたPC杭である、PHC杭が開発されたのです。
現在、RC杭やPC杭は使用されません。※高強度コンクリートは下記が参考になります。
高強度コンクリートとは?1分でわかる意味、呼び強度、jis、水セメント比
またPHC杭を改良して軸方向鉄筋を増やしたPRC杭などがあります。既製杭の種類を下表に示します。
分類 | 名称 | 略称 |
構造種別 | 遠心力鉄筋コンクリート杭 | RC杭 |
プレテンション方式遠心力高強度プレストレストコンクリート杭 | PHC杭 | |
外殻鋼管付きコンクリート杭 | SC杭 | |
プレストレスト鉄筋コンクリート杭 | PRC杭 | |
形状 | 先端拡底PHC杭 | ST杭 |
節付きPHC杭 | 節杭 |
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PHC杭の規格と重量は下表に示します。
断面性能は、コンクリート部のみとPC鋼材を考慮した値を両方書きました(断面係数のみ換算した値)。換算方法は下記を参考にしてください。
Acはコンクリート断面積、nはヤング係数比、ApはPC鋼材の断面積です。
Icはコンクリートの断面二次モーメント、ヤング係数比n=5、rpは配置半径です。
Ieは換算断面二次モーメント、Dは杭の外径です。
杭は、場合によって数十メートルもの長さが必要です。あまり長くなると工場製作、現場施工が困難です。
そこで杭を適当な長さに分割して、継手をもうけます。PHC杭の継手は、下記の2種類です。
・溶接継手
・無溶接継手
PHC杭の先端に端板(鋼板)を取り付けます。この端板は杭と一体化しています。
あとは端板同士を溶接して杭を一体化させます。一体化させるため、杭は全周溶接とします。
溶接継手は、現場溶接すること、土中の水分により加熱された溶接箇所に欠陥が起きやすいデメリットがあります。
無溶接継手とは、溶接無しの継手です。具体的には、杭端部に取り付けた専用金具を接合します。金具とボルトで接合し、溶接はありません。
無溶接継手は、前述した溶接継手のデメリットを解消するため開発されました。コストは無溶接継手の方が高いですが、施工性・性能がよい継手です。
PC杭とPHC杭の違いは「コンクリートの強度」です。コンクリート強度の値は、それぞれ下記です。
・PC杭 Fc 50 N/m㎡
・PHC杭 Fc 85~105N/m㎡の超高強度コンクリート
※コンクリート強度の単位は、下記が参考になります。
コンクリートの強度と単位は?1分でわかる意味、強度の単位、fc、読み方
今回は、PHC杭について説明しました。PHC杭は、既製杭の中で最も一般的な種類(JIS製品)です。
一般流通品のため安く手に入ること、施工実績が多いメリットがあります。
PHC杭はごく一般的な杭ですので、基本的な内容は覚えておきましょう。下記も参考になります。
杭の種類はどのくらい?設計者が教える杭の種類と各杭の特徴、施工方法
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