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支持杭とは、杭先端をN値の高い支持層に根入れして支持力を確保する杭です。
支持層までの地盤が軟弱地盤(液状化するため摩擦力が期待できない)の場合、支持杭とします。
支持杭とは反対に、杭周面の摩擦抵抗で支持する杭を、摩擦杭といいます。
今回は、支持杭の意味、支持力の計算法、摩擦杭との違い、n値との関係について説明します。
※杭の種類、摩擦杭の意味は、下記が参考になります。
杭の種類はどのくらい?設計者が教える杭の種類と各杭の特徴、施工方法
摩擦杭ってなに?現役設計者が教える摩擦杭の特徴と、メリット・デメリット
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支持杭とは、杭先端をN値の高い支持層に根入れして、建物を支持する杭です。支持層までの中間層が軟弱地盤の場合や、液状化の恐れがある場合、効果的な杭です。先端支持杭ともいいます。
N値、根入れの意味は下記をご覧ください。
n値とは?1分でわかる意味、目安、求め方、地盤、n値40や50の地耐力
根入れとは?1分でわかる意味、基礎との関係、根入れ深さ、根入れ効果
支持杭の支持力は、杭先端の平均N値、支持力係数、杭の断面積が関係します。支持層のN値、断面積が大きいほど支持力は高いです。また支持力係数も支持力に影響します。
支持力係数は、一般的なセメントミルク工法で「200」ですが、大臣認定を取得した杭製品では、300を超える杭も多いです。支持力係数の詳細は下記が参考になります。
杭の支持力係数は?1分でわかる意味、支持力計算、打撃杭、埋込み杭との関係
支持杭は、支持層に根入れする必要があります。杭先端の根入れ深さは、通常、1m以上とします。その他、大臣認定を取得した杭では別途、規定があります。
支持杭は、「しじぐい」と読みます。
支持杭と摩擦杭の違いを下記に整理しました。
支持杭 ⇒ 杭先端をN値の高い支持層に根入れすることで、建物を支持する杭
摩擦杭 ⇒ 杭周面の摩擦抵抗で建物を支持する杭
支持力の取り方が全く違いますね。違いを覚えてくださいね。
摩擦杭ってなに?現役設計者が教える摩擦杭の特徴と、メリット・デメリット
支持杭は、下式で計算できます。
αは支持力係数、Nは杭の先端平均N値、Apは杭先端の断面積、Rfは杭の周面摩擦支持力です。摩擦抵抗が全く期待できない場合、Rfの項は0です。
上式より、支持杭は「杭先端の平均N値に比例」します。N値が大きいほど、支持杭の支持力も大きいです。周面摩擦支持力、杭先端の平均N値は下記が参考になります。
周面摩擦力とは?1分でわかる意味、計算、n値、粘着力との関係
同じ建物に、2種類以上の工法を採用するのは望ましくないです。特に、支持力の取り方の違う工法を採用するのは、避けるべきでしょう。
但し、支持層に到達するまでの中間地盤が、液状化の恐れもなくN値が期待できる場合、杭の支持力としては、
杭の支持力=先端支持力+摩擦支持力
です。この場合でも、杭先端の支持に期待する杭は、「支持杭」といいます。
支持層までの地盤が軟弱地盤のとき、支持杭が効果的です。軟弱地盤の多くは液状化する恐れがあります。液状化すると、杭周面の摩擦抵抗は「0(ぜろ)」になります。よって、摩擦杭では建物を支えられません。※摩擦杭は下記が参考になります。
摩擦杭ってなに?現役設計者が教える摩擦杭の特徴と、メリット・デメリット
今回は支持杭について説明しました。意味が理解頂けたと思います。支持杭は、N値の高い支持層に根入れして、支持力を得る杭のことです。支持層までの地盤が軟弱地盤のとき採用されます。支持層のN値がわかれば、支持力が計算できるので簡単ですね。また、摩擦杭との違いを理解しましょう。下記も合わせて参考にしてくださいね。
摩擦杭ってなに?現役設計者が教える摩擦杭の特徴と、メリット・デメリット
杭の種類はどのくらい?設計者が教える杭の種類と各杭の特徴、施工方法
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