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試験杭の基礎知識と、役割とは?

この記事の要点

試験杭とは、工事開始前に支持層の深さや杭の施工性を確認するために行う杭のことです。

試験杭は本杭と別に打つのではなく、通常は本杭と兼ねることが基本です。

この記事では、試験杭の基礎知識と、役割とは何か、試験杭とは何か、試験堀とは何かを整理します。

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地盤が弱いとき、強固な地盤まで杭を打設して建物を支えます。


実際に工事を行うとき、試験杭を打ちます。試験杭は支持層の確認のため行います


今回は、そんな試験杭の役割や、本杭との違い、試験掘りとの違いも説明します。


杭の種類、支持層の意味は下記が参考になります。

杭の種類は?支持方式・材料・施工法による分類と各杭の特徴

支持層とは|意味・定義・深さ・厚さ・N値との関係

試験杭とは?

試験杭は、支持層を確認するための杭です。「試験」とは、「支持層を確認するための」という意味があります。


また試験杭以外の杭は、本杭といいます。下図をみてください。杭は、建物を支えるためにの円形の柱です。地盤が弱いとき、杭を強固な地盤まで到達させ建物を支えます。


杭とは?


※杭については下記の記事が参考になります。

杭の種類は?支持方式・材料・施工法による分類と各杭の特徴


強固な地盤の深さは、あらかじめ行ったボーリング調査によって分かっていますが、実際に杭を打つとき支持層が予定より深い(浅い)ことがあります。


理由の1つは、ボーリング調査の位置と建物位置が離れている、支持層が傾斜していることが挙げられます。


そのため、杭を試験的に打設して、支持層がボーリング調査での深さと一致しているか確認が必要です。


あまりにも深さが違うと、杭長さが変更になることも考えられ、工期や費用に大幅な遅れが生じます。


注意したいのは、試験杭は本杭と兼ねています。


つまり、「試験杭」は何も建物のを支える杭と別に打設する杭ではありません。


本杭の中から1本を試験杭に割り当てるだけです。誤解のないよう覚えておきましょう。


ボーリング調査、支持層の意味は下記をご覧ください。

ボーリング調査とは|標準貫入試験・N値・孔内水平載荷試験の基礎知識

支持層とは|意味・定義・深さ・厚さ・N値との関係

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試験杭と本杭の違い

試験杭は、前述した目的があるため、本杭に比べて1~2m程度、杭長を長くします。例えば本杭が20mなら、試験杭は21mです。


実は試験杭と本杭の違いは、それだけです。特に杭の仕様が変わるわけではありません。


また試験杭の箇所は、普通1カ所ですが建物の規模が大きくなると2カ所や複数箇所に試験杭を行います。

試験杭と試験掘りの違い

試験杭と似た用語に、試験掘りがあります。


試験杭が、実際に杭を打設して支持層を確認するのに対して、試験掘りはボーリング調査と同じように、地盤を掘削して支持層を確認します。


略して「試掘(しくつ)」といいます。試験掘りのメリットは、支持層の地盤を採取できることです。

試験杭は一般的に本杭と兼ねるため、杭を打設すれば支持層は分かりますが、実際の土質は判断できません。


その点、試験掘りなら支持層の土質を採取可能なので、本当に支持層に到達したのかより正確な判断が下せます。


例えば、杭の下にたまたま礫(岩と考えてください)があって、その礫に当たることで、


支持層を誤って判断される場合もあります(礫は固いが、礫の直下は軟弱層であるなど)。


状況に応じて、試験杭と試験掘りを使い分けましょう。そのような問題が無ければ、一般的に試験杭を用います。


ボーリング調査、支持層の意味は下記が参考になります。

ボーリング調査とは|標準貫入試験・N値・孔内水平載荷試験の基礎知識

支持層とは|意味・定義・深さ・厚さ・N値との関係

混同しやすい用語

・試験杭(しけんぐい):支持層確認のための杭。本杭と兼ねることが多い

・本杭(ほんぐい):実際に建物を支持するために設置する杭

・杭長(くいちょう):試験杭で確認した支持層深さをもとに本杭の長さを決める

試験杭を整理した表を示します。

項目目的特徴
試験杭支持層と施工性の確認本杭と兼ねることが可能
支持杭支持層まで貫入先端支持力で支持
摩擦杭杭周面の摩擦で支持軟弱地盤に適用

まとめ

今回は、試験杭について説明しました。試験杭とは、支持層を確認するための杭です。


だからと言って、本杭と別に杭を打つわけはありません。本杭と試験杭は兼ねるのが基本です。


試験杭の意味や、試験杭の杭長は重要なので覚えておきましょう。下記も参考にしてくださいね。

杭の種類は?支持方式・材料・施工法による分類と各杭の特徴

杭基礎とは?1分でわかる意味、設計、杭工事の手順、支持層

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理解度チェック

Q.

試験杭とは?

工事開始前に支持層の深さや杭の施工性を確認するために行う杭です。

Q.

試験杭は本杭と別に打つ?

別に打つのではなく、通常は本杭と兼ねることが基本です。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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