建築学生が学ぶ構造力学

建築学生が学ぶ構造力学
  1. HOME > 鋼構造の基礎 > 建築構造用圧延棒鋼とは?1分でわかる意味、snr鋼材、規格、ブレース、abr400との違い

建築構造用圧延棒鋼とは?1分でわかる意味、snr鋼材、規格、ブレース、abr400との違い

この記事の要点

建築構造用圧延棒鋼(snr鋼材)は、建築構造用の棒鋼で、ブレースやアンカーボルトに使われる鋼材である。

snr400Bおよびsnr490Bには降伏比が規定されており、塑性変形能力が保証されている。

この記事では、建築構造用圧延棒鋼とは何か、SNR材の規格はどうなっているのか、ブレースへの適用はどうするのかを整理します。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット


建築構造用圧延棒鋼とは、鋼材の種類の1つです。記号で「snr鋼材」といいます。※SNがつく鋼材は「建築用」という意味です。下記が参考になります。

SS,SN,SM材


つまり、snr材は、建築構造用の「棒鋼(棒状の鋼材)」のことです。今回は、建築構造用圧延棒鋼の意味、規格とf値、ブレースとの関係、abr400との違いについて説明します。※abr400については下記が参考になります。

abr400とは?1分でわかる意味、規格、許容応力度、定着版との関係

100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事

建築構造用圧延棒鋼の規格とf値

snr鋼材の規格とf値を下記に示します。※snr鋼材のf値は降伏点の項目をご覧ください。f値については下記の記事が参考になります。

材料強度とは?基準強度F値との関係・許容応力度の求め方(コンクリート・鋼材一覧)

降伏耐力、引張強度(f値)、降伏比

種類 降伏点、耐力(N/m㎡) 引張強度(N/m㎡) 降伏比(%)
径 mm
6以上 12以上 40超え 6以上 12以上
12未満 40以下 100以下 12未満 100以下
SNR400A 235以上 235以上 215以上 400以上 - -
SNR400B 235以上 235以上 215以上 510以下 80以下
325以上 355以下 335以下
SNR490B 325以上 325以上 295以上 490以上 80以下
445以下 415以下 610以下

snr鋼材は建築構造用の棒鋼なので、「伸び能力のある」材料です。よって、降伏比が規定されています(snr400a材は降伏比の規定が無いです)。※降伏比については下記が参考になります。

降伏比が簡単にわかる2つのポイントとは?

スポンサーリンク

化学成分

前述した降伏比を規定するため、化学成分も細かく規定されます。

種類 Si Mn P S
SNR400A 6mm以上 0.24以下 - - 0.050以下 0.050以下
100mm以下
SNR400B 6mm以上 0.20以下 0.35以下 0.60~1.40 0.030以下 0.030以下
50mm以下
50mm超え 0.22以下
100mm以下
SNR490B 6mm以上 0.18以下 0.55以下 1.60以下 0.030以下 0.030以下
50mm以下
50mm超え 0.20以下
100mm以下

100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事

建築構造用圧延棒鋼とは?

建築構造用圧延棒鋼は、建築構造用の棒鋼(棒状の鋼材)です。snr鋼材ともいいます。JIS G 3138に規定されます。建築構造用圧延棒鋼は、主にブレースやアンカーボルトとして使います(後述しました)。

建築構造用圧延棒鋼の種類

建築構造用圧延棒鋼の種類は下記があります。


前述した規格を読むと、snr400Aは降伏比の規定が無いです。一方、snr400Bとsnr490Bには降伏比が規定されます。この違いを忘れないようにしてくださいね。※降伏比は下記の記事が参考になります。

降伏比が簡単にわかる2つのポイントとは?


よって、効果的なエネルギー吸収を考えるなら、snr400Bを使うべきですね。

建築構造用圧延棒鋼とブレースの関係

建築構造用圧延棒鋼はブレースとして使います。水平ブレースや鉛直ブレースに、「ターンバックルブレース」を利用することがあります。ターンバックルブレースはJISに規定されます。材質をみると「snr400B」と明記されています。


図面に表記するときは、「JISターンバックルブレース(SNR400)」と明記すれば良いでしょう。

建築構造用圧延棒鋼とabr400の違い

建築構造用圧延棒鋼(snr鋼材)とabr400の違いを下記に整理しました。


・snr400は建築構造用の棒鋼

・abr400は、snr400の両端をネジ加工したもの(アンカーボルト)と、ナット、座金などのセットのこと


snr400は、建築構造用の棒鋼です。一方、abr400はsnr400を「ねじ加工」したもの、ナット、座金のセットをいいます。よって、abr400はアンカーボルトセットのことですね。※abr400は下記が参考になります。

abr400とは?1分でわかる意味、規格、許容応力度、定着版との関係


また、ねじを切削加工したアンカーボルトをabm400といいます。

ABM400とは?アンカーボルトの規格・許容応力度とABR400との違い

混同しやすい用語

abr400(アンカーボルトセット)

snr400をねじ加工したもの、ナット、座金のセット全体を指す製品名。

snr400が棒鋼素材そのものであるのに対して、abr400はその棒鋼を加工・部品化したセット製品であり、棒鋼と製品の違いがある。

試験での問われ方|管理人の一言

一級・二級建築士試験では、snr400AとsnrB材の降伏比の有無の違いが頻出です。

「snr400Aには降伏比の規定がない」という点を確実に押さえておきましょう。(一級建築士 頻出:SNR400AとSNR400Bの降伏比の有無の違いが繰り返し出題)

まとめ

今回は建築構造用圧延棒鋼について説明しました。意味が理解頂けたと思います。建築構造用圧延棒鋼は建築構造用の棒鋼です。snr400B材には降伏比が規定されています。ブレースやアンカーボルトなど、伸び能力が必要とされる材料には必須ですね。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット

理解度チェック

Q.

建築構造用圧延棒鋼(SNR材)とは何で、主に何に使いますか?

答えを見る

建築構造用の棒鋼(棒状の鋼材)で、記号でSNR鋼材といい、JIS G3138に規定されます。SNがつく鋼材は「建築用」を意味します。主にブレースやアンカーボルトとして使います。

Q.

SNR400AとSNR400B・SNR490Bの降伏比の違いは?

答えを見る

SNR400Aは降伏比の規定がありません。一方SNR400BとSNR490Bには降伏比(80%以下)が規定され、塑性後の伸び能力が保証されます。効果的なエネルギー吸収を考えるならSNR400Bを使うべきです。なおabr400はSNR400の両端をねじ加工し、ナット・座金をセットにしたアンカーボルトです。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

▼用語の意味知らなくて大丈夫?▼

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

建築構造がわかる基礎図解集

二級建築士の構造を独学で攻略

・過去問の使い方と勉強法をわかりやすく解説

・まずはこの記事から ⇒  二級建築士の構造の勉強法

わかる1級建築士の計算問題解説書

計算の流れ、解き方がわかる!1級建築士【構造】計算問題解説集

▼初回無料!月額約400円で業界最新情報をゲット!▼

「建築業界の最新動向」を最速でキャッチ。

今すぐ無料で試してみよう!⇒ ビルディング・アップデート

わかる2級建築士の計算問題解説書!

【30%OFF】一級建築士対策も◎!構造がわかるお得な用語集

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集
pdf版の学習記事

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

同じカテゴリの記事一覧

Topへ >>

  1. HOME > 鋼構造の基礎 > 建築構造用圧延棒鋼とは?1分でわかる意味、snr鋼材、規格、ブレース、abr400との違い
  2. 1級の過去問(計算)解説
  3. わかる建築構造の用語集・図解集
  4. 1頁10円!PDF版の学習記事