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建築構造用圧延棒鋼とは、鋼材の種類の1つです。記号で「snr鋼材」といいます。※SNがつく鋼材は「建築用」という意味です。下記が参考になります。
つまり、snr材は、建築構造用の「棒鋼(棒状の鋼材)」のことです。今回は、建築構造用圧延棒鋼の意味、規格とf値、ブレースとの関係、abr400との違いについて説明します。※abr400については下記が参考になります。
abr400とは?1分でわかる意味、規格、許容応力度、定着版との関係
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snr鋼材の規格とf値を下記に示します。※snr鋼材のf値は降伏点の項目をご覧ください。f値については下記の記事が参考になります。
種類 | 降伏点、耐力(N/m㎡) | 引張強度(N/m㎡) | 降伏比(%) | |||
径 mm | 径 | |||||
6以上 | 12以上 | 40超え | 6以上 | 12以上 | ||
12未満 | 40以下 | 100以下 | 12未満 | 100以下 | ||
SNR400A | 235以上 | 235以上 | 215以上 | 400以上 | - | - |
SNR400B | 235以上 | 235以上 | 215以上 | 510以下 | 80以下 | |
325以上 | 355以下 | 335以下 | ||||
SNR490B | 325以上 | 325以上 | 295以上 | 490以上 | 80以下 | |
445以下 | 415以下 | 610以下 |
snr鋼材は建築構造用の棒鋼なので、「伸び能力のある」材料です。よって、降伏比が規定されています(snr400a材は降伏比の規定が無いです)。※降伏比については下記が参考になります。
前述した降伏比を規定するため、化学成分も細かく規定されます。
種類 | 径 | C | Si | Mn | P | S |
SNR400A | 6mm以上 | 0.24以下 | - | - | 0.050以下 | 0.050以下 |
100mm以下 | ||||||
SNR400B | 6mm以上 | 0.20以下 | 0.35以下 | 0.60~1.40 | 0.030以下 | 0.030以下 |
50mm以下 | ||||||
50mm超え | 0.22以下 | |||||
100mm以下 | ||||||
SNR490B | 6mm以上 | 0.18以下 | 0.55以下 | 1.60以下 | 0.030以下 | 0.030以下 |
50mm以下 | ||||||
50mm超え | 0.20以下 | |||||
100mm以下 |
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建築構造用圧延棒鋼は、建築構造用の棒鋼(棒状の鋼材)です。snr鋼材ともいいます。JIS G 3138に規定されます。建築構造用圧延棒鋼は、主にブレースやアンカーボルトとして使います(後述しました)。
建築構造用圧延棒鋼の種類は下記があります。
前述した規格を読むと、snr400Aは降伏比の規定が無いです。一方、snr400Bとsnr490Bには降伏比が規定されます。この違いを忘れないようにしてくださいね。※降伏比は下記の記事が参考になります。
よって、効果的なエネルギー吸収を考えるなら、snr400Bを使うべきですね。
建築構造用圧延棒鋼はブレースとして使います。水平ブレースや鉛直ブレースに、「ターンバックルブレース」を利用することがあります。ターンバックルブレースはJISに規定されます。材質をみると「snr400B」と明記されています。
図面に表記するときは、「JISターンバックルブレース(SNR400)」と明記すれば良いでしょう。
建築構造用圧延棒鋼(snr鋼材)とabr400の違いを下記に整理しました。
・snr400は建築構造用の棒鋼
・abr400は、snr400の両端をネジ加工したもの(アンカーボルト)と、ナット、座金などのセットのこと
snr400は、建築構造用の棒鋼です。一方、abr400はsnr400を「ねじ加工」したもの、ナット、座金のセットをいいます。よって、abr400はアンカーボルトセットのことですね。※abr400は下記が参考になります。
abr400とは?1分でわかる意味、規格、許容応力度、定着版との関係
また、ねじを切削加工したアンカーボルトをabm400といいます。
abm400とは?1分でわかる意味、規格、許容応力度、abr400との違い
今回は建築構造用圧延棒鋼について説明しました。意味が理解頂けたと思います。建築構造用圧延棒鋼は建築構造用の棒鋼です。snr400B材には降伏比が規定されています。ブレースやアンカーボルトなど、伸び能力が必要とされる材料には必須ですね。
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