建築学生が学ぶ構造力学

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材料強度とは?基準強度F値との関係・許容応力度の求め方(コンクリート・鋼材一覧)

この記事の要点

構造設計では「材料がどれだけの応力に耐えられるか」を示す材料強度から、設計に使う許容応力度を導きます。

「Fc(コンクリート設計基準強度)」「F値(鋼材の基準強度)」など材料ごとに記号が異なり、混乱しやすいポイントです。

このページでは材料強度の定義・F値との関係・許容応力度の計算方法と、主要材料の強度一覧を整理します。

圧縮、引張、曲げ、せん断と、「材料毎に」定められています。

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材料強度をご存じでしょうか。言葉の意味をそのまま考えれば「材料の強度」です。しかし、実際にはきちんと意味が決まっています。今回は、そんな材料強度がわかるたった1つのポイントと、許容応力度との関係を説明します。


強度、許容応力度の意味は下記が参考になります。

強度とは?意味・単位・種類・応力と剛性の違い

許容応力度計算が簡単にわかる、たった3つのポイント

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材料強度ってなに?

材料強度は建築基準法により定められた、各応力状態における材料の強度です。圧縮、引張、曲げ、せん断と、「材料毎に」定められています。材料強度は、基準強度(F値)を元に計算します。


材料強度は下記の2つのポイントを覚えておきます。

です。


この用語は案外ややこしくて、「許容応力度」「材料強度」「基準強度」という似た用語が建築基準法や、告示内に頻出します。


また、「降伏強度」という言い方をする書籍もあるので余計にややこしいです。暗記するなら、前述した項目がポイントです。


降伏強度(降伏強さ)、許容応力度の意味は下記が参考になります。

降伏点とは?1分でわかる意味、求め方、SS400の値、単位、引張強さ

許容応力度計算が簡単にわかる、たった3つのポイント

色んな材料の材料強度

各材料によって、材料強度は異なります。代表的な材料の材料強度を紹介します。また共通した記号のFは、「F値(えふち)」や、基準強度といいます。共通の記号ですが、各材料で値を定めており同じ値ではありません。

鋼材

せん断はF値を√3で除した値です。根拠はミーゼスの応力度から算出できます。下記の記事を参考にして下さい。

ミーゼスの降伏条件とは?許容せん断応力度fs=fy/√3との関係と建築設計への応用

鉄筋

鉄筋は、そのままで使われることはなく鉄筋コンクリート造として用います。よって、曲げやせん断を直接負担することを想定していないので、曲げとせん断の材料強度は規定されていません。

突合せ溶接部

突合せ溶接部は、母材(鋼材)と同じ強度が得られることを、材料強度で保証しているのです。

隅肉溶接部

突合せ溶接以外は、√3で除した値が材料強度です。例えば隅肉溶接が該当します。上記より隅肉溶接部も、一応曲げに対する材料強度は規定されています。しかし実務では、隅肉溶接部は「曲げを負担しない」と仮定します。

コンクリート

木材

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材料強度と許容応力度、安全率との関係

材料強度は、許容応力度や安全率と関係しています。材料強度と降伏強度(許容応力度)、安全率との関係は下記の記事が参考になります。

安全率ってなに?色んな材料の安全率と降伏強度との関係


再度ポイントを説明しますが、こんな感じで覚えても良いでしょう。


鋼材  長期許容応力度を1.5倍⇒材料強度(短期許容応力度)

コンクリート・木材  長期許容応力度を2.0(木材は1.8倍程度)⇒短期許容応力度を1.5倍⇒材料強度


鋼材は長期に対して1.5倍、コンクリートと木材は長期に対して3倍した値が材料強度です。ただ木材はイレギュラーで、長期の2.7倍程度が材料強度となります。

混同しやすい用語

材料強度

材料強度(F値)は破壊時の基準値で、許容応力度はそれに安全率を考慮した設計上限値です。設計では応力度が許容応力度以下であることを確認します。

設計基準強度

設計基準強度はコンクリートの圧縮強度を示すFcで、許容応力度はこれをもとに安全率を考慮して算出します。

材料強度を整理した表を示します。

材料強度の種類許容応力度との関係
鋼材引張・圧縮・曲げ・せん断強度長期=材料強度×2/3
コンクリート圧縮強度Fc長期許容=Fc/3
木材圧縮・引張・曲げ・せん断強度樹種・等級ごとに規定

まとめ

今回は材料強度について説明しました。思っている以上にややこしいと思います。下手に暗記すると覚えきれません。今回紹介したように、何か共通項を見つけると覚えやすいでしょう。以上、今回の記事が参考になれば幸いです。

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理解度チェック

Q.

材料強度とは何ですか?

答えを見る

建築基準法で定められた各応力状態(圧縮・引張・曲げ・せん断)における材料の強度で、材料ごとに基準強度(F値)を元に計算します。

Q.

材料強度と許容応力度の関係のポイントは?

答えを見る

鋼材の材料強度=短期許容応力度(降伏強度)、コンクリート・木材の材料強度=短期許容応力度の1.5倍です。逆に長期許容応力度は、鋼材は材料強度の2/3(=×1/1.5)、コンクリートはFc/3です。

Q.

鋼材のせん断の材料強度はなぜF/√3ですか?

答えを見る

ミーゼスの降伏条件から算出されるためです。鋼材は圧縮・引張・曲げがF、せん断がF/√3です。突合せ溶接部は母材と同じ(圧縮引張曲げF・せん断F/√3)ですが、隅肉溶接部はすべてF/√3です。

Q.

コンクリートの材料強度は?

答えを見る

圧縮F(=Fc)、引張F/10、せん断F/10、付着2.1N/mm2(軽量1.8)です。引張強度は圧縮の1/10程度しかないため、引張は鉄筋が負担します。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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