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分力(ぶんりょく)とは?読み方・合力との違い・角度60度の計算を解説

この記事の要点

分力(ぶんりょく)とは、1つの力を2つ以上に分解した力です。

逆に2つ以上の力を、1つに合成した力を「合力(ごうりょく)」といいます。

この記事では、分力とは何か、合力とどう違うのか、角度60度のときはどう計算するのかを整理します。

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分力(ぶんりょく)とは、1つの力を2つ以上に分解した力です。

逆に2つ以上の力を、1つに合成した力を「合力(ごうりょく)」といいます。

今回は分力の意味、考え方と角度、計算、60度の分力、斜面と分力の関係について説明します。

分力の求め方は、下記も参考になります。

力の分解とは|計算方法・ピタゴラスの定理による求め方と合力との関係


力の合成の方法、合力の意味は下記が参考になります。

力の合成とは?計算方法・合力と平行四辺形の関係(ベクトルの合成の基礎)

合力とは?読み方・求め方と角度計算・分力との関係(図解)

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分力とは?

分力(ぶんりょく)とは、1つの力を2つ以上に分解した力です。下図をみてください。これが分力です。


図 分力


綱引きを例にします。下図のように、片側は1人が60kgの力で引張って、反対側は2人は30kgづつの力で引張ります。このとき綱は、どちら側にも動かず均衡を保ちます。これを計算式で表すと


60kg=30kg +30kg


です。


図 分力と綱引き


これは、1つの力60kgを分解した結果が、分力30kgともいえます。また、見方を変えれば2つの力30kgを合成すると1つの力60kgです。


1つ以上の力を2つ以上の力に分解することを「力の分解」といいます。下記が参考になります。

力の分解とは|計算方法・ピタゴラスの定理による求め方と合力との関係


一方、2つ以上の力を1つの力に合成することを「力の合成」といいます。さらに、合成された力を「合力」といいます。力の合成、合力の詳細は下記が参考になります。

力の合成とは?計算方法・合力と平行四辺形の関係(ベクトルの合成の基礎)

合力とは?読み方・求め方と角度計算・分力との関係(図解)

分力の考え方と角度

角度のついた力の分力は、下記のように求めます。角度のついた力(斜め方向の力)は、水平方向と鉛直方向に分解します。



分力は下記の通りです。


水平方向の分力=P2+P1cos(θ)

鉛直方向の分力=P1sin(θ)


上記のように、分力は三角関数より鉛直成分と水平成分に分解します。合力を求める時は、上記と逆の操作を行います。合力の求め方、力の合成は下記が参考になります。

合力とは?読み方・求め方と角度計算・分力との関係(図解)

力の合成とは?計算方法・合力と平行四辺形の関係(ベクトルの合成の基礎)

分力の計算

下図の力を、水平・鉛直方向の分力に分解しましょう。力のなす角度は30度とします。


図 分力の計算


力のベクトル(角度)が分かっているので、三角比を計算すれば簡単に分解できますね。角度が30度なので三角比は、


鉛直成分=高さ÷斜辺=1÷2

水平成分=底辺÷斜辺=√3÷2


です。よって分力は


鉛直方向の分力=P/2

水平方向の分力=√3P/2


です。

角度が60度の分力

下図の力の鉛直成分と水平成分の分力を求めましょう。


図 角度が60度の分力


三角関数を思い出してください。各成分は三角比より


鉛直成分=高さ÷斜辺=√3÷2

水平成分=底辺÷斜辺=1÷2


です。よって分力は、


鉛直方向の分力=√3P/2

水平方向の分力=P/2


です。

分力と斜面の関係

下図のように斜面にある物の重量の分力を求めましょう。


図 斜面と分力


物の重量は、重力の作用により鉛直向きに作用します。一方で、斜面の角度だけ分力は


斜面に平行な成分

斜面に垂直な成分


に分解されます。下図をみてください。角度30度の斜面に物がのっています。重量は鉛直方向に作用します。分力を求めましょう。


斜面に平行な成分、斜面に垂直な成分を求めます。このとき、各力のなす角度がどうなるか考えましょう。


図 分力と斜面


斜面の角度が分かっているので、物の重量と分力が成す角度は下図の通りです。


図 分力と斜面2


よって分力は下記となります。


斜面に平行な分力=200×1/2=100g

斜面に垂直な分力=200×√3/2=173g

混同しやすい用語

分力と合力

分力は1つの力を2方向以上に分解した力で、合力は2つ以上の力を1つに合成した力です。

分力と合力は逆の操作で求めます。

水平分力と鉛直分力

斜め方向の力を水平成分と鉛直成分に分解することを「力の分解」といいます。

角度θのとき水平分力=F×cosθ、鉛直分力=F×sinθです。

斜面に平行な分力と垂直な分力

斜面上の物体に作用する重力は、斜面に平行な成分(滑り力)と垂直な成分(垂直抗力の向き)に分解します。

水平・鉛直分解とは異なる向きになります。

試験での問われ方|管理人の一言

試験では力の分解(斜め荷重を水平・鉛直成分に分解)の計算が頻出です。角度θの場合、水平成分=Fcosθ、鉛直成分=Fsinθという基本を確実に覚えておきましょう。

60度の分力は「水平成分が1/2、鉛直成分が√3/2」という特殊角の値も試験でよく使います。sin・cos・tanの特殊角(30°・45°・60°)の値を暗記しておくと計算が速くなります。

分力を整理した表を示します。

項目内容備考
分力(ぶんりょく)1つの力を2つ以上に分解した力合力の逆の概念
水平・鉛直成分Fx = F cosθ、Fy = F sinθθは水平方向との角度
合力(ごうりょく)2つ以上の力を1つに合成した力平行四辺形の法則で求める

まとめ

今回は分力について説明しました。

意味が理解頂けたと思います。

分力は、1つの力を2つ以上に分解した力です。

物理や工学では、斜めの力を水平成分と鉛直成分に分解することも多いです。

また斜面の力の分解も理解しましょう。

合力、力の合成も併せて勉強しましょうね。

平行四辺形の法則とは?計算・証明・角度との関係を解説

合力とは?読み方・求め方と角度計算・分力との関係(図解)

力の合成とは?計算方法・合力と平行四辺形の関係(ベクトルの合成の基礎)

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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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