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分力とは?1分でわかる意味、考え方と角度、計算、60度、斜面との関係

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分力(ぶんりょく)とは、1つの力を2つ以上に分解した力です。逆に2つ以上の力を、1つに合成した力を「合力(ごうりょく)」といいます。今回は分力の意味、考え方と角度、計算、60度の分力、斜面と分力の関係について説明します。分力の求め方は、下記も参考になります。

力の分解その計算方法


力の合成の方法、合力の意味は下記が参考になります。

力の合成とその計算方法

合力とは?1分でわかる意味、読み方、求め方、角度との関係

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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分力とは?

分力(ぶんりょく)とは、1つの力を2つ以上に分解した力です。下図をみてください。これが分力です。


図 分力


綱引きを例にします。下図のように、片側は1人が60kgの力で引張って、反対側は2人は30kgづつの力で引張ります。このとき綱は、どちら側にも動かず均衡を保ちます。これを計算式で表すと


60kg=30kg +30kg


です。


図 分力と綱引き


これは、1つの力60kgを分解した結果が、分力30kgともいえます。また、見方を変えれば2つの力30kgを合成すると1つの力60kgです。


1つ以上の力を2つ以上の力に分解することを「力の分解」といいます。下記が参考になります。

力の分解その計算方法


一方、2つ以上の力を1つの力に合成することを「力の合成」といいます。さらに、合成された力を「合力」といいます。力の合成、合力の詳細は下記が参考になります。

力の合成とその計算方法

合力とは?1分でわかる意味、読み方、求め方、角度との関係

分力の考え方と角度

角度のついた力の分力は、下記のように求めます。角度のついた力(斜め方向の力)は、水平方向と鉛直方向に分解します。



分力は下記の通りです。


水平方向の分力=P2+P1cos(θ)

鉛直方向の分力=P1sin(θ)


上記のように、分力は三角関数より鉛直成分と水平成分に分解します。合力を求める時は、上記と逆の操作を行います。合力の求め方、力の合成は下記が参考になります。

合力とは?1分でわかる意味、読み方、求め方、角度との関係

力の合成とその計算方法

分力の計算

下図の力を、水平・鉛直方向の分力に分解しましょう。力のなす角度は30度とします。


図 分力の計算


力のベクトル(角度)が分かっているので、三角比を計算すれば簡単に分解できますね。角度が30度なので三角比は、


鉛直成分=高さ÷斜辺=1÷2

水平成分=底辺÷斜辺=√3÷2


です。よって分力は


鉛直方向の分力=P/2

水平方向の分力=√3P/2


です。

角度が60度の分力

下図の力の鉛直成分と水平成分の分力を求めましょう。


図 角度が60度の分力


三角関数を思い出してください。各成分は三角比より


鉛直成分=高さ÷斜辺=√3÷2

水平成分=底辺÷斜辺=1÷2


です。よって分力は、


鉛直方向の分力=√3P/2

水平方向の分力=P/2


です。

分力と斜面の関係

下図のように斜面にある物の重量の分力を求めましょう。


図 斜面と分力


物の重量は、重力の作用により鉛直向きに作用します。一方で、斜面の角度だけ分力は


斜面に平行な成分

斜面に垂直な成分


に分解されます。下図をみてください。角度30度の斜面に物がのっています。重量は鉛直方向に作用します。分力を求めましょう。


斜面に平行な成分、斜面に垂直な成分を求めます。このとき、各力のなす角度がどうなるか考えましょう。


図 分力と斜面


斜面の角度が分かっているので、物の重量と分力が成す角度は下図の通りです。


図 分力と斜面2


よって分力は下記となります。


斜面に平行な分力=200×1/2=100g

斜面に垂直な分力=200×√3/2=173g

まとめ

今回は分力について説明しました。意味が理解頂けたと思います。分力は、1つの力を2つ以上に分解した力です。物理や工学では、斜めの力を水平成分と鉛直成分に分解することも多いです。また斜面の力の分解も理解しましょう。合力、力の合成も併せて勉強しましょうね。

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