この記事の要点
片持ち階段とは、段部を片持ち状態で支持してつくる階段です。
マンションの屋外階段は、ほとんどが片持ち階段です。
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片持ち階段とは、段部を片持ち状態で支持してつくる階段です。マンションの屋外階段は、ほとんどが片持ち階段です。戸建て住宅の屋内階段を、片持ち階段する例も多いです。片持ち階段は、斬新なデザインにみえます。今回は、片持ち階段の意味、設計方法、構造の強度、鉄骨階段との関係について説明します。
※階段の構造は、下記が参考になります。
階段の構造は?1分でわかる7つの種類と名称、片持ち階段、構造計算
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片持ち階段とは、段部を片持ち状に支持してつくる階段です。下図をみてください。これが片持ち階段です。
片持ち階段のメリットは下記があります。
・片側でのみ支持した階段なので、空間を広くつかえる
・片側の支持が無いので、段部が宙(ちゅう)に浮いたデザインになる。斬新なデザインにみえる。
一方で、片持ち階段の構造は注意します。片持ちで支持した段部は、適切に設計できないと揺れやすく、支持端が壊れると不安定になります。※片持ち構造の特徴は、下記の記事が参考になります。
片持ち階段は、デザイン的にメリットがあります。但し、後述するように
段部の揺れ、安定性
段部を支持する部材の安全性
に留意した設計が必要です。
普通の階段に比べて、片持ち階段の構造強度は低いと考えてください。片持ち構造は、設計を少しでも間違えると、不安定な構造になります。十分な余裕を見込んだ設計が必要です。※片持ち部材の特徴は、下記の記事が参考になります。
片持ち階段の構造は、下記に注意します。
・階段歩行時に、段部が揺れないか?
・支持端は変形しないか、片持ち段部を支持する部材は「ねじれないか」
片持ち階段は、1端でのみ支持する構造です。よって、歩行時に揺れないか確認します。また、支持端が変形・緩むだけで簡単に揺れやすくなります。
下図をみてください。片持ちの段部を支持するために、何らかの部材が配置されます。この部材が、「ねじれないか」確認が必要です。一般的に鉄骨梁、木梁は、ねじれに弱いです。片持ち部材の反対側には、必ず同様の部材を配置します。ねじれ防止のためです。
鉄骨階段では、ササラ桁で段部を受ける構造が普通です。鉄骨階段を、片持ち階段とするには工夫が必要です。鉄骨部材は、元々揺れやすいです。片持ち階段とするなら、振動対策に十分注意します。※ササラ桁の意味は、下記の記事が参考になります。
ササラってなに?現役設計者が教える鉄骨階段とササラの関係や、意味
鉄筋コンクリート造では、屋外階段を片持ち階段とすることが多いです。厚みが200~250の壁から、段部を片持ちに持ち出します。鉄筋コンクリート造は、壁と段部を一体化できるので、安定性も高いです(鉄筋コンクリートは揺れにくい)。ごく一般的に行う構造です。
根拠・参考
実務では、設計条件・仕様書・適用する規準により確認してください。
混同しやすい用語
片持ち階段
段部を壁内の支持部材から片持ち状に持ち出した階段。両側に桁を持つ側桁階段と異なり1点支持のため揺れやすく、ねじれへの対策が必要。
側桁(がわけた)階段
踏み板と蹴上の段部を両側の桁で支える最も一般的な階段形式。2点支持で安定性が高く、構造強度の面では片持ち階段より優れる。
らせん階段
中央の柱から踏み板がらせん状に取り付く片持ち構造の階段。デザイン性が高い反面、歩行性が悪く住宅の主要階段には不向きとされる。
片持ち階段を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 片持ち階段 | 段部を片持ち状態で支持した階段 | スッキリしたデザインが特徴 |
| 主な用途 | マンション屋外階段・戸建て屋内階段 | 意匠性を重視する場合に採用 |
| 構造上の注意点 | 支持端部のねじれ・振動に注意 | 床スラブの剛性確保が重要 |
今回は片持ち階段について説明しました。意味が理解頂けたと思います。片持ち階段は、段部を片持ち状で支持した階段です。スッキリしたデザインとできますが、構造強度は落ちます。振動や、支持端部のねじれなどに注意します。今回の記事とあわせて、片持ち部材の特徴、他階段の構造を理解しましょう。下記の記事が参考になります。
階段の構造は?1分でわかる7つの種類と名称、片持ち階段、構造計算
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
片持ち階段に関する問題は建築士試験の構造分野で出題されます。定義と計算の両面から理解しておきましょう。
片持ち階段の定義・適用条件・計算式は建築士試験の構造分野で出題される基本事項です。
用語の定義を正確に理解したうえで、関連する規準・法令との関係を整理することが大切です。