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雪の密度は?1分でわかる密度、建築基準法との関係、積雪荷重の計算

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雪の密度をご存じでしょうか。普段気にすることが無いと思います。建築物は、雪による荷重(積雪荷重)に対して安全であるよう設計します。建築基準法では、雪の荷重の最低値が規定されています。今回は雪の密度と、建築基準法との関係、積雪荷重の計算について説明します。※積雪荷重の意味、計算法は下記の記事も参考になります。

積雪荷重とは?1分で分かる計算方法と地域による違い

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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雪の密度は?

雪の密度は、一般的に50~100kg/m3(※m3とは立米の意味)です。1m長さの立方体に雪をつめたとき、50~100kgになります。水の単位体積重量は、1000kg/m3なので、1/10程度の値です。雪は水に比べて、大分軽いと分かりますね。


建築基準法では、前述よりも大きな値を用いて設計します。また、状況に応じて雪の密度を変えて計算します。後述しました。

雪の密度と建築基準法

雪の密度の最低値は、建築基準法で

と規定されています。「kg/m3」の単位と合わせると、200kg/m3です。一般的に言われる雪の密度に比べて2倍以上も大きな値を使います。雪の密度は専門用語で、「積雪の単位荷重」といいます。


また、後述する多雪区域、大スパン構造における降雨後の雪の密度はもっと大きな値です。

多雪区域での雪の密度

多雪区域とは、垂直積雪量が1.0m以上の区域です。※詳細は下記が参考になります。

積雪荷重とは?1分で分かる計算方法と地域による違い


簡単に言うと、雪が沢山積もる地域です。雪は沢山積もると、その分圧縮されて密度が大きくなります。よって、多雪区域では雪の密度を

とします。

多雪区域外の大スパン建築物の雪の密度

最近の研究で、多雪区域以外の区域における大スパン建築物が多数雪の被害にあいました。一般区域は積雪が多くありません。しかし、積雪の後、雨が降ることで200kg/m3よりも密度が増えたのです。スパンの長さや、屋根勾配などに応じて、積雪荷重を割増します。


雨水の分、雪の密度を割増している、と考えられますね。※詳しくは、下記が参考になります。

積雪後の降雨を考慮した積雪荷重の計算方法

積雪荷重の計算

積雪荷重は、

で計算します。今回説明した雪の密度、積雪量が大切です。積雪量は、各特定行政庁がHP等で公表しています。30cm程度が普通です。詳しくは下記が参考になります。

積雪荷重とは?1分で分かる計算方法と地域による違い

垂直積雪量ってなに?垂直積雪量の意味と計算方法

まとめ

今回は雪の密度について説明しました。意味が理解頂けたと思います。一般的に、雪の密度は50~100kg/m3と言われます。しかし、建築基準法で考慮する雪の密度は、200kg/m3が最低値と覚えて下さいね。余裕がる方は、多雪区域や降雨後など、特殊な条件下では雪の密度が大きくなることも覚えたいですね。

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