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重心とは、物体の重さが作用する点です。普通、重力は一様に作用するので、図形の芯が重心であることが多いです。今回は重心の簡単な意味、定義、求め方、公式について説明します。下記の記事を読むと、スムーズに理解できます。
力のモーメントってなに?本当にわかるモーメントの意味と計算方法
モーメントのつり合いとは?1分でわかる意味、考え方、重心位置の求め方は?
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重心とは、物体の重さが作用する点です。では物体の重さが作用する点をどうすれば確認できるのでしょうか。これは、物体の重さを1点で支えた時、釣り合う点(物体が落ちない点)といえます。下図をみてください。
長方形を1本の指で支えることを考えてください。私たちは長年、重力の中で生活しているので答えを知っています。
長方形の中心です。
下図のように、端側を指で支えると、途端に物体は落ちます。
長方形の中心で支えれば、物体は落ちることが無いでしょう。
通常重力は、物体に一様に作用します。物体に一様に作用するとき、図形の芯(図心)と重心は一致します。図心の意味、図心と重心の違いは、下記が参考になります。
図心と重心の違いは?1分でわかる意味、読み方、図心と断面二次モーメントとの関係
長方形の重心は中心でしたが、三角形になれば重心は変わります。
重心は、物体の重さが作用する点です。物体の重さと釣り合う点が「重心」ですが、毎回、ヤジロベーの要領で重心を探すのは面倒です。実は、重心は計算で求めることが可能です。
下図の物体の重心を、計算で確認します。重心を求める計算では、「力のモーメント」が必要です。力のモーメントとは、物体を回転させる力です。力のモーメントは、下記が参考になります。
力のモーメントってなに?本当にわかるモーメントの意味と計算方法
モーメントから重心を求める方法は?1分でわかる計算、モーメントのつりあい
物体の左下の点を原点と考えます。原点から物体の重さが作用するまでの距離をL、物体の重さをm、原点から物体の重さを支える点までの距離をx、物体を支える点に作用する力(反作用力)をRとします。
まず、物体が落ちないためには、物体と同じ力で支える必要があります。よって
m=R
です。次に、物体が「回転して落ちない」ためには、力のモーメントが釣り合う必要があります。よって
m×L=x×R
mL=xm
x=L
よって、物体が作用する力の点と同じ位置で支えれば、物体が落ちることは無いです。また、この位置が「重心」となります。
何だか当たり前のことを計算しているように思います。では、次の問題はどうでしょうか。形の違う長方形がくっついています。形が違うので、重さも違います。
前述の問題と同様に、力のモーメントが釣り合う点を計算すれば良いです。原点から力のモーメントを集計します。
m1×L1+m2×(L1+L2)-R×x=0
Rは2つの重さの合計なので、
R=m1+m2
です。よって、
m1×L1+m2×(L1+L2)-(m1+m2)x=0
m1L1+m2(L1+L2)=(m1+m2)x
x=m1L1+m2(L1+L2)/(m1+m2)
です。
少し式がややこしいですね。そこで計算間違いを減らすポイントをご紹介します。重力は一様に分布するので、物体の重さは図形の大きさに比例します。下図をみてください。左側の図形の方が大きいので、右側の図形より「重い」です。
下図のように、2つの物体の組み合わせは、大きな図形側(面積が大きい側)に重心は寄ります。
明らかな計算間違いを避けるには、「どちらの図形の面積が大きいか」を考えると良いでしょう。
なお、上記を発展させた考え方が、「断面一次モーメント」です。図心は断面一次モーメントを算出して求めます。下記を参考にしてください。
今回は重心について説明しました。意味が理解頂けたと思います。重心は、物体の重さが作用する点です。これは、重さを1点で支えて物体が落ちない点ともいえます。力のモーメントを計算し、重心を求めることも可能です。重心は図心と同じになることが多いので、下記の記事も参考にしてくださいね。
建物の重心の求め方は?3分でわかる意味、計算方法、偏心率との関係
図心と重心の違いは?1分でわかる意味、読み方、図心と断面二次モーメントとの関係
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