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偏心率を下げるには「部材断面を大きくする、小さくする、部材を増やす、減らす」等の方法があります。これらの操作は、建物の重心位置に剛心位置を近づける効果、ねじり剛性を高める効果があります。偏心率は、偏心距離÷弾力半径で算定します。重心と剛心の座標が近づけば「偏心距離が小さく」なりますし、ねじり剛性を高くできれば「弾力半径が大きく」なります。よって、偏心率を低減できます。
今回は、偏心率を下げる方法、偏心率と偏心距離、弾力半径との関係について説明します。偏心率の意味、偏心率の計算方法は下記が参考になります。
偏心率の計算方法は?5分でわかる式、建物の重心、剛心の求め方、弾力半径、ねじり剛性の算定
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偏心率を下げる方法には、
・部材断面を大きくする、小さくする
・部材を増やす、減らす
等の方法があります。偏心率は「偏心距離÷弾力半径」で計算します。上記の操作を行うことで、
・建物の重心位置に剛心位置を近づける ⇒ 偏心距離を小さくする
・ねじり剛性を高める ⇒ 弾力半径を大きくする
効果があります。要するに、偏心率を小さくするには「偏心距離を小さくする」か「弾力半径を大きくする」必要があります。※偏心率の計算方法の詳細は下記が参考になります。
偏心率の計算方法は?5分でわかる式、建物の重心、剛心の求め方、弾力半径、ねじり剛性の算定
具体的に偏心率の計算内容を確認しながら、偏心率を下げる方法と偏心距離、弾力半径の関係を考えましょう。
偏心距離は重心位置と剛心位置の差です。建物の重心は下式で求めます。Nは鉛直部材に作用する長期時の軸力で、X、Yは座標軸から各部材芯までの距離(x方向、y方向)です。
上式より、重心位置は建物の自重で決まるので、偏心距離を小さくするために「重心位置を変えることは難しい」と言えます。
よって、偏心距離を縮めるには剛心位置を重心位置に近づけることを考えます。剛心は下式で求めます。Kx、Kyはx方向、y方向の水平剛性を意味します。
上式より、剛心位置を(Lx、Lyの値)を原点から遠くするには「外周部の鉛直部材の剛性を大きくする」と効果的といえるでしょう。なぜなら、剛心を求める式の分子が「水平剛性×原点から部材芯までの距離の総和」だからです。
逆に、外周部の部材剛性を小さくすれば、剛心位置は原点に近づきます。※原点は建物左隅と考える。
以上より、部材の剛性を大きく(小さく)することで剛心位置を操作できます。大切なことは、偏心率を小さくするために「部材断面を大きくすればよいわけでは無い」ことです。むしろ断面を小さくできないか一考すべきです。
次に、弾力半径について考えます。弾力半径は下式で求めます。
弾力半径とは?3分でわかる意味、定義と求め方、偏心率との関係
また、ねじり剛性Krは下式で求めます。
上式より、弾力半径を大きくするには「ねじり剛性を大きくする」必要があります。ねじり剛性は、x方向、y方向の水平剛性と距離(x、y方向)の積の総和です。重要なのは「x、yの両方向の部材剛性が考慮される」ことです。
つまり、仮にx方向の偏心率が悪く、これ以上、部材剛性を高める余地がない場合、y方向の壁を厚くするなどして、ねじり剛性を高められます。建物の平面に配置されたx方向、y方向の鉛直部材が全体としてねじりに抵抗するイメージです。
今回は、偏心率を下げる方法について説明しました。偏心率は「偏心距離÷弾力半径」で求めます。よって、偏心率を下げるには「偏心距離を小さくする」か「弾力半径を大きくする」必要があります。まずは偏心率の意味、偏心率の計算を理解しましょう。下記が参考になります。
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