【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
建物の重心は、鉛直部材(柱、壁など)に作用する軸力を用いてモーメントのつり合いにより求めます。これは各部材軸力の合力の作用点を求める計算です。例えば、Pa、Pbの合力の作用点は(Pa×La+Pb×Lb)÷(Pa+Pb)×Lxのように算定します。今回は、建物の重心の求め方、計算方法、偏心率との関係について説明します。重心、偏心率の意味は下記が参考になります。
偏心率の計算方法は?5分でわかる式、建物の重心、剛心の求め方、弾力半径、ねじり剛性の算定
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
建物の重心は、鉛直部材(柱、壁など)に作用する軸力を用いて、モーメントのつり合いにより求めます。
なぜモーメントのつり合いから、建物の重心を求められるのか、まずは簡単な例を用いて解説します。下図をみてください。物体A、Bにそれぞれ力P1、P2が作用しています。※P1、P2は物体A、Bの質量に生じる重力(重さ)。
P1、P2は重さなので、物体A、Bの重心位置に作用します。さらに、物体A、Bは長方形なので質量が一様に分布すると考えれば、重心位置は図心位置になります。
重心の意味、考え方は下記が参考になります。
では、物体AとBに作用する力の合力P1+P2の作用点(重心位置)はどこになるのでしょうか。ここでモーメントのつり合いを使います。つまり、各力によるモーメントと合力によるモーメントがつりあう点が「合力の重心位置」ということです。よって、
(P1×L1+P2×L2)÷(P1+P2)×Lx
より、重心位置Lxを求めれば良いのです。建物の重心の求め方も考え方は同じです。建物の重心の求め方(計算式)を下記に示します。
Nは各鉛直部材に作用する軸力、X、Yは原点から部材心までの距離です。建物の柱、壁は、床の重さ、床の上にのる物品や人の重さ、柱や壁自体の重さなど、あらゆる重さを支えています。この柱の軸方向に作用する力を「軸力」といいます。
よって、柱の軸力をみれば、重さの偏りが判断できます。例えば、北側の柱の軸力が他の柱軸力より大きければ、北側の壁や床荷重が特別大きいことなどが想定されます。
さらに、前述したモーメントのつり合いと同じ原理で、軸力の合力の作用点(建物の重心位置)が算定できるのです。
なお、建物が整形で、重さの偏りがない場合、建物の重心位置は図心位置になります。図心の求め方は下記が参考になります。
建物の重さの中心(重心)とかたさの中心(剛心)のバランスを表す値を偏心率といいます。重心と剛心がずれることを「偏心」といい、この距離を偏心距離といいます。偏心率、偏心距離の詳細は下記が参考になります。
重心と剛心の距離の関係は?1分でわかる意味、偏心距離eの求め方は?
今回は、建物の重心の求め方について説明しました。建物の重心は、各鉛直部材に作用する軸力を用いてモーメントのつり合いから求めます。重心、図心の意味、偏心率の計算方法など下記も勉強しましょう。
偏心率の計算方法は?5分でわかる式、建物の重心、剛心の求め方、弾力半径、ねじり剛性の算定
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
有料メルマガを無料で見てみませんか?⇒ 忙しい社会人、学生のためのビルディング・アップデート