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片持ちスラブとは、片持ち梁のように屋根やスラブが片持ちに出ているものです。片持ち状とは、1端だけが剛接合していて他の境界条件はフリーの部材です。建築物には、ほぼ100%片持ちスラブが有ります。※スラブ、片持ち梁については、下記が参考になります。
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この理由は簡単で、雨を避けるためです。特にエントランスは先端に柱を設けると入口の邪魔になるので、片持ち庇となる場合が多いのです。
また、エントランス上の片持ち庇の出は長い場合が多く、構造的には注意が必要です。また、集合住宅や学校等のバルコニーには先端に手すりのRC壁が設けられた片持ち床が多く、しかも、2m~2.5mもの出寸法となり設計には神経を使います。※庇については、下記が参考になります。
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構造的に、本来は片持ち状のような静定構造は設けたくないのが心情です。だって、剛接合部分が緩くなれば、すぐに撓んできますし1端だけで持っているのは不測の事態に対応できません。
よって、片持ちスラブを設計するときは余裕のある設計をすることが望ましいと言えるでしょう。
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片持ちスラブの計算は難しくはありません。要するに、片持ち梁と同じように応力を算定します。
M=wL2/2
Q=wL
です。
唯一違うのは、算出された結果が「m当たりに関する値であること」。
つまり、曲げモーメントなら単位が「kNm/m」と言うように、1メートル当たりに作用している曲げモーメントです。つまり、wの値は平米荷重の値を用いれば良いことになります。
もう1つ、片持ちスラブを設計するときに重要なのは、「鉛直震度1Gに対して長期で持つこと」を確認することです。鉛直震度とは、鉛直方向に対する地震力を意味しています。※鉛直震度については、下記が参考になります。
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これを構造的に説明すれば、「長期荷重を2倍して、長期許容応力度で検討」することです。これが冒頭に説明した余裕ある設計ということです。※許容応力度については、下記が参考になります。
もう1つの注意点はRCの片持ちスラブの場合、片持ちスラブの出寸法Lに対して、スラブ厚は「必ずL/10とする」ことです。これは、必ず守らなければなりません。
今回は片持ちスラブについて説明しました。構造計算としては簡単ですが、非常に気を使う支持部材であることを覚えていてください。下記も併せて学習しましょう。
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