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鉄筋のスペーサーとは?1分でわかる意味、ドーナツ、ピッチ、ブロック

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スペーサーとは、鉄筋のかぶりを保持する物です。側面の鉄筋かぶりを保持するものをスペーサーといいます。また、下側や上側の鉄筋のかぶりを確保するものを「バーサポート」といいます。今回は、鉄筋のスペーサーの意味、ピッチ、ドーナツやブロックについて説明します。


※鉄筋のかぶり、あきについては下記が参考になります。


鉄筋の「かぶり」ってなに?かぶりと鉄筋コンクリートの耐久性について

『鉄筋あき』とは?

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鉄筋のスペーサーとは?

鉄筋のスペーサーとは、鉄筋のかぶりを保持するものです。側面の鉄筋のかぶりを保持するものをスペーサーといいますが、かぶりを保持する物を総称して「スペーサー」ということもあります。


具体的にスペーサーとは下図のものです。


建築現場では、この円形スペーサーを「ドーナツ」といいます。「ドーナツ型」をしているからです。※ドーナツについては後述します。


ドーナツをみると中央に穴が開いています。ここに鉄筋をはめると下図のように、側面の鉄筋のかぶりが保持できます。

ドーナツと鉄筋のかぶり


つまり所定のかぶりが保持されるためには、ドーナツがはまらないとマズイわけです。


スペーサーには2つの目的があります。


・鉄筋のかぶりの確保

・作業中の配筋の乱れ防止


鉄筋コンクリート造は、配筋を組んだ後、コンクリートを打設します(型枠内にコンクリートを流す)。よって、コンクリートを打設する前は、どうしても鉄筋の上を歩いて作業することになります。


スペーサー(バーサポート)が無いと、せっかく配筋した鉄筋がたわんでしまうかもしれません。スペーサーは建物の品質を確保する重要なものといえます。

鉄筋のスペーサーとバーサポートの違い

鉄筋のスペーサーとバーサポートの違いを整理します。下記に示しました。


スラブや梁の下端、上端筋を保持するものを「バーサポート」といいます。ただし明確な使い分けはなされていません。鉄筋のかぶりを確保するものを総称して、「スペーサー」又は「バーサポート」といいます。


本記事では統一して「スペーサー」と書きます。

スペーサーの種類と使い分け

スペーサーの種類は主に下記があります。

・コンクリート製

・鋼製(かぶり部分は防錆処理が必要)

・プラスチック製


コンクリート製のスペーサーは下図のサイコロ型、サイコロに鉄筋形状の溝をつくって溝型があります。


剛性、強度が高く、コンクリートが打設されても問題ないですが、重いという欠点があります。


鋼製のスペーサーは、「逆V字」などの形状をしています。


鋼製は軽いため施工性が良いです。また色んな形状のスペーサーがあるので、状況に応じた使い分けが可能です。


鋼は錆びやすいので、かぶり部分は防錆処理をします。例えば、鉄筋のかぶりが40mmなら最低限40mm分は防錆処理します。


なお、側面に限りプラスチック製のスペーサーが利用可能です。


また、水平方向の鉄筋などはコンクリート製、鋼製のスペーサーとします。なぜでしょうか。下図をみてください。梁やスラブの下端、上端筋のスペーサーは、作業中に人間の重量がかかります。

スペーサーと人の重量

またコンクリートを打設する際、コンクリートの重量が鉄筋にかかります。これらの重量に対してスペーサーは、


・変形しないこと

・壊れないこと


が必要です。もし、コンクリートを打設したあと、スペーサーが壊れたら鉄筋のかぶりが確保できない可能性もあります。

かぶりが確保できないコンクリート

側面のスペーサーは、前述した重量の問題が少ないのでプラスチック製の使用が許可されています(鉄筋コンクリート造配筋指針より)。

ドーナツとは?

ドーナツとは、側面に利用する鉄筋のスペーサーを意味します。下図をみてください。


円の中心は孔が空いており、鉄筋にはめることが可能です。軽くて作業性が良いことから、現場でも広く普及しています。側面の鉄筋に使うスペーサーは、ほとんどがドーナツです。


ドーナツは、かぶりの大きさに応じて下記のように径が変わります。


また、ドーナツは横向きに使うことはできません(つまり鉛直方向の鉄筋に使えない)。横向きにドーナツを使うと、打設したコンクリートがスペーサー上に溜まり、壊れる可能性があるからです。

スペーサーのピッチ

スペーサーのピッチを下表に示します。

部材 スラブ 梁(地中梁を含む)
ピッチ、配置方法 ・上端筋、下端筋に各1.3個/㎡程度。 ・1.5mピッチ。 ・梁端部は1.5m以内。 ・上段は梁下より0.5m程度。 ・中段は柱脚と上段の中間。 ・柱幅方向は1.0mまで2個。 ・1.0m以上は3個。 ・上段は梁下より0.5m程度。 ・中段は上段より1.5m間隔程度。 ・端部は1.5m以内。

スラブは1㎡あたり1.3個以上とします。上端筋、下端筋それぞれに必要です。また、普通は短辺方向、長辺方向の鉄筋交差部分にスペーサーを設けます。

鉄筋交差部とスペーサー


柱、梁、壁については上表の通り、所定の間隔や位置にスペーサーを設けます。

まとめ

今回は鉄筋のスペーサーについて説明しました。スペーサーの意味、種類など理解頂けたと思います。設計をしていると、どうしても「スペーサーは施工で考えるもの」と思いがちです。確かにその通りですが、適切にスペーサーが配置されないと建物の品質が保たれません。また設計監理できませんね。覚えておきましょう。

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