この記事の要点
置きスラブとは、地中梁と同時に打設しない(一体化しない)スラブのことです。
スラブ下を埋め戻す場合、普通、置きスラブとします。
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置きスラブとは、地中梁と同時に打設しない(一体化しない)スラブのことです。スラブ下を埋め戻す場合、普通、置きスラブとします。コスト、施工性の面で、メリットがあるからです。今回は、置きスラブの意味、メリット、ふかし筋との関係、構造計算について説明します。なお、今回は下記の記事も併せて読んで頂くとスムーズに理解できます。
スラブとは?現役設計者が教える意味、特徴、役割、屋根スラブ、土間
打ち重ねとは?1分でわかる意味、打ち継ぎとの違い、注意点、時間
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置きスラブとは、地中梁と同時に打設しない(一体化しない)スラブのことです。置きスラブとする理由は、施工性とコストが良いからです。
1階のスラブ下は、普通、土を埋め戻します。スラブ下の型枠を組んで、スラブと地中梁を一体に打設すると、型枠が無駄になります(後程、図で説明します)。勿体ないですし、工程も増えます。
そこで、スラブ天端から200下がりのところで、一端、地中梁を打設します。その後、土を埋戻し、スラブおよび増し打ち部を打設します。これが一般的な地中梁とスラブの施工方法です。
土の埋戻しの意味は下記が参考になります。
増し打ちの意味は下記が参考になります。
一方、スラブ下にピットの空間をつくる場合もあります。※ピットの意味は、下記の記事が参考になります。
建築のピットとは?1分でわかる意味、役割、必要性、構造、高さ
ピットをつくる場合、スラブ下の型枠を組む必要があるので、置きスラブとする必要はないです。
また、置きスラブは、コンクリートの打継ぎが必要です。打継ぎの意味は、下記の記事が参考になります。
打ち重ねとは?1分でわかる意味、打ち継ぎとの違い、注意点、時間
置きスラブのメリットは下記です。
スラブと地中梁を一体に打設するより施工性が良い
スラブ下の型枠が不要のためコストも良い
下図をみてください。
置きスラブは、まず地中梁のコンクリートを打設します。次に土を埋め戻します。最後にスラブのコンクリートを打設します(配筋の手順は省略しました)。
スラブと地中梁を一度に打設しようと思えば、下図のように地中梁の側面の型枠を組み、スラブ下まで土を埋め戻してスラブ下の型枠をつくります。スラブ下の型枠が無駄になりますし工程も増えます。
置きスラブは、スラブ筋と地中梁の鉄筋は直接繋がりません。しかし、フカシ筋(増し打ち補強筋)が地中梁に定着されていれば、間接的にスラブ筋と地中梁の鉄筋が接合されます。地中梁上のフカシ筋は、下記の記事が参考になります。
ふかしとは?1分でわかる意味、コンクリート躯体との関係、壁や梁のフカシ
下図をみてください。置きスラブのほとんどは、スラブ下に土が埋め戻されています。スラブ下の土に耐力を期待するなら(土が沈下しないほど強固)、置きスラブは土間コンクリートと考えて良いでしょう。
しかし、スラブ下の埋戻し土の耐力を期待しない場合、スラブとして検討します。置きスラブは、地中梁と直接一体化されませんが、引張力はフカシ筋などを通じて力を伝達できます。スラブと地中梁に打継があっても、圧縮力はコンクリートにより伝達可能です。
混同しやすい用語
置きスラブと土間コンクリート
どちらも地面に近いスラブですが、置きスラブはスラブ下の土の耐力を期待しない場合にスラブとして設計します。土の耐力を期待できる場合は土間コンクリートとして扱います。
打ち継ぎと打ち重ね
どちらもコンクリートを複数回に分けて打設する場合の用語です。置きスラブは地中梁との間に打継ぎが生じます。
今回は置きスラブについて説明しました。意味が理解頂けたと思います。置きスラブは、地中梁と一体化しない地中梁のことです。地中梁の上に「置く」スラブという意味です。ピットの無い建物では、普通、置きスラブとします。意味、メリットなど覚えてくださいね。専門用語が多くて、理解するのが大変だと思います。下記の記事も併せて参考にしてくださいね。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
置きスラブに関する問題は建築士試験の構造分野で出題されます。定義と計算の両面から理解しておきましょう。
試験ではスラブの支持条件(1方向・2方向スラブ)・配筋・有効スパン・スラブ厚が問われます。
スラブの設計では「短辺と長辺の比(2:1以下で2方向スラブ)」という判定基準を理解しましょう。