この記事の要点
違反建築物=設計・確認申請当時の建築基準法に違反した建築物。是正措置の対象
既存不適格建築物=設計当時の基準には適合するが、その後の法改正で現行法に不適合となった建築物
是正措置は特定行政庁が命じる(法第9条)。修繕・建て替え・使用停止など
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違反建築物とは、建築基準法が定める性能を満足しない(違反した)建築物です。法令違反の建築物は、是正措置を受けます(取り壊し、使用停止、自費建て替えなど)。似た用語で、既存不適格建築物があります。今回は違反建築物の意味、既存不適格との違い、事例、是正措置について説明します。
なお、既存不適格の意味は、下記が参考になります。
既存不適格とは?1分でわかる意味、遡及の緩和、増築、大規模修繕
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違反建築物とは、建築基準法が定める性能を満足しない(違反した)建築物です。建築物の建つ敷地も違反建築物に含めます。
違反建築物に該当するか否かは、確認申請が行われた時点での建築基準法と照らし合わせる必要があります。
例えば、2000年に設計・確認申請が行われ、2001年に建築物が竣工(完成)しました。その後、何らかの理由で建築基準法に違反することが発覚します。
2000年に設計・確認申請した段階の建築基準法に違反していれば、「違反建築物」です。
一方、設計および確認申請した段階の建築基準法に適合し、その後改定された建築基準法に違反した場合は、「違反建築物」とは言えません。これを既存不適格建築物といいます。
※既存不適格の意味は、下記も参考になります。
既存不適格とは?1分でわかる意味、遡及の緩和、増築、大規模修繕
建築基準法は、年を重ねるごとに新しくなります。100年前の建築基準法と、現在の建築基準法では内容が大きく変わります。100年前の建築物が、現在の法律に適合しないのは、当たり前ですね。
問題は、設計された当時の法律にも適合しない建築物です。これは明らかに違反建築物となります。
違反建築物と既存不適格建築物の違いを、下記に示します。
違反建築物 ⇒ 設計・確認申請された当時の建築基準法に適合しない建築物のこと
既存不適格建築物 ⇒ 設計・確認申請された当時の基準には適合するが、現行(最新)の建築基準法に適合しない建築物のこと
最近、全国で1300棟の違反建築物が見つかりました。有名な賃貸物件をてがける会社でしたね。遮音性や耐火性を満たさないとして、大きな問題となりました。今後、違反建築物の是正が行われます。
違反建築物は是正措置が行われます。これは、建築基準法第9条に規定されます。違反建築物の是正として、適合させるための修繕、建て替え、使用停止など、必要な措置を命じられます。なお、是正措置を行うのは、特定行政庁です。
違反建築物の是正により、大きな費用が発生するのはもちろん、入居者や利用者の損失は計り知れません。
※特定行政庁の意味は、下記が参考になります。
特定行政庁とは?1分でわかる意味、東京都、愛知県の一覧、建築主事
混同しやすい用語
違反建築物
設計・確認申請が行われた当時の建築基準法に違反した建築物。是正措置の命令対象
既存不適格建築物
設計当時の基準には適合していたが、その後の法改正により現行基準に不適合となった建築物。是正義務はない
違反建築物を整理した表を示します。
| 項目 | 違反建築物 | 既存不適格建築物 |
|---|---|---|
| 法律との関係 | 建設当時の法律に違反 | 建設当時は適法、後の法改正で不適合 |
| 是正措置 | 取り壊し・使用停止などの命令あり | 原則として是正命令なし |
| 建築士の責任 | あり(法律違反の設計) | なし(設計時は適法) |
今回は違反建築物について説明しました。意味が理解頂けたと思います。違反建築物は、設計・確認申請当時の建築基準法に違反した建築物です。既存不適格建築物との違いを理解しましょう。また、違反建築物に対しては、特定行政庁が是正措置を命じます。下記の記事も併せて参考にしてください。
既存不適格とは?1分でわかる意味、遡及の緩和、増築、大規模修繕
特定行政庁とは?1分でわかる意味、東京都、愛知県の一覧、建築主事
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「いつの時点の法律で判断するか」が重要です。違反建築物は「設計当時の法律に違反」、既存不適格は「設計当時は適法だったが後の改正で不適合」という時系列の違いで整理しましょう。