この記事の要点
公益上必要な建築物とは、公衆便所・巡査派出所・学校・駅舎・卸売市場・公衆電話所などで、建築基準法および施行令で具体的な種類が定義されている。
第一種低層住居専用地域や第一種中高層住居専用地域でも建築が認められる特例的な用途であり、用途地域の制限を受けにくい公共的建築物として位置づけられる。
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公益上必要な建築物とは、建築基準法で規定される建築物の種類です。第一種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域で、建築可能な公益上必要な建築物が定義されます。今回は、公益上必要な建築物の意味、建築基準法との関係について説明します。
※建築物、建築基準法の意味は、下記が参考になります。
建築で使う法律とは?1分でわかる種類、建築基準法、施行令、規則
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公益上必要な建築物とは、下記の建築物です(建築基準法の、各条で定義されます)。
・公衆便所
・巡査派出所
・学校、駅舎、卸売市場
・公衆電話所
また、上記の他に建築基準法施行令で定義されます(後述しました)。
公益上必要な建築物は、いわゆる公共建築物と考えてよいですが、建築基準法や建築基準法施行令では、上記の通り、具体的な種類が明記あります。判断に悩む建築物の用途は、審査機関にご確認くださいね。
建築可能な公益上必要な建築物とは、第一種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域などで、定義されます。
第一種低層住居専用地域では、建築可能な公益上必要な建築物を、下記の通り定義します。
・郵便法の規定により行う郵便の業務に用いる施設で、延べ面積が500㎡以内のもの
・地方公共団体の支庁または支所
・老人福祉センターで600㎡以内
・児童福祉施設に類するもので600㎡以内
・公衆便所または休憩所
・路線バスの停留所の上屋
・国土交通大臣が指定する建築物(電気、ガス、水道事業などに関する施設)
第一種中高層住居専用地域では、建築可能な公益上必要な建築物を、下記の通り規定しています。
・税務署、警察署、保健所、消防署などで4階以下のもの
公益上必要な建築物は、建築基準法施行令の下記に規定されます。
令第130条の4 第一種低層住居専用地域
令第130条の5の4 第一種中高層住居専用地域
※建築基準法施行令は、下記が参考になります。
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混同しやすい用語
公益上必要な建築物
公衆便所・巡査派出所・学校・駅舎・卸売市場など、建築基準法および施行令で具体的に列挙された建築物で、住居専用地域でも建築が認められる。
公共建築物(国や地方公共団体が発注する建築物の総称)とは似ているが、公益上必要な建築物は用途地域規制の特例を定める法的概念であり、建築主体(官・民)を問わない点で異なる。
第一種低層住居専用地域
低層住宅の環境を保護するため建築できる用途が最も制限された用途地域で、住宅・小規模店舗・公益上必要な建築物(延床面積500㎡以内の郵便局など)に限定される。
第一種中高層住居専用地域は中高層住宅を中心とした地域で、税務署・警察署・保健所・消防署などの公益上必要な建築物(4階以下)が追加で認められる点で、建築可能な公益施設の範囲が広がる。
公益上必要な建築物を整理した表を示します。
| 用途地域 | 建築可能な公益上必要な建築物の例 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 第一種低層住居専用地域 | 郵便局(500㎡以内)・公衆便所・路線バス停上屋など | 令第130条の4 |
| 第一種中高層住居専用地域 | 税務署・警察署・保健所・消防署(4階以下) | 令第130条の5の4 |
| 建築基準法本体 | 公衆便所・巡査派出所・学校・駅舎・卸売市場 | 建築基準法各条 |
今回は公益上必要な建築物について説明しました。意味が理解頂けたと思います。公益上必要な建築物は、いわゆる公共建築物と考えてよいです。ただし、建築基準法や建築基準法施行令では、具体的な建築物の種類が書いてあります。これらに該当するか悩む場合は、民間の建築確認審査機関や、建築指導課へ確認しましょう。下記も併せて参考にしてください。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では、第一種低層住居専用地域で建築可能な公益上必要な建築物の種類(令130条の4)と面積制限が頻出事項である。
「低層住居専用地域では住宅・小規模公益施設のみ」「中高層では警察署・税務署等(4階以下)も可」という対比で覚えると、用途地域の問題が解きやすくなる。