この記事の要点
建物の壁面に看板を付ける場合や、敷地内に独立した広告塔を設置する場合、それぞれ異なる法規制がかかる。設計者が見落としやすいのが「高さ4mを超える屋外広告物は確認申請が必要」という点だ。
屋外広告物条例は各都道府県で異なるため、敷地の行政区域で確認する必要がある。安全点検の義務(定期報告制度)も含めて、設計・監理のチェックリストを整理する。
平成30年4月から安全点検義務が強化され、高さ4m超または面積10㎡超の屋外広告物は3年に1度、有資格者による点検が必要となりました。
この記事では、屋外広告物とは何か、確認申請が必要な場合とは何か、安全点検の義務とは何かを整理します。
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屋外広告物とは、屋外や建築物の屋上などに設置される看板(広告板)、広告塔のことです。特に、高さが4mを超える屋外広告物は、建築基準法による確認申請が必要です。今回は屋外広告物の意味、確認申請が必要な看板、4mの高さについて説明します。
※屋外広告物の構造計算は、下記も参考になります。
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屋外広告物とは、屋外や建築物の屋上などに設置される看板、広告板、広告塔のことです。具体的には、下記に当てはまるものです。
・常時または一定の期間継続して表示されるもの
・屋外で表示されるもの
・公衆に表示されるもの
・看板、広告塔、これに類するもの
例えば、街中で目にするような建物の屋上に設置された看板は、屋外広告物です。また、平成30年4月より、屋外広告物の安全点検が強化されました。下記に該当する屋外広告物は、3年に一度、有資格者による点検が必要です。
・高さが4mを超えるもの
・屋外広告物の面積が10㎡を超えるもの
さらに、看板自体の高さが4mを超える場合、建築基準方が準用され、確認申請が必要です。
建築基準法第88条に規定があります。
上記のような、工作物を「指定工作物」といいます。
指定工作物は、法第20条の「構造耐力」に関する規定も満足させます。
※法20条の意味は下記が参考になります。
建築基準法第20条とは?1分でわかる意味、構造耐力、計算ルート、各号
「4mを超える高さ」なので、4.0mは、確認申請は不要です。
屋外広告物(広告塔など)は、鉄骨造とすることが多いです。広告物の面積が大きいと、風荷重を受ける面積も増えるので注意します。※風圧力の算定は、下記が参考になります。
風圧力と速度圧、風力係数とは何か?1目でわかる算定方法や関係
また、屋上に設置する広告塔は、地震時や風圧時に、建築物に生じる力が大きくなるので注意が必要です。下記も併せて参考にしてください。
混同しやすい用語
屋外広告物(おくがいこうこくぶつ)
屋外や建物の屋上に設置される看板・広告板・広告塔の総称で、高さ4m超は確認申請が必要、高さ4m超または面積10㎡超は3年に1度の安全点検が必要です。
建築基準法上は「工作物」として扱われ、法第88条の規定が準用されます。4.0mはちょうど4mなので確認申請は不要な点に注意しましょう。
工作物(こうさくぶつ)
土地に定着する建築物以外の構造物(看板・擁壁・煙突など)のことで、建築基準法第88条で高さや種類に応じた確認申請義務が規定されています。
屋外広告物は工作物の一種ですが、「工作物」が全般的な概念であるのに対し、「屋外広告物」は広告目的に設置された特定の工作物を指します。
屋外広告物を整理した表を示します。
| 規制区分 | 対象の高さ・面積 | 必要な手続き |
|---|---|---|
| 確認申請対象 | 高さ4mを超えるもの | 建築確認申請が必要 |
| 安全点検義務 | 高さ4m超または面積10㎡超 | 定期的な安全点検が必要 |
| 確認申請不要 | 高さ4m以下 | 屋外広告物条例の規制のみ |
今回は屋外広告物について説明しました。意味が理解頂けたと思います。屋外広告物は、いわゆる看板、広告塔などです。特に、4mを超える広告塔は確認申請が必要です。法第20条(構造耐力)の確認も忘れないでくださいね。下記も併せて参考にしてください。
建築基準法第20条とは?1分でわかる意味、構造耐力、計算ルート、各号
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「確認申請が必要な工作物の高さ(4m超)」や「安全点検義務の対象(高さ4m超または面積10㎡超)」が選択肢として出題されます。
「4mを超える」と「4m以上」の違いに注意し、4.0m(ちょうど4m)は確認申請不要、4.1mは必要という数値の境界をしっかり押さえておきましょう。