この記事の要点
鉄骨造のスラブは、フラットデッキ(鋼製型枠)を用いてコンクリートを打設する工法が多い。
スラブ厚は一般に80〜150mm程度で、デッキプレートと鉄筋コンクリートが合体した合成スラブとなる。
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鉄骨造のスラブはフラットデッキ(鋼製型枠)を用いてコンクリートを打設する工法が一般的です。
鉄骨造におけるスラブの構造の例を下図に示します。
下図のように、鉄骨造でのスラブは「フラットデッキ」という鋼製型枠を用いてスラブを打設することが多いです。
鉄骨梁とフラットデッキは溶接により一体化されます。
そこにコンクリートを流して養生すれば硬化、強度発現します。
鉄骨梁とフラットデッキは一体化されていますから、後から回収することはできずに「捨てる」ことになります(通常の木型枠は回収して再利用します)。
よって、フラットデッキを「捨て型枠」とも言います。
フラットデッキは鉄骨梁間に設置される鋼製型枠であると同時にスラブコンクリートが硬化して強度を発現するまでの間、コンクリートの重さを支える「支保工としての役割」を持ちます。
よって、フラットデッキを用いることで支保工が不要となり施工が簡略化されます。
このため鉄骨造のスラブをつくる場合はフラットデッキを用いることが多いです。
なお、フラットデッキ自体は「人や物の重さを支える構造部材では無い」点に注意しましょう。繰り返しますが、フラットデッキは型枠としてコンクリートの重さを支えるだけで、スラブのコンクリートが硬化して強度発現した以降は、コンクリートの重さ(スラブの自重)はスラブ自身が支えます。
また、フラットデッキと似た用語に「デッキプレート」があります。
デッキプレートは、フラットデッキとは異なり「単なる型枠だけではなく、型枠として利用した後は、人や物の重さを支える構造部材」となるのです。
よって、デッキプレートはスラブと一体化して効果を発揮します。
このようにデッキプレートを用いて打設したスラブを「合成スラブ」といいます。
フラットデッキ、デッキプレートの違いは下記が参考になります。
前述したようにフラットデッキは単なる型枠なので、スラブの構造計算は、RC造におけるスラブ計算と変わりません。合成スラブの場合、鋼製のデッキプレートと鉄筋コンクリートスラブの合成構造であることを考慮し構造設計を行います。
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鉄骨造におけるスラブの厚さは150~200mm程度とRC造のスラブ厚と大差ありません。スラブの支持条件、スラブの大きさ、荷重条件に応じて設計を行い厚さを決定します。
混同しやすい用語
フラットデッキ(flat deck)とデッキプレート(deck plate)は混同しやすい。
フラットデッキは型枠用の平滑なデッキ、デッキプレートは波形断面のデッキ。
前者はスラブ打設後に型枠として残置する。
鉄骨造のスラブに関する工法を整理した表を示します。
| 比較項目 | フラットデッキ | デッキプレート(合成スラブ) |
|---|---|---|
| 型枠の役割 | 型枠のみ(捨て型枠) | 型枠+構造部材として機能 |
| スラブ形式 | RCスラブと同計算 | 合成スラブとして設計 |
| スラブ厚の目安 | 150〜200mm程度 | 80〜150mm程度 |
今回は、鉄骨造におけるスラブについて説明しました。鉄骨造におけるスラブの構造の例を下図に示します。下図のように、鉄骨造でのスラブは「フラットデッキ」という鋼製型枠を用いてスラブを打設することが多いです。
フラットデッキ、スラブの詳細は下記が参考になります。
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試験での問われ方|管理人の一言
鉄骨造ではRC造のような型枠の組み立て・解体が省けるデッキプレート工法が主流です。
スラブ打設後もデッキが残置されるため、スラブ断面に含まれる点も覚えておきましょう。