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転造ねじアンカーボルトとは|断面積・サイズと切削ねじアンカーボルトとの違いを解説

この記事の要点

鉄骨柱脚のアンカーボルト設計で転造ねじと切削ねじの違いを問われたとき、即答できない設計者は意外と多い

転造は塑性変形でネジ山を作るため、切削より繊維が途切れず疲労強度が高い。

この記事では転造ねじアンカーボルトの意味・断面積の算定・サイズ一覧・切削ねじとの違いを解説する。

この記事では、転造ねじアンカーボルトとは何か、どのような転造ねじアンカーボルトがあるのかを整理します。

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転造ねじアンカーボルトとは、転造によりネジ部を製作したアンカーボルトです。材質は、abr400です。似た用語に、切削ねじアンカーボルトがあります。今回は転造ねじアンカーボルトの意味、断面積、種類、サイズについて説明します。


Abr400、切削ねじアンカーボルトの意味は、下記が参考になります。

abr400とは?1分でわかる意味、規格、許容応力度、定着版との関係

ABM400とは?アンカーボルトの規格・許容応力度とABR400との違い

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転造ねじアンカーボルトとは?

転造ねじアンカーボルトとは、転造(てんぞう)によりネジ部分を製作したアンカーボルトです。転造とは、塑性加工(冷間成形)により所定の形状を造ることです。ボルト軸を常温で曲げるなどして、ネジ部を加工しています。


一方、ボルト軸を削ってネジの形にしたアンカーボルトを、切削ねじアンカーボルトといいます。


転造ねじアンカーボルトの材質には、abr400があります。詳細は、下記が参考になります。

abr400とは?1分でわかる意味、規格、許容応力度、定着版との関係

転造ねじアンカーボルトの読み方

転造ねじアンカーボルトは、「てんぞうねじあんかーぼると」と読みます。切削ねじは、「せっさくねじ」と読みます。

転造ねじアンカーボルトの断面積とサイズ

転造ねじアンカーボルトは、ボルト軸を削ることなくネジ部の形に成形します。よって、ボルト軸断面積とネジ部の断面積の違いが少ないです。一方、切削ねじは軸断面積とネジ部断面積の値は、違いが大きくなります。


下表に、転造ねじアンカーボルトの断面積とサイズを示します。

ボルトの引張強さ ねじの呼び径 基準軸径(mm) 軸部断面積(m㎡) ねじ部有効断面積(m㎡) 短期許容引張耐力(kN) 短期許容せん断耐力(kN)
400N/m㎡ M16 14.54 166 157 36.9 21.3
M20 18.20 260 245 57.6 33.2
M22 20.20 320 303 71.2 41.1
M24 21.85 375 353 83.0 47.9
M27 24.85 485 459 108 62.4
M30 27.51 594 561 132 76.2
M33 30.51 731 694 163 94.1
M36 33.17 864 817 192 111
M39 36.17 1030 976 229 132
M42 38.83 1180 1120 263 152
M45 41.83 1370 1310 282 163
M48 44.48 1550 1470 316 182

断面積をみてください。M16の軸部断面積は166m㎡です。ネジ部の有効断面積は157m㎡なので、ほとんど同じ値です。


また、転造ねじアンカーボルトのサイズはM16からM48程度が一般的です。なお、切削ねじアンカーボルトのサイズと規格が異なる点に注意しましょう。切削ねじのサイズは下記が参考になります。

ABM400とは?アンカーボルトの規格・許容応力度とABR400との違い

転造ねじアンカーボルトと種類

転造ねじアンカーボルトには、下記の材質があります。


Abr400

Abr490


Abr400は引張強度が400N/m㎡、abr490は490N/m㎡です。Abr400の規格の詳細は、下記が参考になります。

abr400とは?1分でわかる意味、規格、許容応力度、定着版との関係

混同しやすい用語

切削ねじアンカーボルト

ボルト軸を削ってネジ形状を成形したアンカーボルトで、材質はabm400が代表的です。

転造ねじアンカーボルトが塑性加工でネジ部を成形するのに対して、切削ねじは削り加工であるため、軸断面積とネジ部断面積の差が大きくなります。

試験での問われ方|管理人の一言

建築士試験では転造ねじと切削ねじの違い(断面積・材質)が出題されます。

転造はabr400、切削はabm400という材質の組み合わせとセットで覚えましょう。(一級建築士 頻出:転造ねじ(ABR400)と切削ねじ(ABM400)の断面積・材質の違いが繰り返し出題)

まとめ

今回は転造ねじアンカーボルトについて説明しました。

意味が理解頂けたと思います。

転造ねじアンカーボルトは、転造によりネジ部を製作したアンカーボルトです。

材質にabr400やabr490があります。

転造と切削の違い、断面積との関係を覚えましょう。

下記の記事も併せて勉強しましょうね。

abr400とは?1分でわかる意味、規格、許容応力度、定着版との関係

ABM400とは?アンカーボルトの規格・許容応力度とABR400との違い

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理解度チェック

Q.

転造ねじアンカーボルトと切削ねじアンカーボルトの違いは?

答えを見る

転造ねじは塑性加工(冷間成形)でボルト軸を常温で成形してネジ部を造ったアンカーボルトで、材質はABR400・ABR490です。切削ねじはボルト軸を削ってネジ形にしたもので、材質はABM400が代表的です。転造は繊維が途切れず疲労強度が高い特徴があります。

Q.

転造ねじと切削ねじで断面積はどう違いますか?

答えを見る

転造ねじはボルト軸を削らずネジ部の形に成形するため、軸部断面積とネジ部有効断面積の違いが少なくなります(例:M16は軸部166mm2・ネジ部有効157mm2でほぼ同じ)。一方、切削ねじは軸を削るため、軸断面積とネジ部断面積の差が大きくなります。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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