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アンカーボルトってなに?アンカーボルトの目的と規格、サイズ、種類

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アンカーボルトが何か知っていますか。アンカーボルトは、鉄骨造の「柱脚」に必要な部材の1つです。柱脚に関しては、下記が参考になります。

柱脚の種類は?1分でわかる種類と意味、鉄骨と基礎、アンカーボルト、ベースプレートの関係


今回は、そんなアンカーボルトに着目して、アンカーボルトの目的や、規格、サイズ、種類について説明します。

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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アンカーボルトの種類

アンカーボルトには、基本的に下記の2つがあります。



です。


間柱など、両端がピン接合で地震力を受けない2次部材は、柱脚のアンカーボルトをSS400にすることもあります。しかし、JIS規格でアンカーボルトとして定められているのは、上記です。


※間柱や、ピン接合に関しては下記が参考になります。

間柱とは?1分でわかる役割、寸法、間隔、胴縁との違い

剛接合とピン接合の意味と、納まりと構造性能の違い


400と490は、鋼材の材料強度です。ABRとABMの違いは後述します。

アンカーボルトの規格とサイズ

前述したアンカーボルトの規格とサイズを下記に示します。

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ABRアンカーボルトの規格とサイズ

まずはABRアンカーボルトの規格とサイズを示します。


ABR400の規格とサイズ


ABR400の公称耐力

ABMアンカーボルトの規格とサイズ

次にABMアンカーボルトの規格とサイズを示します。


ABM400の規格とサイズ


ABM400の公称耐力

ナットと座金の規格とサイズ

アンカーボルトは、必ず呼び径に合ったナットや座金のサイズが規格化されています。但し、ナットと座金に関しては、ABRとABMで規格やサイズが同じです。下図表を参考にしてください。


ナットの規格とサイズ


座金の規格とサイズ


ナット、座金については、下記が参考になります。

ナットとは?1分でわかる寸法、絞め方、ボルトとの違い、ナットの向き、使い方

ワッシャーとは?1分でわかる規格、寸法、向き、順番、役割、スプリング座金

定着版の規格とサイズ

アンカーボルトは、先端をフック付きにするか定着版付きにする必要があります。これは、アンカーボルトの定着性を強くするためです。また定着版は、フック付きよりも納まりが良く、施工も簡単です。


下表に定着版の規格とサイズを示します。



定着版については、下記が参考になります。

定着版とは?1分でわかる意味、サイズ、役割、アンカーボルトとの関係

アンカーボルトの目的

アンカーボルトは、柱脚で最も重要です。その理由は、上部の鉄骨造と、基礎のRC造を繋ぎ合わせる目的があります。アンカーボルトは、ベースプレートを介して、基礎柱や基礎に定着させます。ベースプレートに関しては、下記が参考になります。

ベースプレートとは?1分でわかる意味、鉄骨柱、基礎との関係、設計法


また、鉄骨造の固さはアンカーボルトの影響を受けます。例えば、アンカーボルトの径が太ければ、建物の剛性は上がります。逆に細径のアンカーボルトを用いた建物は、柔らかく、変形が大きくなるのです。


言い換えれば、アンカーボルトは地震時に建物の変形を抑える効果がある、といえます。ボルトなので小さな部材ですが、無視できない存在です。

ABRとABMの違い

前述したABRとABMは何が違うのでしょうか。下記に整理しました。



どちらが有利、とは言い難いですが一般的にABRアンカーボルトを用いることが多いです。官公庁の施設でも、一般的にABRを用います。

詳細は下記が参考になります。

abr400とは?1分でわかる意味、規格、許容応力度、定着版との関係

abm400とは?1分でわかる意味、規格、許容応力度、abr400との違い

アンカーボルトの定着長さ

前述したように、アンカーボルトは基礎又は基礎柱へ定着します。下図をみてください。これはアンカーボルトを定着した様子を描きました。



有効長さとは、柱脚のバネを考慮するときに用いる値です。定着長さと値が異なる点に注意したいですね。

アンカーボルトの施工方法

アンカーボルトの施工方法は、下記の流れで行います。



アンカーフレームとは、アンカーボルトを設置する仮設材です。なぜアンカーフレームが必要でしょうか。アンカーボルトを設置するとき、まだコンクリートを打設していません。よって、アンカーボルトは宙に浮いた状態で設置することになります。もちろん宙に浮いた状態で設置などできませんから、仮設材にアンカーボルトを留めて所定の位置に設置します。※アンカーフレームについては、下記が参考になります。

鉄骨のアンカーとは?1分でわかる意味、アンカーフレーム、アンカーボルトとの関係

まとめ

今回は、アンカーボルトについて説明しました。アンカーボルトは、柱脚を構成する重要な部材です。アンカーボルトの種類や特徴を理解しましょう。下記も併せて参考にしてください。

高力ボルトってなに?よくわかる高力ボルトの種類と規格、特徴

アンカーボルト長さの計算方法は?1分でわかる計算、m12の埋込長さ、建築基準法との関係

ベースプレートとは?1分でわかる意味、鉄骨柱、基礎との関係、設計法

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