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アンカーボルトとは?柱脚と基礎をつなぐ役割・種類・施工注意点

この記事の要点

鉄骨造の現場監理でアンカーボルトの位置ずれが発覚したとき、「ボルトを切って溶接でごまかす」という提案を断った経験がある。アンカーボルトは柱の鉛直荷重・水平力・モーメントを基礎へ伝達する重要部材で、位置精度が悪いと構造性能が落ちる。

木造住宅では土台と基礎を繋ぐ役割を担う。鉄骨造・木造で用途が異なるアンカーボルトの種類と、施工上のチェックポイントを整理する。

地震時には、せん断力・曲げモーメント・引き抜き力に関係するため、ABR・ABM・SNR材のような伸び能力のある鋼材が重要になります。

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アンカーボルトは柱脚や土台を基礎に緊結し、せん断力・引き抜き力などの力を基礎へ伝えるためのボルトです。アンカーボルトとは何でしょうか。「ボルト」であるに違いありません。しかし「アンカー」という言葉が気になります。


アンカーボルトとは、柱脚を基礎に留めるために必要なボルトのこと。木造住宅では土台と基礎を繋げるボルトです。今回は、アンカーボルトの役割と効果について説明します。


※アンカーボルトの詳細は下記も参考になります。

アンカーフレームとは|役割・鉄骨のアンカーボルトとの関係

アンカーボルトとは?規格(SS400等)・サイズ・種類・埋め込み深さの計算

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アンカーボルトは柱脚や土台と基礎を繋げる役目をもつ

アンカーボルトは柱脚と基礎、土台と基礎とをつなげる役目をもちます。例えば、鉄骨構造の場合、鉄骨柱と基礎は異種材料です。両者を接合するためには、何らかの方法で接合する必要があります。


※柱脚、基礎の意味は下記も参考になります。

柱脚(ちゅうきゃく)とは?種類・露出・根巻き・埋込み・ベースプレートを解説

基礎とは?意味・種類(べた・布・独立)と鉄筋コンクリート基礎の構造


鉄骨とRCは溶接できません。RCの中に鉄骨を埋め込む方法も考えられますが、それだけでは不十分(昔は掘立小屋のように土中に柱を建てた家も沢山ありました)。緊結するためにアンカーボルトが必要なのです。


以上を構造的にいいます。アンカーボルトは地震時にはせん断力や曲げモーメントを伝達します。また引き抜き力が作用するので、引張耐力の高い素材(鋼材)です。


木造住宅でもアンカーボルトは利用されます。それは土台と基礎とを緊結するため。以前はアンカーボルトが無い家もありましたが、近年は計算でアンカーボルトが何本必要か算定した上で設置します。

アンカーボルトの材質は高力ボルトとは少し違う

アンカーボルトは柱と基礎をガッチシ繋げるために重要な部材です。仮にアンカーボルトが先に引き千切れてしまうと、建物は簡単に倒れるでしょう。


そのためアンカーボルトは「伸び能力がある」素材を使います。ABRやABM、SNR材と呼ばれる鋼材です。下記が参考になります。

abr400とは?1分でわかる意味、規格、許容応力度、定着版との関係

ABM400とは?アンカーボルトの規格・許容応力度とABR400との違い

混同しやすい用語

高力ボルト

鉄骨部材同士を接合するためのボルトです。

アンカーボルトが基礎と柱脚・土台をつなぐのに対して、高力ボルトは鉄骨部材同士をつなぐ点が異なります。

アンカーフレーム

アンカーボルトを正しい位置に保持するための部材です。

ボルトそのものではなく、アンカーボルトを施工時に固定・位置決めするための補助部材です。

アンカーボルトを整理した表を示します。

項目内容備考
役割柱脚・土台と基礎を緊結し、せん断力・引き抜き力を伝達鉄骨造・木造どちらにも必要
材質ABR・ABM・SNR材(伸び能力のある鋼材)高力ボルトとは異なる
柱脚の種類露出型・根巻き型・埋込み型各形式でアンカーボルト本数・配置が異なる

まとめ

アンカーボルトは柱と基礎、土台と基礎をガッチシと繋げるために必要なボルトです。アンカーボルトが無ければ、地震で簡単に倒壊するでしょう。アンカーボルトの設計は注意したいものですね。下記も参考になります。

アンカーボルトM16とは?径・規格・強度と定着長さの計算(柱脚接合の基礎)

建築構造用アンカーボルトとは?意味・ABR・SNRの種類と伸び能力

アンカーボルト長さの計算方法は?1分でわかる計算、m12の埋込長さ、建築基準法との関係

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理解度チェック

Q.

アンカーボルトの役割を説明してください。

答えを見る

アンカーボルトは柱脚と基礎、または土台と基礎を緊結するボルトです。鉄骨柱と基礎のような異種材料を接合し、地震時にはせん断力・曲げモーメントを伝達し、引き抜き力にも抵抗します。鉄骨造・木造どちらにも用いられます。

Q.

アンカーボルトに伸び能力のある鋼材(ABR・ABM・SNR材)が使われる理由を説明してください。

答えを見る

アンカーボルトが先に引き千切れると建物は簡単に倒れてしまうため、伸び能力のある素材を使います。地震時にせん断力・曲げモーメント・引き抜き力が作用するため、引張耐力が高く伸び能力のあるABR・ABM・SNR材が用いられます。

Q.

アンカーボルトと高力ボルトの違いを説明してください。

答えを見る

アンカーボルトは基礎と柱脚・土台をつなぐボルトです。高力ボルトは鉄骨部材同士を接合するボルトで、つなぐ対象が異なります。アンカーボルトの材質は高力ボルトとは異なります。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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