この記事の要点
中実材とは中身が詰まった断面の部材で、中空材(鋼管など)と対をなす概念です。
座屈への有利さは断面二次半径が大きい中空材の方が優れています。
この記事では、中実材とは何か、中空材とどう違うのかを整理します。
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中実材(ちゅうじつざい)とは、中身が詰まった断面です。
中が空洞の断面を、中空材といいます。
例えば鋼管や角形鋼管は中空材ですね。
今回は中実材の意味、読み方、断面二次モーメント、中空材との違いについて説明します。
鋼管、角形鋼管の規格は、下記が参考になります。
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中実材とは、中身が詰まった断面です。逆に、中が空洞の断面を、中空材といいます。下図をみてください。これが中実材と中空材です。
中実材の鋼材として、鉄筋(丸鋼、異形鉄筋)などがあります。形鋼の中実材には、角鋼があります。角鋼、丸鋼、異形鉄筋の詳細は、下記が参考になります。
異形鉄筋と丸鋼の違い、サイズ、機械的性質、化学成分、規格、それぞれ
建築物には、中実材の鋼材を柱や梁に使うことは無いです。例えば、柱には角形鋼管や鋼管などの中空材を使います。一方、鉄筋コンクリート造の柱、梁は中実材がほとんどです。
中実材の読み方は「ちゅうじつざい」です。中空材は「ちゅうくうざい」と読みます。
中実材と中空材の違いを下記に示します。
中実材 ⇒ 中身が詰まった断面。
例えば、鉄筋や鉄筋コンクリートの柱、梁など。
中空材 ⇒ 中身が空洞の断面。
例えば、鋼管、角形鋼管など。
中実材の断面二次モーメント、断面二次半径は下式で計算します。
I=πd^4/64
i=d/4
πは円周率、dは円の直径です。直径の意味は、下記が参考になります。
φ(ファイ)とは?直径を示す記号の意味・読み方・使い方と表記
上式より、中実材の断面二次モーメントは、中空材に比べて大きいです。ただし、断面二次半径は中空材の方が大きいです。下式をみてください。中空材の断面二次モーメント、断面二次半径を示します。
I=π(d^4-d1^4)/64
i=√(d^2+ d1^2)/4
dは中空材の円の直径、d1は中空材の内法寸法(d1=d-2t。tは管の厚さ)です。同断面で断面二次半径を計算すると、中空材の方が大きいです。
断面二次半径が大きいほど、細長比が小さくなります。細長比が小さいと、座屈耐力が大きくなります。よって断面二次半径の大きな中空材の方が、座屈に対しては有利です。
座屈、断面二次半径、細長比の意味は、下記が参考になります。
細長比・座屈長さ・断面二次半径の関係は?計算式と座屈設計への影響(圧縮材の基礎)
混同しやすい用語
中空材
断面の内部が空洞になった部材で、鋼管や角形鋼管が代表例です。
中実材が中身の詰まった断面であるのに対して、中空材は断面二次半径が大きく、同重量で比べると座屈耐力が高いという違いがあります。
中実材と中空材の断面特性を整理した表を示します。
| 項目 | 中実材 | 中空材 |
|---|---|---|
| 内部 | 詰まっている | 空洞 |
| 断面二次半径 | 小さい | 大きい(座屈に有利) |
| 代表例 | 鉄筋・丸鋼 | 鋼管・角形鋼管 |
同じ断面積で中実材(丸鋼)と中空材(円形鋼管)を比べると、中空材の方が断面二次半径が大きく座屈に強いです。
例えば外径φ60mm・板厚3.2mmの鋼管(断面積約573mm2)と同面積の丸鋼(φ27mm)では、鋼管の断面二次半径が約2倍大きくなります。
構造柱に角形鋼管□-200×200×9を使う場合、断面二次半径は約79mmです。
同程度の断面積のH形鋼では弱軸方向の断面二次半径が小さくなることがあります。
座屈長さが大きい柱や多方向荷重を受ける柱では、中空断面の採用を確認しておきましょう。
今回は中空材について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
中空材は、中身が詰まった断面です。
中が空洞の断面を中空材といいます。
違いを理解しましょう。
また、中空材と中実材の断面二次モーメント、断面二次半径の計算も勉強しましょうね。
下記が参考になります。
細長比・座屈長さ・断面二次半径の関係は?計算式と座屈設計への影響(圧縮材の基礎)
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では中実材と中空材の断面二次モーメント・断面二次半径の大小関係が問われます。
座屈に有利なのは中空材(断面二次半径が大きい)という点を押さえましょう。(一級建築士 頻出:中実材と中空材の断面二次モーメント・断面二次半径の大小関係と座屈特性が繰り返し出題)