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鉄骨造の柱で最も一般的な形状が、『角型』です。これを『コラム』と呼ぶこともあります。コラムとは英語で『column』で原義は円柱のこと。日本で使われている意味とは少し異なりますね。また、コラムは冷間成形角形鋼管ともいいます。今回は、柱として最も一般的な鋼材『コラム(冷間成形角形鋼管)』について紹介します。
※鋼管の種類は下記が参考になります。
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実は、コラムと呼ぶ人もいれば角型鋼管と呼ぶ人もいます。両方意味は通じます。なぜ統一しないのか?実は、意味が全く違うからです。これを鋼材メーカーも使い分けています。例えばJFEスチールが発行している『鋼構造設計便覧』の鋼材リストを見ましょう。
すると『JFEコラム』と『角型鋼管』という2つの言葉が明記されています。良くみると、『STKRの製品は角型鋼管』、それ以外を『コラム』と使い分けていました。
※STKRの特徴は下記が参考になります。
STKR材の規格が丸わかり!一般構造用角形鋼管のサイズと断面性能
STKRの正式名称は、一般構造用角型鋼管です。この材質は昔から製造されてきた、JIS規格品です。一方、BCRやBCPは『冷間成形角形鋼管』と呼ばれる大臣認定品です。
実は、コラムとはBCR、BCPのこと。角型鋼管はSTKRを意味していたのです。BCR、BCPの特徴は下記が参考になります。
BCR295の規格が丸わかり!BCR材のサイズと断面性能、重量、STKR
bcp325とは?1分でわかる規格、重量、溶接性、許容応力度、角部の半径r
現在、鉄骨ラーメン構造の柱はほとんどがコラムです。また、梁はH型鋼を用いています。※H型鋼は下記を参考にしてください。
H形鋼とは?1分でわかる意味、規格、寸法、重量、断面係数、材質、用途
以前は安かったSTKRも、近年は採用されるケースが減ることでコラムとの価格が逆転しました。
簡単に理解できるコツがあります。両者で大きく違うのは製造過程です。これは、
・BCRのRは『ロール』を意味する。
・BCPのPは『プレス』を意味する。
です。BCR、BCPの規格は下記が参考になります。
BCR295の規格が丸わかり!BCR材のサイズと断面性能、重量、STKR
bcp325とは?1分でわかる規格、重量、溶接性、許容応力度、角部の半径r
ロール製造とは鋼板を冷間加工して一度、円柱にします(もちろん円柱にするため溶接して円にします)。
しかし、このままでは『角型』にはなりません。そこで四ヶ所から平(たいら)になるようにサイジングします(この過程をサイジングと言います)。これが、ロール製造です。
一方プレス製造は、初めに鋼板を『コの字』にプレスして冷加工します。『コの字』を2つ組み合わせて溶接すれば角型になりますね。これがプレス製造です。
冷間という言葉をみると鋼を冷やして加工しているみたいです。でも、これは違います。鋼は塑性変形します。弾性状態を超えた時、『ぐにゃー』と曲がるのです。熱を加えなくてもこの現象は起きます。
この塑性変形したのが冷間加工で、『熱を加えず常温で加工している』ということです。なお、塑性の性質が曖昧な人は、下記が参考になります。
塑性変形とは?1分でわかる意味、読み方、塑性加工、降伏点、弾性変形との違い
コラムは柱材として最も一般的な材料です。普段何気なく使っている材料でも歴史を調べると、色々問題があって辿り着いた材料だなあと思います。特に、ロールとプレスの製造過程は理解しておくとBCRとBCPの違いがイメージしやすいですよ。下記も併せて学習しましょう。
STKR材の規格が丸わかり!一般構造用角形鋼管のサイズと断面性能
冷間成形角形鋼管設計施工マニュアルとは?1分でわかる内容、目次、最新版
また、わかりやすい鉄骨の構造設計は、僕も1冊持っている鋼構造の本です。内容が分かりやすく、学生と実務初心者にもおすすめです。
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