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残留ひずみひずみとは、荷重を取り除いても残るひずみです。永久ひずみともいいます。今回は残留ひずみの意味、図、計算と測定法、永久ひずみとの関係について説明します。また、残留ひずみと関係が深い、復元力特性も紹介します。※今回の記事は、鋼材の塑性、応力ひずみ関係を理解するとスムーズに読めます。
応力ひずみ線図とは?1分でわかる意味、ヤング率と傾き、考察、書き方
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残留ひずみとは、荷重を取り除いても残るひずみです。下図をみてください。鋼材の応力ひずみ関係です(引張試験時)。弾性領域で荷重を取り続と、ひずみは残りません。一方、鋼材の降伏後に荷重を取り除くと、ひずみが進んだ分だけ残ります。これが残留ひずみです。
降伏後、荷重を増やし、ある点で荷重を除荷します。すると残留ひずみが残ります。この状態で、もう一度部材を引っ張ります。残留ひずみが残った状態で、さらにひずみが進み破断します。※下記の記事も参考になります
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ひずみは、ひずみゲージなどで測定されます。部材の伸びから計算する方法もありますが、微小な伸びは計測が難しいからです。
応力ひずみ関係図が描けたら、残留ひずみを計算するのは簡単です。残留ひずみは、荷重を除荷した時点でのひずみ位置から、ヤング係数の勾配による線と横軸が交わった点です。下図をみてください。これが、残留ひずみです。
残留ひずみと似た用語で、永久ひずみがあります。残留ひずみと永久ひずみは、同じ意味で使います。
部材に引張力を加えて降伏後、ひずみが進んだ状態で荷重を除荷すると残留ひずみが生じます。※引張力を除荷する、ということは圧縮力を加えるに等しい。
下図をみてください。引張力を加え、ひずみが進んだ位置で除荷します(引張と反対の力を加える)。応力が0になった後、今度は反対側に荷重を加えます。引張力と反対向き荷重なので、圧縮力です。鋼材は圧縮側でも降伏し、ひずみが進みます。圧縮力を除荷すると、また残留ひずみが生じます。
この引張、圧縮力を繰り返すと、応力ひずみ関係図は菱型形状のグラフになります。これを履歴曲線や復元力特性といいます。
なぜ復元力特性が大切でしょうか。地震力は、「揺れ」なので、ある周期ごとに正負交番となります(正方向と負方向に入れ替わる)。※正加力、負加力は下記が参考になります。
正加力とは?1分でわかる意味、読み方、負加力との違い、加力方向と応力
引張⇒圧縮⇒引張⇒圧縮・・・というように、加力方向が入れ替わるのです。よって、地震力が作用した際に、構造物がどのような復元力特性を持つかは重要です。鉄骨造、鉄筋コンクリート造、ブレース構造で復元力特性は異なります。
今回は残留ひずみについて説明しました。意味が理解頂けたと思います。残留ひずみは、応力ひずみ関係図を描けば簡単にわかります。また、残留ひずみと復元力特性の関係も理解してくださいね。建物の振動解析を行う時、必須の考え方です。
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