この記事の要点
鋼材の断面係数(Z)は、設計強度の確認に不可欠な値です。
角パイプ・H形鋼・溝形鋼では断面形状ごとに計算式が異なりますが、実務では鋼材メーカーの鋼材表を使う方が正確・効率的です。
各断面の計算式・鋼材表の読み方と、H形鋼の強軸・弱軸で断面係数が大きく異なる理由も解説します。
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鋼材の断面係数は鋼材メーカーによる鋼材表に明記してあります。
大体の値は計算で算定できるのですが実際の鋼材は「曲面の部分」もあり、算定するのは面倒です。
また鋼材の断面はH形、角形、溝形、山形など色々な形があります。
よって、逐一計算するのは面倒です。
鋼材の断面係数は計算するよりも、鋼材表の値を用いる方が正確で間違いがありません。
今回は鋼材の断面係数の計算、角パイプ、溝形鋼、i形鋼の断面係数の計算について説明します。断面係数の意味、i形鋼の断面二次モーメントの計算など下記も参考になります。
I形鋼とは?規格・断面係数とH形鋼との違い・クレーンレールへの用途(形鋼の種類)
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鋼材の断面係数は鋼材メーカーによる鋼材表に明記してあります。下図に溝形鋼を示しました。
上図のように形鋼(かたこう)のフランジとウェブが接合される部分は「曲面」になっています。大まかな値は計算できますが、正確な値は算定するのが面倒です。また、鋼材の断面は
H形
角形
溝形
山形
など色々な形状があります。上記の断面ごとに逐一断面係数を計算するよりも鋼材表を読んだ方が正確で早いです。なお、H形の断面係数を計算したい方は下記が参考になります。
角パイプ、溝形鋼など、形鋼の断面係数を下表に示します。
角パイプの断面係数|計算公式・規格値の読み方とコーナーRの影響を解説
H形鋼の断面係数は下図の通りです。
山形鋼の断面係数は下図の通りです。
i形鋼とは下図のような形鋼です。ローマ字のiの形(大文字)ですね。断面係数、断面二次モーメントの計算方法としてはH形鋼と同じです。計算の詳細は下記をご覧ください。
I形鋼とは?規格・断面係数とH形鋼との違い・クレーンレールへの用途(形鋼の種類)
混同しやすい用語
断面二次モーメント
断面二次モーメント(I)は断面の曲げ剛性(たわみにくさ)を表す断面性能で、面積と中立軸からの距離の二乗の積で求めます。
断面二次モーメントがたわみ剛性の指標であるのに対して、断面係数(Z=I/y)は曲げ応力度の計算に用いる指標であり、同じ断面でも強軸・弱軸で値が異なります。
鋼材の断面係数を整理した表を示します。
| 断面形状 | 断面係数の求め方 | 備考 |
|---|---|---|
| H形鋼 | Z=I/y(鋼材表参照) | 強軸・弱軸で値が異なる |
| 溝形鋼・山形鋼 | Z=I/y(鋼材表参照) | 曲面部があり計算は複雑 |
| 角パイプ | Z=I/y(鋼材表参照) | 中空断面のため計算要注意 |
今回は鋼材の断面係数について説明しました。鋼材の断面性能は鋼材メーカーによる「鋼材表」に書いてあります。計算で求めるよりも早く、正確な値がわかるので便利です。色々な形の断面係数を計算したい方は、下記が参考になります。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「Z=I/y」の公式と、断面係数が大きいほど曲げに対して強いという関係が問われます。
たわみに関係するのは断面二次モーメントと混同しないよう注意しましょう。