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構造計算ルート3とは建物高さが31m超え60m以下の建物に適用する構造計算方法です。構造計算ルート3の考え方は、構造部材の靭性能(塑性変形能力)を確保して地震エネルギーを吸収し、大地震時においても建物の崩壊を防ぐ(損傷は免れない)ことです。構造計算ルート3では下記の計算を行います。
・地震力によって生じる各階の層間変形角が1/200(変形により建築物の部分に著しい損傷が生じる恐れの無い場合には1/120)以内であることを確認する(令第82条の2)
・各階の保有水平耐力を計算し、それが必要保有水平耐力以上であることを確認する(令第82条の3)。
構造計算ルート3では構造部材は「粘り強さ」確保する必要があります。また、部材の粘り強さを確保するには、部材の耐力や剛性だけでなく「部材の壊れ方」に着目し、せん断破壊や座屈などの脆性破壊を避けます。
鉄骨造、鉄筋コンクリート造の構造計算ルート3のフロー図を下図に示します。
構造計算ルート3では保有水平耐力計算を行います。これは下式を満足する計算です。
保有水平耐力をQu、必要保有水平耐力をQun、さらにQun=Ds×Fes×Qudと定義されるので、保有水平耐力計算を計算式で表すと
です。Fes、Ds、Qudの意味は下記の通りです。
Fes:形状係数
Ds:構造特性係数
Qud:Co≧1.0としたときの層せん断力
Fesは形状係数といい、建物の剛性率、偏心率に応じた値(1.0≦Fes≦3.0)です。建物のバランスが悪いと形状係数は大きな値となり、必要保有水平耐力Qunも大きな値となるため、建物はより大きな保有水平耐力を要します。
Dsは構造特性係数といい、各階の崩壊形に応じて値の大小が決定(0.25~0.55の値)します。各階の壊れ方が「脆性的(変形能力が無い)」だとDsは大きな値、各階が粘り強い(変形能力に優れている)とDsは小さな値です。つまり、靭性の無い階では必要保有水平耐力は大きな値、靭性のある階では必要保有水平耐力は小さい値で済みます。
構造計算ルート3と計算ルート2の違いは「保有水平耐力計算の有無、構造物のバランスに関する規定の有無」です。構造計算ルート3は保有水平耐力計算が必要です。一方、構造計算ルート2は許容応力度計算で済みますが、その代わり、剛性率や偏心率の制限など、構造物のバランスに関する規定があります。
今回は、構造計算ルート3について説明しました。構造計算ルート3とは建物高さが31m超え60m以下の建物に適用する構造計算方法です。構造計算ルート3の考え方は、構造部材の靭性能(塑性変形能力)を確保して地震エネルギーを吸収し、大地震時においても建物の崩壊を防ぐ(損傷は免れない)ことです。構造計算ルートの詳細は下記が参考になります。
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