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建築物の構造計算には、構造計算ルートという考え方があります。構造計算ルートは、建築材料(S、RC、SRC、W)でそれぞれ異なります。今回はRC造の構造計算ルートを説明します。
※構造計算ルートに共通する考え方は、下記を参考にしてください。
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RC造には4つの計算ルートがあります。大まかにはルート1、2、3です。ルート2はさらに2通りルートがあります。よって、合計4つの計算ルートがあります。それでは各計算ルートについて内容を説明しましょう。
ルート1は、地震力に対して徹底的に強度を高める構造設計法です。具体的には、鉄筋コンクリートの壁を、各方向に配置して所定の壁量を満足させます。また階高による制限もあります。よってルート1では、2つの条件が適用されます。
・規定の壁量確保
・高さ20m以下
ルート1は建物の強度を高めて地震に抵抗する構造計算法であり、強度を確保するために鉄筋コンクリート壁を配置するのだ、と覚えてください。
また、前述したようにたった2つの条件さえ満足すれば、ルート1の構造設計法が適用できます。極端な話、「壁量さえ満足していれば、どんな形の建物でも設計できる」と言い換えることができます。
ルート2の設計法は、以前までは靭性(変形性能)を確保したルート2-3という計算法がありましたが、現在はありません。ルート2-1、ルート2-2のみです。両方ともルート1と同じく建物の強度を高めて地震に抵抗することを主眼に置いています。
ただしルート2では、規定の壁量がルート1に比べて緩く設定されています。つまり、壁を少なくできます。その代わり、ルート2を満足する制限はグッと増えます。下記にその制限を明記しました。
・規定の壁量確保
・高さ20m超且つ30m以下
・層間変形角1/200
・剛性率6/10
・偏心率15/100
・建築物の塔状比4以下
見てお分かりのように、ルート1に比べると遥かに条件が多く厳しいと思いませんか。そのためルート1、後述するルート3に比べ、このルート2で設計される建物は少ないのです。
※層間変形角、剛性率、偏心率の意味は下記が参考になります。
ルート3は、建物の靭性(変形性能)を考慮した設計法です。単に強度を高めるわけではなく、柱や梁の変形や塑性ヒンジの発生により、地震のエネルギー吸収を目的とした設計法です。
ルート3では下記の制限を満足する必要があります。
・層間変形角1/200
・高さ31m超且つ60m以下
・建物の保有水平耐力が必要保有水平耐力を満足すること。
※保有水平耐力の詳細は下記が参考になります。
必要保有水平耐力の算定方法と意味がわかる、たった3つのポイント
例えば学校やマンションのように、比較的開口が多い建物はルート1やルート2を満足する壁量が確保できません。そのためルート3を適用します。
国土交通省の調べによると、ルート3の設計法は最も申請される数が多いと聞きます。複雑で大規模な建築物になると、自然と壁量を確保するのが困難であることが理由です。
以上、RC造の計算ルートを説明しました。下図はこれまでの説明をしたものです(2015年版建築物の構造関係技術基準解説書より)。合わせて参考にしてください。
今回はRC造の構造計算ルートについて説明しました。各ルートのザックリとした内容を押さえておきましょう。下記も参考にしてくださいね。
構造計算ルート1とは?1分でわかる意味、適判、鉄骨造、鉄筋コンクリート造との関係
構造計算ルート2とは?1分でわかる意味、ルート3との違い、適判とルート2主事、鉄骨との関係
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